小説
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霜
地面や草木に降りた霜。
ésa sírna ál sórel.
読み:エーサ シルナ アール ソーレル。
| és-a | sírna | ál | sórel. |
| いる-<(軽いものが)> | 霜<主格> | 白い | 今日 |
「今日は白い霜が降りている。」
乾風期の後半の朝の様子を言う文。霜は上から来るものなので軽性で、存在を言う動詞は -a をとる。形容詞 ál も軽性・主格の形なので語尾がない。
lúin brúuma sírna, glǘno véinor.
読み:ルーイン ブルーマ シルナ、グリューノ ヴェーノル。
| lúin | brúum-a | sírna, | glǘn-o | véinor. |
| とき | 落ちる-<(軽いものが)> | 霜<主格> | 凍る-<(重いものが)> | 湖<主格> |
「霜が降りるようになると、湖が凍る。」
湖畔の村で季節の移り変わりを言う決まった言い方。従属節の主語 sírna は軽性なので動詞は -a をとり、主節の主語 véinor(地の上の水)は重性なので動詞は -o をとる。性の対比が、一つの文の中に出ている。
na þréula unlóur sírna
読み:ナ スレウラ ウンロール シルナ
| na | þréul-a | unlóur | sírna |
| <〜ない> | 積もる-<(軽いものが)> | まだ | 霜<主格> |
「まだ霜が積もっていない。」
くだけた会話向き。否定 na は動詞の前に置き、「まだ」 unlóur は動詞の直後、主語の前に置く。na+現在の形+unlóur で「まだ〜していない」。
sórel, þréumau hílva si sírna.
読み:ソーレル、スレウマウ ヒルヴァ シ シルナ。
| sórel | þréum-au | hílva | si | sírna |
| 今日 | 積もる-<双数> | 雪<主格> | と | 霜<主格> |
「今日、雪と霜が積もる。」
日常の天候の話。動詞の前に場面の枠として時の名詞 sórel を置き、短い切れ目を入れる。二つの単数名詞句が si で並ぶので、動詞は双数の語尾 -au をもつ。
þréula sírna aldárei múlin.
読み:スレウラ シルナ アルダーレイ ムーリン。
| þréul-a | sírna | aldár-ei | múl-in. |
| 着く-<(軽いものが)> | 霜<主格> | 座-<与格> | 厚い-CVB. |
「霜は座に厚く着いている。」
改まった描写でも、時制を表す語形がないため未完了で現在結果の状態を言う。裸の与格が着く場所を示す。霜は軽性なので軽性の3人称単数語尾-aで受ける。
凍りの頃に地面や草木に降りる霜。地面から生じるように見えるが、高原では雪と同じく「上から降りてくるもの」とされ、軽性に属する。乾風期後半の到来を告げるしるしで、最初の霜が降りると崖道の運び人の上り下りが減りはじめる。
軽性・a語幹(①型、語根に強勢)。属 sírnes、与 sírnei。
古高原語 *sírna から。
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