小説
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口笛
唇で吹く短く高い合図の音。
kún kíl, ende.
読み:クーン キール、エンデ。
| kún | kíl, | ende. |
| する<命令法><あなたが> | 口笛<対格> | どうぞ |
「口笛を吹いてくれ、頼む。」
縁の市や崖道での、くだけた依頼。動詞kúnd-「する」の命令法2単は語末の子音のつながりが縮んでkúnとなる。「口笛をする」は吹く行為を指す。endeは縁の市でよく使う依頼の定型。
霧の合図
霧の中や見通しの悪い場所で、人の位置を伝えるための吹鳴。
nébroi, fíndim kíl.
読み:ネーブロイ、フィンディン キール。
| nébr-oi, | fínd-im | kíl. |
| 霧-<与格> | 聞く-<私が> | 口笛<対格> |
「霧の中では、口笛が聞こえる。」
霧の中や見通しの悪い場所で、人の位置を伝える合図としての用法。nébr-oiは霧の与格で「霧の中で」。fíndimは1人称主語を動詞語尾で示す。kílは重性子音語幹で、主格・対格同形のため対格もkíl。
干潟語の霧の合図をさす語が高原語に取り入れられ、唇で吹く短く高い音、およびその合図を指すようになった語。乾いた声で叫ぶのではなく、霧や崖道で音だけを細く通す行為として使う。干潟から入った語であるため、音そのものは軽く聞こえても、語としては下から来たものとして扱われ、改まった場では避けられ、縁や道の用い言葉に残る。
重性・子音語幹。語末 -l。
干潟語 qíł「霧笛・合図の音」からの借用。q→k、ł→l、乾潟語の高低アクセントの高地を強勢として写す。
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