sélu

品詞
数詞
意味
泥の千(1728)
発音
[ˈselu]
読み
セル
分野
数詞・数量

意味

  1. 泥の千

    干潟の数え方の1728。高原の千と区別して言う。

    vírim slúun, na vírim sélu.

    読み:ヴィーリン スルーン、ナ ヴィーリン セール。

    vír-imslúun,navír-imsélu.
    言う-<私が>千<〜ない>言う-<私が>泥の千

    「陸の千と言っているのだ。泥の千とは言っていない。」

    縁の市でよく起こる言い争いの決まった言い方。slúun(1000)と、干潟から借りた sélu(1728)を言い分けている。na は動詞の直前に置くので、後半では動詞 vírim を繰り返す。語をそのまま引いて言うときは、slúun も sélu も格の語尾をつけない。

    selvána ausenár ré lisésa orenvandár slúun, mé lisésa sélu.

    読み:セルヴァーナ アウセナール レー リセーサ オレンヴァンダール スルーン、メー リセーサ セール。

    selván-aau-sen-árrélis-és-aorenvandárslúun,mélis-és-asélu.
    おっしゃる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人><〜と(節)>書く-<〜すべし>-<(軽いものが)>縁商人<主格>千<禁止・願いの打ち消し>書く-<〜すべし>-<(軽いものが)>泥の千

    「目付殿は、「縁商人は陸の千で書くべし、泥の千では書かぬこと」とおっしゃる。」

    市の目付の裁きを人に伝える言い方。ré の後ろの節は、決まりごとを表す当為法のまま引いている。後半は主語を言っていないが、前半と同じ縁商人のことを言っている。証文の数は高原の数え方で書く、という市の決まりを表す。

    vírim sélu lénar sáindarar, na vírim slúun.

    読み:ヴィーリン セール レーナル サインダラル、ナ ヴィーリン スルーン。

    vír-imsélulén-arsáindar-ar,navír-imslúun.
    言う-<私が>泥の千枚-<〜らの>証文-<〜らの><〜ない>言う-<私が>千

    「私が言っているのは泥の千枚の証文だ。陸の千ではない。」

    縁の市で、数の取り違えを防ぐための念押し。sélu も slúun と同じく、量の名詞を複数属格でとる。干潟の数え方の1728枚なのか、高原の1000枚なのかを、二つの語を言い分けてはっきりさせている。

    lúin vírim sélu, glǘna senár.

    読み:ルーイン ヴィーリン セール、グリューナ セナール。

    lúinvír-imsélu,glǘn-asen-ár.
    とき言う-<私が>泥の千<対格>冷たく黙る-<(軽いものが)>見る-<〜する人>

    「「泥の千」と口にしたとたん、目付は冷たく黙りこむ。」

    縁の市でのくだけた陰口。sélu は干潟から借りた語なので重性で、主格と対格が同じ形になる。lúin の節は主節の前に置く。主語の senár は人なので、動詞は軽性の -a をとる。

    hálimor slúun dalorárar sélu.

    読み:ハーリモル スルーン ダロラーラル セール。

    hál-imorslúundalor-ár-arsélu.
    呼ぶ-<我々が>千<対格>下の国-<〜する人>-<〜らの>泥の千<対格>

    「我々は下の国の者たちの千を「セル(泥の千)」と呼ぶ。」

    縁の市で、二つの「千」を言い分けることを説明する文。二つ目の対格 sélu は干潟語から借りた語なので重性で、対格も主格と同じ形になる。からかいの響きを帯びた呼び方である。

  2. 当てにならない大きな数

    からかいの言い方で、食い違いやごまかしのありそうな大きな数を言う。

    ésa rimbá sé sélu!

    読み:エーサ リンバー セー セール!

    és-arimbásésélu!
    いる-<(軽いものが)>数<主格>この<軽性>当てにならない大きな数

    「こんな数、当てになるもんか!」

    運び人や崖道の商人が言う、からかいの言い方。「この数は泥の千だ」という形で、話を盛った数や、ごまかしの入っていそうな大きな数をけなす。改まった場では使わない。

    lísa orenvandár sélu sáindarei.

    読み:リーサ オレンヴァンダール セール サインダレイ。

    lís-aorenvandársélusáindar-ei.
    書く-<(軽いものが)>縁商人<主格>当てにならない大きな数証文-<与格>

    「縁商人のやつ、証文にいい加減な大きな数を書いている。」

    陰口の文。sélu をここで1728の意味にとる必要はなく、「食い違いのありそうな、怪しい大きな数」という意味になる。sélu は干潟からの借用語で重性なので、目的語でも主格と同じ形のまま。

解説

干潟の十二進法の大きな位、すなわち1728を指す語。高原の「千」slúun が干潟語に入って sëlu になり、それが高原語に借り戻された形。高原の千(1000)と食い違うことが縁の市の揉め事の種になるので、高原の人は slúun を「陸の千」、sélu を「泥の千」と言い分け、からかいをこめて使う。干潟から借りた語なので重性に入る。

文法

数詞(名詞として働く)。重性・o型ではなく無強勢の -u で終わる借用語で、格語尾は重性の子音語幹に準じる。

語源

干潟語 sëlu からの借用。sëlu は統一期に高原語 slúun「千」が干潟語へ入った形で、ë を e に置き換えて借り戻した。

説明に出てくる語

高原語辞典

高原語辞典

左の一覧から語を選ぶか、上の検索欄に日本語またはローマ字を入れてください。

高原語入門

左の目次から課を選んでください。

高原語の文法書

左の一覧から選んでください。

資料集

高原語で書かれた読み物です。左の一覧から選んでください。

小説

左の目次から話を選んでください。

語彙の候補

小説・世界設定・翻訳から見つけた「辞書にない語」の候補です(uv run conlang dict-grow 名前 で作られます)。登録する語を選んでください。同義語として複数選べます。

作ってほしい語を依頼する