dórin

品詞
名詞
意味
男
発音
[ˈdorin]
読み
ドリン
分野
人・親族

意味

  1. 男

    男性。親族名称に添えて性別を示すのにも使う。

    tóra dórin té es orénos.

    読み:トーラ ドーリン テー エス オレーノス。

    tór-adórintéesorén-os.
    来る-<(軽いものが)>男<主格>あの<軽性>から縁-<属格>

    「あの男が縁のほうから来る。」

    dórin は軽性の子音語幹なので、指示詞は軽性の té になる。目下か同じ段の相手について言う、ふつうの言い方である。目上の人をこの語で指すと無礼になり、役職名に au- をつけて言う。

    ésau ambrél dórin si dubrél dórin némei.

    読み:エーサウ アンブレール ドーリン シ ドゥブレール ドーリン ネーメイ。

    és-auambréldórinsidubréldórinném-ei.
    いる-<双数>兄・姉<主格>男<主格>と弟・妹<主格>男<主格><私>-<与格>

    「私には兄と弟が一人ずついる。」

    親族名称は性別を区別しないので、dórin を後ろに添えて「男の」であることを示す。添えた dórin も、親族名称と同じ格になる。単数のものを si で二つ並べたので、動詞は双数の ésau になる。

    sórel, luséra dórin lúsan.

    読み:ソーレル、ルセーラ ドーリン ルーサン。

    sórel,lus-ér-adórinlús-an.
    今日粥-<〜でする>-<(軽いものが)>男<主格>粥-<対格>

    「今日は男が粥を食べている。」

    炉ばたの日常文。場の枠「今日」を動詞前に置き、読点で区切る。主語 dórin は人なので軽性一致となり、動詞は3人称単数軽性の -a をとる。目的語 lúsa は軽性a語幹の対格 lúsan。

    þrenéra dórin þundárei

    読み:スレネーラ ドーリン スンダーレイ

    þren-ér-adórinþundár-ei
    段-<〜でする>-<(軽いものが)>男<主格>法官-<与格>

    「男が法官に降服する。」

    法廷での比喩用法。姿勢を一段低くするという意味から、身分・立場を譲る意を表す。与格が服従の対象を示す。

    snáma dórin þrón

    読み:スナーマ ドーリン スローン

    snám-adórinþrón
    射る-<(軽いものが)>男<主格>矢<対格>

    「男が矢を射る。」

    日常の狩猟・道具の話題。VSO語順で動詞が文頭に来る。主語 dórin は人を指す語なので軽性扱いとなり、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。目的語 þrón は重性名詞で、重性単数は主格・対格が同じ形になるが、句の中で目的語の役割をもつため逐語訳では矢.ACCとする。

    þróumo dórin tó.

    読み:スローモ ドーリン トー。

    þróum-odórintó.
    死ぬ<〜し終えた>-<(重いものが)>男<主格>あの<重性>

    「あの男はくたばった。」

    人に対して þrúm- をわざと使う荒い陰口。人を重性の一致で受けるのと同じ種類の罵倒で、魂が昇らずに沈んだという含みがある。

    múndula dórin nímbo es kúrmos.

    読み:ムンドゥラ ドーリン ニンボ エス クルモス。

    múndul-adórinnímboeskúrm-os.
    注ぐ-<(軽いものが)>男<主格>乳<対格>から壺-<属格>

    「男が壺から乳を注ぐ。」

    大きな器からの注ぎ。es+属格 kúrm-os で出所を表す。この意味では、大きな器から小器へ少量を慎重に移す含意がある。

    þrála dórin an dún.

    読み:スラーラ ドーリン アン ドゥーン。

    þrál-adórinandún.
    登る-<(軽いものが)>男<主格>上手丘<対格>

    「男が丘へ登っていく。」

    日常の移動の場面。dún「丘」へ向かう上り方を表す。anは単に丘の位置を言うだけでなく、上方・上手方面へ向かう方向性を与える。人を指す主語には動詞が軽性-aで一致する。

解説

男、男の人。高原の親族名称は性別を区別しないので、親族の性別をはっきり言う必要があるときには、この語を後ろに同格で添える(anlóur dórin「瀬上の男」=父の世代の男)。

文法

名詞(軽性・子音語幹)。対 dóriran ではなく dórinan、複 dórinai

語源

高原語固有の語。古高原語 *dórina の語末の母音が古い脱落で落ちた形。

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