小説
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五
数の五。後ろの名詞は複数になる。
vánda senár lím gandérul.
読み:ヴァンダ セナール リーン ガンデールル。
| vánd-a | sen-ár | lím | gandér-ul. |
| 量る-<(軽いものが)> | 見る-<〜する人> | 五 | 硬木-<〜たちを> |
「目付が硬木を五本量る。」
降ろし場での会話。lím の後ろなので名詞は複数になり、重性の gandér は複数対格 -ul をとる。話し言葉なので量の名詞 báron を省いている。森の言葉では lími とも言う。
sénim lím kelárais.
読み:セーニン リーン ケラーライス。
| sén-im | lím | kel-ár-ais. |
| 見る-<私が> | 五 | 伐る-<〜する人>-<〜たちを> |
「樵が五人見える。」
くだけた日常会話。樵は目下の働き手なので、数詞で数えてかまわない(目上の人は数えない)。kelár は軽性の子音語幹で、複数対格は -ais になる。
léisim lím sándorul un plánan.
読み:レーシン リーン サンドルル ウン プラーナン。
| léis-im | lím | sándor-ul | un | plán-an. |
| 書く<〜し終えた>-<私が> | 五 | 穂-<〜たちを> | 中に | 帳簿-<対格> |
「帳簿に穂を五つ書き込んだ。」
帳簿の記入文。sándor は脱穀前の穂を数える単位として使うため、分類器なしで数詞と直接組み合わせる。plána は軽性a語幹で、対格語尾 -an が現れる。
rímbim lím márul fúnelos.
読み:リンビン リーン マールル フーネロス。
| rímb-im | lím | már-ul | fúnel-os. |
| 数える-<私が> | 五 | 手(長さの単位)-<〜たちを> | 綱-<属格> |
「綱の五手分を数える。」
帳簿・記録での数量の言い方。数詞+単位 márul+対象の属格 fúnelos という定型で、「五手分の綱」を表す。単位としての már は重性の名詞として働く。
基数の「五」。名詞の前に置き、後ろの名詞は複数になる。片手の指がそろった数なので、「半分そろった」というくだけた言い回しにも出てくる。都の言葉では lím と言い、保守的な森の言葉では古い形の lími が残っている。綴りは〈limi〉。
数詞。不変化。後続の名詞は複数。森の言葉では lími。
古高原語 *lími から。強勢のある音節のすぐ後ろで、m に続く語末の母音が古い脱落で落ちた。数詞は格変化せず、母音を復元する支えがなかった。
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