小説
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弔い・火葬
死者を焼いて魂を上へ送る葬送。
elþéla hóurna dórel.
読み:エルセーラ ホールナ ドーレル。
| elþ-él-a | hóurna | dórel. |
| 燃える-<〜だろう>-<(軽いものが)> | 弔い<主格> | 明日 |
「明日、弔いの火が焚かれるだろう。」
火葬の予定を知らせる言い方。時制がないので、未来のことは推量法で言う。hóurna は軽性なので、動詞は軽性の -a で一致する。遺体は村の北側の高い所で焼く。
lúin élþa hóurna, loimésa ráuvan loimáis bróusais.
読み:ルーイン エルサ ホールナ、ロイメーサ ラウヴァン ロイマイス ブローサイス。
| lúin | élþ-a | hóurna, | loim-és-a | ráuvan | loim-áis | bróus-ais. |
| とき | 燃える-<(軽いものが)> | 弔い<主格> | 唱える-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 森の巫<主格> | 詞-<〜たちを> | 多い-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格> |
「「弔いの火が焚かれるときは、森の巫は多くの詞を唱えるべし。」」
葬送の作法を定めた書の文。魂を上へ送るために詞を唱える。霧期の火葬では、煙が霧に閉じこめられるので、とくに念入りに唱える。lúin の節は主節の前に置く。詞は軽性なので、形容詞は -ais で一致する。
送りの煙
火葬で立ちのぼる煙。昇り方で魂の行方を見る。
áura hóurna an élvaran, sáilimor.
読み:アウラ ホールナ アン エルヴァラン、サイリモル。
| áur-a | hóurna | an | élvar-an, | sáil-imor. |
| 昇る-<(軽いものが)> | 送りの煙<主格> | 上手 | 天-<対格> | 喜ぶ-<我々が> |
「送りの煙が天へ昇っていく。我らは喜ぶ。」
火葬に立ち会う人々の言葉。煙がまっすぐ高く昇るほど、魂がよく昇ったとされる。煙は軽いものなので、動詞は軽性の -a で一致する。
ái, dúla hóurna du orén! hálimor ráuvanan.
読み:アイ、ドゥーラ ホールナ ドゥ オレーン!ハーリモル ラウヴァナン。
| ái, | dúl-a | hóurna | du | orén! | hál-imor | ráuvan-an. |
| おや | 下る-<(軽いものが)> | 送りの煙<主格> | 下手 | 縁<対格> | 呼ぶ-<我々が> | 森の巫-<対格> |
「おや、送りの煙が縁のほうへ下りていく!森の巫を呼ぼう。」
風で煙が南(下)へ流れたときの驚きの声。これは不吉なこととされ、魂を上へ引き上げる詞を唱えてもらうために祭司を呼ぶ。du+対格で「下手へ」。
死者を火葬して魂を上へ送る弔いと、そのときに立ちのぼる煙。火葬は村や都の北側の高い場所で行う。煙がまっすぐ高く昇るほど、魂がよく昇ったとされる。煙が南へ流れるのは不吉で、詞を唱えて魂を引き上げる。
軽性・a語幹(①型)。対 hóurnan、属 hóurnes。
古高原語 *hóur-「煙が立つ」から。日本語話者には「ホールナ」と聞こえることもある。
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