ível

品詞
形容詞
意味
新しい
発音
[ˈivel]
読み
イーベル
分野
性質・状態

意味

  1. 新しい

    できたばかり・始まったばかりであること。

    lísa ilanár sílaran ívelan sóndelei.

    読み:リーサ イラナール シーララン イーヴェラン ソンデレイ。

    lís-ailanársílar-anível-ansóndel-ei.
    書く-<(軽いものが)>星読み<主格>暦の月-<対格>新しい-<軽性・対格>書物-<与格>

    「星読みは新しい月を書物に書き記す。」

    暦を司る星の司の記録の言い方。十の灯の昇る日がずれると、星読みが月を一つ足し、それを書き留める。形容詞 ível は sílaran に合わせて、軽性・単数・対格の -an で一致する。

    ésa plána kloimáres ível.

    読み:エーサ プラーナ クロイマーレス イーヴェル。

    és-aplánakloimár-esível.
    いる-<(軽いものが)>紙の帳面<主格>弟子-<属格>新しい

    「弟子の紙の帳面は新しい。」

    取引の帳簿にかぎらず、手習いや詩の書き写しに使う紙の帳面にも plána を使う。「AはBだ」の文も、繋辞 és- を先頭に置く。紙は伐った木から作られても軽性のままなので、繋辞は -a、形容詞 ível も軽性・主格の形になる。

    lúin ésa líndra ível, sáila nourá némes.

    読み:ルーイン エーサ リンドラ イーヴェル、サイラ ノウラー ネーメス。

    lúinés-alíndraível,sáil-anouráném-es.
    ときいる-<(軽いものが)>金の落葉樹<主格>新しい喜ぶ-<(軽いものが)>心<主格><私>-<属格>

    「新しい年を迎えて、わが心は喜びにあふれます。」

    手紙の冒頭に添える季節の句の型。「金の落葉樹が新しくなるとき」で「新年を迎えるとき」の意味になる。年の始まりと、金の落葉樹が色づく乾風期の初めが重なることから生まれた詩語。

    dulísim sáindaran ívelan aulisárei.

    読み:ドゥリーシン サインダラン イーヴェラン アウリサーレイ。

    du-lís-imsáindar-anível-anau-lis-ár-ei.
    <〜させていただく>-書く-<私が>証文-<対格>新しい-<軽性・対格><お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>-<与格>

    「書記の方に、新しい証文を書いて差し上げます。」

    謙譲の du- と、高めた与格の aulisárei を一つの文に並べている。証文を書き直して新しくするときの、改まった言い方。

    kráila lisár sáindaran ívelan.

    読み:クライラ リサール サインダラン イーヴェラン。

    kráil-alis-ársáindar-anível-an.
    手に持つ-<(軽いものが)>書く-<〜する人>証文-<対格>新しい-<軽性・対格>

    「書記は新しい証文を手に取る。」

    できたばかりのものについて言う用法。形容詞は、軽性の sáindar の対格に一致して -an をとる。

    éso kailó ível náum.

    読み:エーソ カイロー イーヴェル ナウン。

    és-okailóívelnáum.
    いる-<(重いものが)>乾酪<主格>新しい柔らかい

    「できたての乾酪は柔らかい。」

    食べ物の手ざわりを言う日常の文。kailó「乾酪」は重性なので、修飾語の ível も述語の náum も重性・主格の形(語尾なし)になる。名詞句は「名詞–形容詞」の順で、述語はその後ろに来る。

    bróla houmár snélo ível bóralos.

    読み:ブローラ ホウマール スネーロ イーヴェル ボーラロス。

    bról-ahoum-ársnéloívelbóral-os.
    作る-<(軽いものが)>炉-<〜する人>屋根<対格>新しい家-<属格>

    「家の主が家の屋根を新しく葺く。」

    snélo は重性の o語幹名詞(nébro と同じ型)で、主格と対格が同じ形。名詞句は「名詞–形容詞–属格」の順で、形容詞 ível は重性・対格なので語尾がつかない。高原の屋根は傾きが急で、板か黒い薄石で葺く。

    lísa lisár téir férmalais ívelais.

    読み:リーサ リサール テール フェルマライス イーヴェライス。

    lís-alis-ártéirférmal-aisível-ais.
    書く-<(軽いものが)>書く-<〜する人・主格>三法の条-<〜たちを>新しい-<〜たちを>

    「書記は新しい条を三つ書いた。」

    年代記や役所の記録に見られる、直説法の簡潔な文。時制を表す語形がないので、「書く」とも「書いた」とも訳せる。三以上の数詞の後ろでは、名詞が複数になる。形容詞 ível は名詞の後ろに置き、軽性・複数・対格で一致する。

    tóra tráimel ível, dulíþan kelárai gandér.

    読み:トーラ トライメル イーヴェル、ドゥリーサン ケラーライ ガンデール。

    tór-atráimelível,dul-íþ-ankel-ár-aigandér.
    来る-<(軽いものが)>年<主格>新しい下る-<〜させる>-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>硬木<対格>

    「新しい年が来て、樵たちは硬木を下ろす。」

    暦と仕事の流れを説明する文。年は乾風期の初めに始まり、硬木の最初の下ろしもこの時期に行われる。tráimel は軽性の子音語幹で、形容詞 ível はその後ろに置いて一致させる。主節は二つ並んでいるので、あいだに読点を打つ。

    éso krailó ível kumbóros só.

    読み:エーソ クライロー イーヴェル クンボーロス ソー。

    és-okrailóívelkumbór-ossó.
    いる-<(重いものが)>持ち部<主格>新しい青銅-<属格>この<重性>

    「ここに、この新しい青銅の持ち部がある。」

    日常の道具の場面。存在の文 éso は、重性の主語 krailó に一致する。krailó は重性o語幹の単数主格で、対格も同じ形。形容詞 ível(新しい)と材料を示す属格 kumbór-os を伴い、重性の指示詞 só が名詞句を閉じる。意味2では、単なる取っ手ではなく、正式な持ち部を示す語として用いられる。

  2. 成り上がりの

    家柄・流れについて、新しく浅いこと。軽んじる含みがある。

    ésa houmár té ível.

    読み:エーサ ホウマール テー イーヴェル。

    és-ahoum-ártéível.
    いる-<(軽いものが)>炉-<〜する人>あの<軽性>成り上がりの

    「あの家の主は成り上がりだ。」

    陰口で使う言い方。家柄や流れについて ível と言うと、「新しくて浅い」と軽んじる含みが出る。本人の前では言わない。

    na ráinimor fóndar éles, ésa él ível.

    読み:ナ ライニモル フォンダル エーレス、エーサ エール イーヴェル。

    naráin-imorfóndarél-es,és-aélível.
    <〜ない>知る-<我々が>源<対格><3人称単数・軽性>-<属格>いる-<(軽いものが)><3人称単数・軽性>成り上がりの

    「あの者の源を我々は知らない。あの者は成り上がりだ。」

    婚姻の取り決めで、系譜読みが相手の家を値踏みするときの言い方。重性の fóndar は、対格でも形が変わらない。所有者を表す属格 éles は名詞の後ろに置く。後半は「és-–主語–述語」の順。

解説

「新しい」を表す語。作ったばかりの物、新しい年、新しく就いた役目などに使う。伐ったばかりの生木や、今年降った雪にも使う。高原では古さが誉れになることが多いので、家柄や系譜について ível と言うと「成り上がりの」という含みが出る。

文法

形容詞。名詞の後ろに置き、性・数・格に一致する。

語源

古高原語 *ível から

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