kréun-

品詞
動詞(自動詞)
意味
更ける
発音
[ˈkreun]
読み
クレウン
分野
時間・空間・方向

意味

  1. 更ける

    夜が深まる。晩の時間帯が更けのほうへ移っていくことを表す。

    kréuna dóulin nóra

    読み:クレウナ ドーリン ノーラ

    kréun-adóulinnóra
    更ける-<(軽いものが)>もう夜<主格>

    「夜がもう更けている。」

    日常用法の文。相の副詞 dóulin は動詞の直後に置かれ、主語の前に現れる。時制のない文で、話者の場面で現在進行として理解される。夜 nóra は軽性なので、動詞は軽性の3人称単数語尾 -a をとる。

    kréuna nóra, salóur áura selvá

    読み:クレウナ ノーラ、サロール アウラ セルヴァー

    kréun-anóra,salóuráur-aselvá
    更ける-<(軽いものが)>夜<主格>しかし昇る-<(軽いものが)>息<主格>

    「夜は更ける。しかし、息は昇る。」

    詩文・儀礼語のような対句。逆接の salóur は第二節頭に立つ。夜 nóra も息 selvá も軽性の主語として扱われ、動詞はいずれも軽性の3人称単数語尾 -a をとる。夜の「更ける」と息の「昇る」を上下の対として並べる型である。

  2. 沈む(深い方へ)

    字義どおり、水や光が深いほうへ沈んでいく様子。夜の比喩以前に、物理的な「沈む」の意味ももつ。

    kréuno ílmo un dulún

    読み:クレウノ イルモ ウン ドゥルーン

    kréun-oílmoundulún
    沈む-<(重いものが)>水<主格>中に底<対格>

    「水が底へ沈む。」

    物理的な「沈む」の文。前置詞 un に名詞の対格を続けて「〜の中へ」「〜へ」を表す。水は重性なので、動詞は重性の3人称単数語尾 -o をとる。字義的な「深いほうへ沈む」として、夜の比喩から独立して用いる例。

    kréuno rúndo un snúlvo

    読み:クレウノ ルンド ウン スヌルヴォ

    kréun-orúndounsnúlvo
    沈む-<(重いものが)>走り水<主格>中に穴<対格>

    「走り水が穴の中へ沈む。」

    自然描写・地形記述の文。rúndo は「走り水」を表し、重性 o 語幹の名詞として扱われる。un + 対格で穴の中への方向を示す。kréun- の物理的意味「深いほうへ沈む」の用例。

解説

夜が深まることを表す自動詞。夜(nóra)や時間帯を主語に取る。特定の時刻を指すのではなく、晩の時間帯が更けのほうへ移っていく過程を、「夜が深いほうへ沈んでいく」現象として述べる。日常的にも詩的にも用いられ、宮廷の改まった言葉でも森の村のくだけた言葉でも通じる。夜は重いものとして扱われるため、3人称単数の動詞は重性の形(-o)をとる。

文法

自動詞。完了語幹は kréoun-(u→ou)。3人称単数で性が区別される(kréuna/kréuno)。時制の語形はないため、夜が深まっている状態も、深まっていく過程も同じ形で言う。

語源

古高原語 *kréun- から。もとは「(水が)深いほうへ沈む」の意。夜が深まることへの転義が古くから定着している。

語幹の異形

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