小説
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上着・外套
身体の外側、重ね衣の最上層に着る衣。
ké ésa anrása té fóndel?
読み:ケー エーサ アンラーサ テー フォンデル?
| ké | és-a | anrása | té | fóndel? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 上着<主格> | あの | 古い |
「その上着は由緒ある古いものか。」
書物・家系・古着市のように、衣服の由来を確かめる場面。疑問の小辞 ké を文頭に置き、述語形容詞 fóndel には軽性単数主格の語尾がつかない。
sórel, plelíþim anrásan sé.
読み:ソーレル、プレリーシン アンラーサン セー。
| sórel, | plel-íþ-im | anrása-n | sé. |
| 今日, | 着る-<〜させる>-<私が> | 上着-<対格> | この |
「今日、私はこの上着を着る。」
自動詞 plél- に使役接尾辞 -íþ- を付け、直接目的語 anrásan を取れるようにする。使役接尾辞が強勢をとり語根の強勢は消えるため、実形は plelíþim となる。軽性a語幹の「上着」anrása は、対格では anrása-n と分析し、実形は anrásan となる。主語の代名詞は動詞の1人称語尾 -im で示されるため、文では言わない。
saléim anrásan sé, ende.
読み:サレーン アンラーサン セー、エンデ。
| saléim | anrása-n | sé, | ende |
| 外に据える<命令法> | 上着-<対格> | この<軽性> | どうぞ |
「この上着を脱いでくれ、頼む。」
親しい者や並ぶ段の相手に向ける依頼。saléim- は衣服・帽子・履物を体から外す婉曲語で、体を直接言わず衣服が外へ出る動きだけで着替えを表す。命令のむき出し語幹 saléim に ende を添えると、くだけた依頼になる。
上層の衣
内側の衣と区別して、外に見える上層を指す。
sénim anrásan sé.
読み:セーニン アンラーサン セー。
| sén-im | anrás-an | sé. |
| 見る-<私が> | 上層の衣-<対格> | この<軽性> |
「私はこの上層の衣を見る。」
衣服の説明や整理の場面などで、内側の衣と区別した最上層を見ると言う文。anrása の対格は語根 anrás- に -an が付く形。指示詞 sé は格変化しない。
ké ésa anrása táses glóur?
読み:ケー エーサ アンラーサ ターセス グロール?
| ké | és-a | anrása | tás-es | glóur? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 上層の衣<主格> | <あなた>-<属格> | 緑 |
「あなたの上層の衣は緑ですか。」
くだけた日常会話で、相手の衣の最上層の色をたずねる文。所有の táses は名詞の後ろに置く。anrása は内側の衣と区別した衣の最上層を指す用法。
衣のうち、身体に直接触れる下着と区別して、重ね衣の最上層、すなわち外側に着る衣を指す。上へ重なるという衣服観をそのまま表す語で、毛皮・毛織物・厚布で仕立てた防寒の上着、外套、礼装の最外層を含む。重ねる枚数が身分を示すため、何枚の anrása を重ねているかが外面の格を示す。
軽性a語幹。接頭辞 an は無強勢で、強勢は rása 側に残る。
an「上手」+ rása「衣」。重ね衣を外に向かって上とする見方に基づく複合。
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