小説
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釘
木や石に打ち込んで二つの部材を結合させる、先のとがった小さな留め具。
ké éso þám tásei?
読み:ケー エーソ サーン ターセイ?
| ké | és-o | þám | tás-ei? |
| <〜か> | いる-<(重いものが)> | 釘<主格> | <あなた>-<与格> |
「釘はあるか。」
日常の所有の問い。þám は重性名詞なので存在動詞は3単重性 éso になる。所有は「持つ」という動詞ではなく、被所有物の存在と持ち主の与格で表す。目上には ké を使わない。
mé þandésa þám un aurándoi.
読み:メー サンデーサ サーン ウン アウランドイ。
| mé | þand-és-a | þám | un | auránd-oi. |
| <禁止・願いの打ち消し> | 打つ-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 釘<対格> | 内に | 社-<与格> |
「社の中で釘を打ち込んではならない。」
法文・碑文の禁止表現。当為法に mé を添える。主語を言わない一般の主語なので動詞は軽性形 þandésa。aurándo は重性o語幹で、与格は aurándoi。祭祀・聖域の細部に関する決まりとして読める。
木や石などに打ち込まれて、部材や道具を接合する先のとがった小さな留め具を指す一般的な語。青銅製と木製の双方を指し、素材を明示する場合は修飾語を添える。住居の柱、寝台、小箱、運搬道具など、木造の構造物の細部で日常的に言及される。打ち込む動作そのものではなく、打ち込まれた後の部材を指す。
重性子音語幹
古高原語 *þáma から。古い語末母音の脱落を経て þám となったと推定される。語幹 *þam-「かみしめる・くわえる」系に属す。
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