小説
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のど
首の内部の通り道。物を飲み込む管、声・息を出す部位を指す。のどの渇き、詰まり、痛みなど、身体感覚を表すときにもこの語を使う。
ké vélo grél?
読み:ケー ヴェーロ グレール?
| ké | vél-o | grél? |
| <〜か> | 渇く-<(重いものが)> | のど<主格> |
「喉が渇いているか。」
くだけた日常の問い。のどは肉体の部分なので重性で、動詞は3人称単数・重性の語尾をとる。
aurénde selvá es grélos.
読み:アウレンデ セルヴァー エス グレーロス。
| aur-énd-e | selvá | es | grél-os. |
| 昇る-<〜しますように>-<(軽いものが)> | 息<主格> | から | のど-<属格> |
「息がのどから昇りますように。」
声・息・言葉が上へ昇るという信仰に基づく祝祷文。aur- の願望法軽性3人称単数は軽性の主語 selvá に一致する。前置詞 es に重性名詞 grél の属格 grélos をとり、出所「のどから」を表す。
ké éso grél táses klér?
読み:ケー エーソ グレール ターセス クレール?
| ké | és-o | grél | tás-es | klér? |
| <〜か> | いる-<(重いものが)> | のど<主格> | <あなた>-<属格> | 冷たい |
「あなたののどは冷たいですか。」
日常会話で身体の状態を尋ねる文。grél は身体部位としては重性の名詞とみなす。所有は名詞に属格 tás-es を後置する。述語形容詞 klér は重性単数の主格で無標識。
krúno kravó múndo si grél
読み:クルーノ クラヴォー ムンド シ グレール
| krún-o | kravó | múndo | si | grél |
| 支える-<(重いものが)> | 顎<主格> | 口<対格> | と | 喉<対格> |
「顎は口と喉を支える。」
書物の解剖的記述の場面。kravó は主語でも重性なので動詞は3人称単数・重性の -o に一致する。múndo と grél も重性で、単数の直接目的語は無標。目的語を si で並べても、動詞の数は主語のみに一致する。
首の内部にある、物を飲み込む管と、声を出す部位を指す基本の身体語。drál(首:外部の柱)と明確に区別され、grélは首の「中」の通り道を指す。高原の世界観では、この管は「軽いもの」(息・声)が上へ昇る場所であり、同時に「重いもの」(食べ物・飲み物)が下へ下りる場所でもある。のどが渇く(vél-)、粥が通りにくい、声が出る、といった日常的な身体の感覚を表す際に使われる。宮廷語でも崖道の言葉でも形は変わらず、基本的な身体語として全層で共通する。
重性・子音語幹(③型)。主格=対格。属格 -os、与格 -oi、双数 -ou/-oun、複数 -ul/-ur/-uls。
古高原語 *grélos から。基本の身体語で、古高原語の段階から現在の形とほぼ同じだった。
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