小説
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誓い
祖先の前で韻律のある詞で立てる誓い。
lúin éso nébro, ésa þondá glüníño.
読み:ルーイン エーソ ネーブロ、エーサ ソンダー グリュニーニョ。
| lúin | és-o | nébro, | és-a | þondá | glüníño. |
| とき | いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | いる-<(軽いものが)> | 誓い<主格> | 危うい足場 |
「霧の出ているときの誓いなど、薄氷のようなものだ。」
諺めいた言い方。霧期に立てた誓いは祖先に届かず、無効とされる。そのことを、いつ割れるかわからない薄氷にたとえている。「〜とき」の節は lúin で始め、主節の前に置く。主語 þondá は軽性なので、繋辞は -a をとる。述語の名詞 glüníño は主語の性に合わせない。
áura þondá némes an élvaran.
読み:アウラ ソンダー ネーメス アン エルヴァラン。
| áur-a | þondá | ném-es | an | élvar-an. |
| 昇る-<(軽いものが)> | 誓い<主格> | <私>-<属格> | 上手 | 天-<対格> |
「私の誓いは天へ昇る。」
星の見える晴れた夜に、改まった誓いを立てるときの言葉。誓いは息なので軽いもので、上へ昇って祖先に届くと考えられている。þondá は軽性なので、動詞は -a で一致する。
lúin éso nébro, na áura þondá, na fíndan aursárai élan.
読み:ルーイン エーソ ネーブロ、ナ アウラ ソンダー、ナ フィンダン アウルサーライ エーラン。
| lúin | és-o | nébro, | na | áur-a | þondá, | na | fínd-an | aursár-ai | él-an. |
| とき | いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | <〜ない> | 昇る-<(軽いものが)> | 誓い<主格> | <〜ない> | 聞く-<彼らが> | 祖先-<〜たちが> | <3人称単数・軽性>-<対格> |
「霧が出ているときには、誓いは昇らない。祖先にはそれが聞こえない。」
霧の夜に立てた誓いは無効だという教えを述べる文。霧 nébro は重性なので éso、þondá は軽性なので動詞は -a で一致する。後半では、その誓いを軽性の代名詞の対格 élan で受けている。
ésa þondá wáim.
読み:エーサ ソンダー ワイン。
| és-a | þondá | wáim |
| いる-<(軽いものが)> | 誓い<主格> | 侮れない |
「誓いは侮れない。」
誓約や儀礼に関する判断文。þondá は軽性 a語幹の抽象名詞として扱う。軽性単数の主語に対して存在動詞 ésa を使い、述語形容詞 wáim が後続する。
約束
商いや取り決めの約束。「霧の約束」は当てにならない約束。
ésa þondá sé lísen sáindarei.
読み:エーサ ソンダー セー リーセン サインダレイ。
| és-a | þondá | sé | lís-en | sáindar-ei. |
| いる-<(軽いものが)> | 約束<主格> | この<軽性> | 書く-<〜した・〜された> | 証文-<与格> |
「この約束は証文に書き留められている。」
取引の約束が文字に残っていることを確かめる言い方。口約束より書きつけが重いとされるので、商いの約束は証文に書かせる。繋辞 és- を文頭に置き、主語 þondá sé の後ろに分詞 lísen「書かれた」を述語として続ける。指示詞 sé は軽性の形。
lúin éso nébro, na ésa þondá gléin.
読み:ルーイン エーソ ネーブロ、ナ エーサ ソンダー グレーン。
| lúin | és-o | nébro, | na | és-a | þondá | gléin. |
| とき | いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | <〜ない> | いる-<(軽いものが)> | 約束<主格> | 清い |
「霧の出ているときの約束は、清い約束ではない(当てにならない)。」
霧期に結んだ約束は重んじられないことを言う、日常の言い方。lúin の節は主節の前に置く。後半は繋辞の文で、na で否定する。þondá は軽性なので、繋辞は -a で一致する。
韻律のある決まった詞で立てる誓い。大事な誓いは星の見える晴れた夜に立てる。祖先が見聞きしているので、破れば祖先の怒りを受ける。雨期の夜の誓いは有効だが、霧の夜の誓いは祖先に届かないので無効とされる。商いの約束にも使い、þondá nébros「霧の約束」は当てにならない約束のたとえになる。
軽性・a語幹(①型)。対 þondán、属 þondés、複 þondái。
þónd-「誓う」+もの名詞の接尾辞 -á。
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