小説
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答える
問いや呼びかけに答える。
lúin na glénim, dúlo nóumo némes.
読み:ルーイン ナ グレーニン、ドゥーロ ノーモ ネーメス。
| lúin | na | glén-im, | dúl-o | nóumo | ném-es. |
| とき | <〜ない> | 答える-<私が> | 下る-<(重いものが)> | 体面<主格> | <私>-<属格> |
「答えられなければ、私の面目が潰れる。」
nóumo dúlo「顔が下りる」は面目を失うという慣用句。敬意や名誉を高さで表す考え方から来ている。詩合わせや問答で返しができないときなどに使う。
lúin gléna ólmar ombríl sáun, sáilimor.
読み:ルーイン グレーナ オルマル オンブリール サウン、サイリモル。
| lúin | glén-a | ólmar | ombríl | sáun, | sáil-imor. |
| とき | 答える-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | 句<対格> | 吉い<重性><対格> | 喜ぶ-<我々が> |
「「年長の方が吉い句を返すと、我々は喜ぶ。」」
詩の挨拶で、目下の者が先に詠み、目上の者がうまく句を返したときのことを言う文。返しの句がうまく続くと、その出会いは吉とされる。sáun は軽性・対格の ombrílan に一致して sáunan になる。
povérim tásei, glén!
読み:ポヴェーリン ターセイ、グレーン!
| povér-im | tás-ei, | glén! |
| 問う-<私が> | <あなた>-<与格> | 答える<命令法><あなたが> |
「お前に聞いているんだ、答えろ!」
下向きの、苛立ちのこもった言い方。命令法2単は語幹 glén のままで言う。目上の人に対しては決して使わない。
éso nébro. lúin hála páin þelán táses, mé glén!
読み:エーソ ネーブロ。ルーイン ハーラ パイン セラーン ターセス、メー グレーン!
| és-o | nébro. | lúin | hál-a | páin | þel-án | tás-es, | mé | glén! |
| いる-<(重いものが)> | 霧<主格> | とき | 呼ぶ-<(軽いものが)> | 誰か<主格> | 名前-<対格> | <あなた>-<属格> | <禁止・願いの打ち消し> | 答える<命令法><あなたが> |
「霧が出ている。誰かがお前の名を呼んでも、答えてはいけない。」
霧の禁忌について、親が子に言い聞かせる言葉。「霧がある」は繋辞 és- で言い、霧 nébro が重性なので語尾は -o。禁止は「mé+命令法」。
句を返す
詩の挨拶で、相手の句に返しの句を詠む。
lúin lóima endríña virán, glenésa ólmar.
読み:ルーイン ロイマ エンドリーニャ ヴィラーン、グレネーサ オルマル。
| lúin | lóim-a | endríña | vir-án, | glen-és-a | ólmar. |
| とき | 詠む-<(軽いものが)> | 子ども<主格> | 言葉-<対格> | 句を返す-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 年長者<主格> |
「子どもが句を詠んだら、年長者が句を返すべし。」
詩の挨拶の作法を述べる文。目下の者が先に詠み、目上の者が返す。「句を返す」の意味では、目的語を言わずに使うことが多い。virá「言葉」は、詠む動詞の目的語になると「句」の意味になる。
auglenénde aulisár virán.
読み:アウグレネンデ アウリサール ヴィラーン。
| au-glen-énd-e | au-lis-ár | vir-án. |
| <お〜になる・御〜>-句を返す-<〜しますように>-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-書く-<〜する人> | 言葉-<対格> |
「書記の方に、返しの句をお詠みいただきたく存じます。」
自分が先に句を詠んだあと、目上の人に返しを願う言い方。尊敬の au- は子音 g の前ではそのままの形でつく。願望法の3単・軽性は -e で終わる。返しの句そのものを、対格の目的語にとっている。
返礼する
贈り物やもてなしにお返しをする。
lúin méira séulin tambór némei, glénim élei méldo.
読み:ルーイン メーラ セウリン タンボール ネーメイ、グレーニン エーレイ メルド。
| lúin | méir-a | séulin | tambór | ném-ei, | glén-im | él-ei | méldo. |
| とき | 与える-<(軽いものが)> | 友<主格> | 雑穀<対格> | <私>-<与格> | 返礼する-<私が> | <3人称単数・軽性>-<与格> | 蜜<対格> |
「友が私に雑穀をくれると、私はその人に蜜でお返しをする。」
「返礼する」の意味では、お返しの品を対格に、相手を与格にとる。村の暮らしでよく聞く、くだけた言い方。
duglénim ausenárei tambór só.
読み:ドゥグレーニン アウセナーレイ タンボール ソー。
| du-glén-im | au-sen-ár-ei | tambór | só. |
| <〜させていただく>-返礼する-<私が> | <お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>-<与格> | 雑穀<対格> | この<重性> |
「目付殿に、お返しとしてこの雑穀を差し上げます。」
もてなしを受けたあとの改まった返礼の言葉。謙譲の du- で自分の行いを低め、相手には au- のついた与格を使って、上下の関係を文法に表している。tambór は重性なので、対格も主格と同じ形で、指示詞も重性の só になる。
答える、返すことを表す。もとは「言葉や物を返す」という意味で、詩の挨拶で目上の者が返しの句を詠むこともこの語で言う。問いに答えることのほか、贈り物に礼を返すことにも使う。返しの句がうまく続くことを glén- の完了形で「よく返された」と言い、吉兆とする。
完了語根 gléen-。答える相手は与格、答えの内容は対格か ré の節。尊敬 auglén-、謙譲 duglén-。
古高原語 *glén- から
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