小説
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滑る
足や手が、濡れた面や凍った面に対して予期せぬ接触離れを起こす。
mé slún tromándoi.
読み:メー スルーン トロマンドイ。
| mé | slún | trománd-oi. |
| <禁止・願いの打ち消し> | 滑る<命令法><あなたが> | 踏み場-<与格> |
「踏み場では滑るな。」
禁止は mé+命令法。命令法2人称単数は語幹 slún のむき出し形。tromándoi は場所・注意点を示す与格。標札や法規の文のような簡潔な禁制文。
un tráumoi slúnan drólmul
読み:ウン トラウモイ スルーナン ドロルムル
| un | tráum-oi | slún-an | drólm-ul |
| 内に | 渡り氷-<与格> | 滑る-<彼らが> | 趾-<〜たちが> |
「渡り氷の上では趾先が滑る。」
凍りの頃の道や渡り氷についての注意文。tráumo は渡り氷。drólmul は趾を個別または複数として数えた重性名詞の複数主格で、動詞 slún- は複数主語を受けて 3PL の -an をとる。un + 与格で「渡り氷の中で/渡り氷の上で」。
足を滑らせる
踏み面がずれて一段沈むが、倒れには至らない状態を言う。
濡れた石、薄氷、苔の張った石段、渡り氷などで、足や手が予期せず接触面を失ってずれる動作を表す基本動詞。身体全体が倒れる・沈み込むとは区別し、足元だけがずれて持ちこたえた場合にも使う。足、足場、靴、石面などを主語に取り、人全体を主語にして「人が滑る」とも言う。雨に濡れた石段や凍った道での日常語として、足場の危険を短く告げる場向きがある。
自動詞。主語が人・鳥・獣などの軽性なら軽性の語尾、足・石面・氷などの重性なら重性の語尾で一致する。完了相は語根母音の交替で作り、完了語幹は slóun- となる。
古高原語 *slun- から。足をずらす動きを表す古い基本動詞。
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