tín-

品詞
動詞(自動詞)
意味
慣れる
発音
[ˈtin]
読み
チーン
分野
性質・状態

意味

  1. 慣れる

    寒さ・衣・言葉などに順応して、体と言葉がその土地の型に合うようになること。

    tína endríña ílmoi kléroi.

    読み:ティーナ エンドリーニャ イルモイ クレーロイ。

    tín-aendríñaílm-oiklér-oi
    慣れる-<(軽いものが)>子ども<主格>水-<単数・与格>冷たい-<単数・与格>

    「子どもは冷たい水に慣れる。」

    日常場面。tín- は主観的な順応を表し、対象には与格を用いる。重性o語幹 ílmo の単数与格は ílm-oi で、形容詞 klér も重性単数与格 klér-oi で一致する。物や道具が使い込まれて手になじむ意味には使わない。

    tínim viréi sé.

    読み:ティーニン ヴィレー セー。

    tín-imvir-éisé
    慣れる-<私が>言葉-<単数・与格>この<軽性>

    「この言葉に慣れている。」

    日常会話。話者本人が、言葉などの型に落ちついた状態にあることを言う。virá の単数与格は vir-éi。指示詞 sé は性のみで形が変わり、格では変わらない。

  2. 落ち着く

    動揺・緊張・違和感が消え、その場に自然に立てるようになること。

    tína torár séndoi.

    読み:ティーナ トラール センドイ。

    tín-atorársénd-oi
    落ち着く-<(軽いものが)>客<主格>ここ-<与格>

    「客はここに落ち着く。」

    書物・地の文のような場面。人の身や心が、動揺・緊張・違和感を失ってその場に自然に立てるようになる意。tín- は慣れる対象を裸の与格で示す。séndo は副詞ではなく、sénd- の与格 séndoi を使う。

    tinénde endríña séndoi.

    読み:ティネンデ エンドリーニャ センドイ。

    tin-énd-eendríñasénd-oi
    落ち着く-<〜しますように>-<(軽いものが)>子ども<主格>ここ-<与格>

    「子どもがここに落ち着いてくれますように。」

    祝福・儀礼の定型。願望法では接尾辞 -énd- が強勢を取り、語根の強勢は消えるので tinénde となる。改まった祝福では、目の前の人を3人称として受ける。tín- は慣れる対象を裸の与格で示すので、séndoi を使う。

解説

人の身と心が、寒さ・衣・言葉・土地の作法などに落ちつき、最初の動揺が収まる主観的な状態になることを指す。物や道具が使い込まれて傷むこと、手に合うことには使わない。高原語では、最初はその人の内で荒く流れている息や体の動きが、その土地の秩序に合う形に整えられると考える。改まった場でも日常語として広く使う。

文法

軽性の主語(人・心・息)にとる自動詞。慣れる対象は与格で示す。完了語根は téin- で、順応し終えた落ち着いた状態を表す。

語源

古高原語 *tin-「息が胸の内で静まる」から。

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