rása

品詞
名詞
意味
衣
発音
[ˈrasa]
読み
ラサ
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 衣

    身にまとう衣服。

    ésa rása sé gléin.

    読み:エーサ ラーサ セー グレーン。

    és-arásaségléin.
    いる-<(軽いものが)>衣<主格>この<軽性>清い

    「この衣は清らかだ。」

    繋辞の文。rása は軽性なので、繋辞は -a、指示詞は sé、形容詞 gléin は軽性・主格の形(語尾なし)になる。

    tául rása, ende.

    読み:タウル ラーサ、エンデ。

    táulrása,ende.
    取る<命令法><あなたが>衣どうぞ

    「その衣を取ってくれ、頼む。」

    縁の市の取引言葉。格の語尾が落ちるので、目的語でも rása の形のままになる。動詞は語幹をむき出しにした形で使い、最後に ende を添える。

    krailsál rásan, endríña!

    読み:クライルサール ラーサン、エンドリーニャ!

    krailsálrás-an,endríña!
    丁寧に畳む<命令法><あなたが>衣-<対格>子

    「衣を丁寧に畳みなさい、この子。」

    手仕事を教える場。命令法2人称単数は語幹のむき出し形で、語幹末の l は語末に置ける。文末の endríña は呼語で、日常では呼格語尾を添えず、名詞をそのまま置く。rása は軽性a語幹で、対格は rás-an の形をとる。

    unsléla líura rásan.

    読み:ウンスレーラ リーウラ ラーサン。

    unslél-alíurarás-an.
    裏返して広げる-<(軽いものが)>女<主格>衣-<対格>

    「女は衣を裏返して広げる。」

    直説法基本語順の叙述文。主語の女は人なので軽性、動詞は軽性の語尾 -a をとる。衣は対格 rásan。日常の家事・仕立・繕いの場面。

    unsléla senár rásan.

    読み:ウンスレーラ セナール ラーサン。

    unslél-asenárrás-an.
    裏地を確かめる-<(軽いものが)>目付<主格>衣-<対格>

    「目付は衣の裏地を確かめる。」

    公的な検め、帳簿や記録に立てられるような短文。主語の目付は人なので軽性、動詞は -a。目的語の衣は対格 rásan。

    sán rásai eulérenai sé.

    読み:サーン ラーサイ エウレーレナイ セー。

    sánrás-aieuléren-aisé.
    いる<彼らが>衣-<〜たちが>別々の-<〜たちが>この<軽性>

    「これらの衣は互いに違っている。」

    比べる相手を言わない複数主語なので、「それぞれ別だ」の意味になる。日常の仕立てや市でのやり取りの形。指示詞 sé が名詞句の終わりを示す。

    brínau unlóur rása si síndra.

    読み:ブリーナウ ウンロール ラーサ シ シンドラ。

    brín-auunlóurrásasisíndra
    ゆるむ-<双数>まだ衣<主格>と帯<主格>

    「衣と帯が、まだゆるんでいる。」

    衣類の手入れや寸法書きのような、記述的な一文。unlóur は動詞の直後に置き、事態が変わる瀬がまだ来ていない「まだ」を示す。brín- の sense 2、つまり布地や帯が使い古されて全体がしまりを失う意味で使う。

    bríno snóimo ráses.

    読み:ブリーノ スノイモ ラーセス。

    brín-osnóimorás-es
    ほつれる-<(重いものが)>肩ぐち<主格>衣-<属格>

    「衣の肩ぐちがほつれている。」

    《肩ぐち》は衣の肩部の縫い目・開きを指す用法。《衣》の単数属格を名詞に後置して、物の一部を示す。主語節は重性で、動詞語尾は HV。

    frúnim snóimo ráses.

    読み:フルーニン スノイモ ラーセス。

    frún-imsnóimorás-es
    繕う-<私が>肩ぐち<対格>衣-<属格>

    「私は衣の肩ぐちを繕う。」

    一人称主語は動詞語尾で示され、代名詞は省く。他動詞《繕う》の目的語として《肩ぐち》が来る。重性単数の対格は主格と同形。

  2. 重ね

    重ね着の一枚。『何枚の衣』で身分の重さを遠回しに言う。

    ésa ín rása némei.

    読み:エーサ イーン ラーサ ネーメイ。

    és-aínrásaném-ei.
    いる-<(軽いものが)>一重ね<主格><私>-<与格>

    「私は一重ねの身にすぎません。」

    重ねる衣の枚数が身分の段を表すことから、自分の身分の低さをへりくだって言う言い方。所有を「ある+持ち主の与格」で表している。動詞は持たれている物の rása(軽性)に一致する。ín「一」の後ろなので、名詞は単数になる。

    ésa aurása aulisáres séuril.

    読み:エーサ アウラーサ アウリサーレス セウリル。

    és-aau-rásaau-lis-ár-esséuril.
    いる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-重ね<主格><お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>-<属格>美しい

    「書記の方のお重ねは見事でございます。」

    目上の人の衣の重ねを、au- をつけて高めている。r の前なので、au- は形を変えない。持ち主を表す属格 aulisáres にも au- がつく。

解説

身にまとう衣、着物。毛山羊の毛織物やフェルト、草の繊維の布で作り、寒さのために何枚も重ねて着る。重ねる枚数と色が身分の段を表し、下の段は生成りや灰色、上の段ほど黄・緑・茶・赤が許され、紫は二段下りより上にかぎられる。織物は軽性に属する。

文法

軽性・a語幹(語根に強勢)。対 rásan、属 rások ではなく ráses でもなく ráses は誤り:属 ráses、複 rásai。

語源

古高原語 *rása から

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