小説
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法
文字で書き定められた王国の決まり。
ésa férmal virá lísen.
読み:エーサ フェルマル ヴィラー リーセン。
| és-a | férmal | virá | lís-en. |
| いる-<(軽いものが)> | 法<主格> | 言葉<主格> | 書く-<〜した・〜された> |
「法とは、書かれた言葉である。」
口約束より書きつけを重んじる考え方を表す、格言めいた言い方。繋辞 és- を文頭に置く。férmal は言葉に属するものとして軽性で受ける。分詞 lísen は軽性・単数・主格なので、一致の語尾がつかない。
rainíþa rainiþár férmalan kloimárail.
読み:ライニーサ ライニサール フェルマラン クロイマーライル。
| rain-íþ-a | rain-iþ-ár | férmal-an | kloim-ár-ail. |
| 知る-<〜させる>-<(軽いものが)> | 知る-<〜させる>-<〜する人・主格> | 法-<対格> | 学ぶ-<〜する人>-<〜らに> |
「師は弟子たちに法を教える。」
書記を育てる学び舎での営みを述べる文。基本の語順は、動詞–主語–目的語–与格(受け手)。rainíþ-「教える」は ráin-「知る」の使役形で、-ár をつけると「師」になる。
法の条
法典や碑に書かれた一つひとつの決まり。複数形で条々。
vóila senár férmalais kéumos.
読み:ヴォイラ セナール フェルマライス ケウモス。
| vóil-a | sen-ár | férmal-ais | kéum-os. |
| 読む-<(軽いものが)> | 見る-<〜する人・主格> | 法の条-<〜たちを> | 碑-<属格> |
「目付は碑に刻まれた条々を読み上げる。」
縁の市で揉め事を裁く前に、目付が度量衡の碑の条々を読み上げる場面の文。複数形の férmalais は、一つひとつの決まりを並べた「条々」を指す。属格 kéumos は名詞の後ろに置く。
lísa lisár téir férmalais ívelais.
読み:リーサ リサール テール フェルマライス イーヴェライス。
| lís-a | lis-ár | téir | férmal-ais | ível-ais. |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人・主格> | 三 | 法の条-<〜たちを> | 新しい-<〜たちを> |
「書記は新しい条を三つ書いた。」
年代記や役所の記録に見られる、直説法の簡潔な文。時制を表す語形がないので、「書く」とも「書いた」とも訳せる。三以上の数詞の後ろでは、名詞が複数になる。形容詞 ível は名詞の後ろに置き、軽性・複数・対格で一致する。
王国の法、とくに文字で書き定められた決まり。王国では口約束より書かれたものが重く、法も書かれたものだけが正しいとされる。法典は rólan férmales「法の巻」と言い、書の司が守る。条文は当為法で書かれる。碑に刻まれた市の決まりもこの語で呼ぶ。
軽性・子音語幹(②型)。対 férmalan、属 férmales、複 férmalai(法の条々)。
古高原語 *fér-「据える・定める」から。
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