þérno

品詞
名詞
意味
毒きのこ
発音
[ˈθerno]
読み
セルノ
分野
動物・植物

意味

  1. 毒きのこ

    食べると害のあるきのこ。

    maníres þérno, elþélo bélo táses.

    読み:マニーレス セルノ、エルセーロ ベーロ ターセス。

    man-ír-esþérno,elþ-él-obélotás-es.
    食べる-<もし〜なら>-<あなたが>毒きのこ<対格>燃える-<〜だろう>-<(重いものが)>腹<主格><あなた>-<属格>

    「毒きのこを食べたら、腹が焼けるぞ。」

    条件の節には接続詞を使わず、仮定法 maníres だけで「もし〜なら」を表す。帰結の節は推量法で、主語の bélo が重性なので -o をとる。雨期にきのこを採るときの戒めの言い方。

    na éso þérno. éso sóumbo, kuuléimor ó sórel.

    読み:ナ エーソ セルノ。エーソ ソーンボ、クーレーモル オー ソーレル。

    naés-oþérno.és-osóumbo,kuul-é-imorósórel.
    <〜ない>いる-<(重いものが)>毒きのこ<主格>いる-<(重いものが)>食べられるきのこ<主格>煮る-<〜だろう>-<我々が><3人称単数・重性>今日

    「毒きのこではない。食べられるきのこだ。今日煮よう。」

    採ってきたきのこを確かめたときの答え。þérno「毒きのこ」と対比されると、sóumbo は「食べられるきのこ」を指す。主語は言わず、繋辞 és- の重性の語尾 -o で「それは」を表す。推量法の -él- は1人称の語尾の前で l が落ちる(kuuléimor)。

    ké éso sóumbo só þérno?

    読み:ケー エーソ ソーンボ ソー セルノ?

    kéés-osóumbosóþérno?
    <〜か>いる-<(重いものが)>きのこ<主格>この<重性>毒きのこ<主格>

    「このきのこは毒きのこか?」

    はい・いいえで答える問いは、文のいちばん前に ké を置いて作る。sóumbo も þérno も重性o語幹なので、指示詞は重性の só、繋辞は重性の éso になる。答えは動詞を繰り返して、éso(そうだ)、na éso(違う)と言う。

    mána kelár þérno! hál ráuvanan!

    読み:マーナ ケラール セルノ!ハール ラウヴァナン!

    mán-akel-árþérno!hálráuvan-an!
    食べる-<(軽いものが)>伐る-<〜する人・主格>毒きのこ<対格>呼ぶ<命令法><あなたが>森の巫-<対格>

    「樵が毒きのこを食べた!森の巫を呼べ!」

    急を告げるくだけた言い方。動詞に時制の形がないので、mána だけで「食べた」の意味になる。重性名詞の þérno は、対格でも形が変わらない。命令法の2人称単数は、むき出しの語幹 hál。森の村では、毒や葬送のことは森の巫に任される。

    na ésa náuvra þérno, na ésa sóumbo.

    読み:ナ エーサ ナウヴラ セルノ、ナ エーサ ソーンボ。

    naés-anáuvraþérno,naés-asóumbo.
    <〜ない>いる-<(軽いものが)>酔いきのこ<主格>毒きのこ<〜ない>いる-<(軽いものが)>食べられるきのこ

    「酔いきのこは毒きのこではないが、食べられるきのこでもない。」

    きのこを、食べられるもの・毒・薬・酔うものに分ける考え方を示す説明の文。主語の náuvra が軽性なので、繋辞は軽性の ésa になる。重性の sóumbo・þérno と並べると、性の違いが動詞の形に表れる。

  2. 陰で害する者

    比喩。見た目は無害なのに人を害する者や言葉。人に使うのは強い悪口になる。

    ésa orenvandár té þérno. séuril virá éles, gráis nourá éles.

    読み:エーサ オレンヴァンダール テー セルノ。セウリル ヴィラー エーレス、グライス ノウラー エーレス。

    és-aorenvandártéþérno.séurilviráél-es,gráisnouráél-es.
    いる-<(軽いものが)>縁商人<主格>あの<軽性>陰で害する者<主格>美しい言葉<主格><3人称単数・軽性>-<属格>悪い心<主格><3人称単数・軽性>-<属格>

    「あの縁商人は毒きのこだ。言葉はきれいだが、腹は黒い。」

    人を þérno と呼ぶのは強い悪口で、陰口に使う。主語が人なので繋辞は軽性の ésa になるが、重性の名詞を人に当てること自体が侮辱になる。後半は繋辞を落として述語の形容詞を先に置く、諺の語順。

    éso lúdro þérno nourés.

    読み:エーソ ルードロ セルノ ノウレース。

    és-olúdroþérnonour-és.
    いる-<(重いものが)>嘘<主格>陰で害する者<主格>心-<属格>

    「嘘は、心を蝕む毒きのこである。」

    教えの書や戒めの言葉に見られる比喩の言い方。見た目は無害でも内側から人を害する言葉を þérno にたとえる。lúdro「嘘」は重性なので、繋辞は éso。nourés は nourá「心」の属格。

解説

毒のあるきのこ。食べられるきのこ sóumbo とはっきり呼び分ける。転じて、表向きは無害に見えて人を害する者や言葉のたとえにもなる。

文法

重性・o語幹(④型)。主対 þérno、属 þérnos、複 þérnul。

語源

古い森の語。

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