小説
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間違い
手順・扱い・所作をわずかに誤ったこと。罪や恥と直接結びつける前の、正しうる誤り。
trálin, sénim páilan píran.
読み:トラーリン、セーニン パイラン ピーラン。
| trál-in, | sén-im | páil-an | pír-an |
| 写す-<〜して・〜く>, | 見る-<私が> | 間違い-<対格> | 小さい-<対格> |
「写しながら、私は小さな誤りを見つける。」
書の場で、手順のなかの小さな狂いを言う。同一主語の動作を副動詞 -in で主節につなぐ。páilan píran は目的語と、それに後置して一致する形容詞。páil は軽性子音語幹名詞で、目的語に -an が付く。形容詞 pír も軽性対格として píran になる。
不手際
物の受け渡しや扱いのなかに生じる、小さなうっかり。
táulin, sénim páilan píran.
読み:タウリン、セーニン パイラン ピーラン。
| tául-in, | sén-im | páil-an | pír-an |
| 取る-<〜して・〜く>, | 見る-<私が> | 間違い-<対格> | 小さい-<対格> |
「取っている途中で、小さなうっかりを見つける。」
物の受け取り・扱いの場面。副動詞 -in の動作と主節の動作は同一主語。受け渡しの中の不手際を、罪ではなく正しうる小さな誤りとして表す。
lúin méirim, tóra páil pír.
読み:ルーイン メーリン、トーラ パイル ピール。
| lúin | méir-im, | tór-a | páil | pír |
| とき | 与える-<私が>, | 来る-<(軽いものが)> | 間違い<主格> | 小さい<主格> |
「私が差し出すときに、小さなうっかりが起こる。」
受け渡しの場面の定型。時を表す lúin 節が主節の前に来る。主節の主語が軽性の páil なので、動詞は軽性の 3人称単数 tóra を取る。主語に後置する形容詞 pír は主格のまま。
手順や作法のなかで、少しだけ段を踏み外すような小さな誤りをさす語。法で罰される所行や、恥をかくほどの失行とは別の枠に置かれ、「すぐ戻せばよい」程度の不手際、物の位置の取り違え、所作の小さい狂いなどに用いる。宮廷や書の場で改まった手順を誤ったときにも、罪や嘘とは区別して言うために使われる。
軽性子音語幹。
古高原語 *páil-「手つきをわずかに誤る」から名詞化とされる。
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