小説
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影の木
北の高みの日陰に育つ、樅に似た黒っぽい針葉樹。
ésa þóvra dréum.
読み:エーサ ソーヴラ ドレウン。
| és-a | þóvra | dréum. |
| いる-<(軽いものが)> | 影の木<主格> | 黒い |
「影の木は黒々としている。」
「AはBだ」の文で、繋辞 és- が文頭に来る。生えている木は軽性なので、繋辞は -a をとり、述語の形容詞 dréum も軽性・主格の形(語尾なし)になる。
ké ésa þóvra tásei?
読み:ケー エーサ ソーヴラ ターセイ?
| ké | és-a | þóvra | tás-ei? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 影の木<主格> | <あなた>-<与格> |
「お前のところに影の木はあるか。」
はい・いいえで答える問いなので、文のいちばん前に ké を置く。所有は「ある+持ち主の与格」で言い、動詞は持たれている物に一致する。生えている木を指すので軽性の ésa。2人称を使っているので、同じ段か下の者に向けたくだけた問い。
北の高みの日陰に育つ、黒っぽい樅に似た針葉樹。葉を煮出して苦い茶にする。天に近い土地の木なので、清い木の一つとされる。
軽性・a語幹(①型、語根に強勢)。対 þóvran、複 þóvrai。
「陰」を意味する古い語幹 *þov- から。
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