小説
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好む
ものや事柄を好ましく思う。
na néulimor torárais grómais.
読み:ナ ネウリモル トラーライス グローマイス。
| na | néul-imor | torár-ais | gróm-ais. |
| <〜ない> | 好む-<我々が> | 客-<〜たちを> | 粗野な-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格> |
「我々は粗野な客を好まない。」
直説法の否定なので、na を動詞の直前に置く。形容詞は語根に強勢を残したまま、軽性・複数・対格の -ais で名詞に一致する。
pél néules?
読み:ペール ネウレス?
| pél | néul-es? |
| どれ | 好む-<あなたが> |
「どれがいい?」
目の前に並べた品物から選ばせるときの、くだけた問い。名詞を伴わずに pél だけで「どれ」の意味になる。目的語でも形は変わらず、動詞の前に置く。
ké néules muró? néulim.
読み:ケー ネウレス ムロー?ネウリン。
| ké | néul-es | muró? | néul-im. |
| <〜か> | 好む-<あなたが> | 濁り酒<対格> | 好む-<私が> |
「「濁り酒は好きか?」「好きだ。」」
二人の発話。くだけた場面での問いと答え。高原語には「はい」にあたる語がないので、問いの動詞を自分の人称に変えて繰り返して答える。muró は重性o語幹なので、主格と対格が同じ形。
néulan aursárai viráis séurilais.
読み:ネウラン アウルサーライ ヴィライス セウリライス。
| néul-an | aursár-ai | vir-áis | séuril-ais. |
| 好む-<彼らが> | 祖先-<〜たちが> | 言葉-<〜たちを> | 美しい-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格> |
「祖先は美しい言葉を好む。」
整った言葉は昇って祖先に届く、という信仰を言う教えの文。形容詞 séuril は、修飾する virá(軽性)の複数対格に一致して -ais をとる。
na néulim viráis trúumais.
読み:ナ ネウリン ヴィライス トルーマイス。
| na | néul-im | vir-áis | trúum-ais. |
| <〜ない> | 好む-<私が> | 言葉-<〜たちを> | 陳腐な-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格> |
「私は陳腐な言葉を好まない。」
詩合わせなどで、使い古された句を批判するときの言い方。言葉が使い古されていることも、物が古びているのと同じ trúum で表す。virá は軽性なので、形容詞も軽性・複数・対格の -ais になる。
néulimor þáilan élvares, grémimor nébros.
読み:ネウリモル サイラン エルヴァレス、グレーミモル ネーブロス。
| néul-imor | þáil-an | élvar-es, | grém-imor | nébr-os. |
| 好む-<我々が> | 澄み-<対格> | 天-<属格> | 恐れる-<我々が> | 霧-<属格> |
「「我々は空の澄みを好み、霧を恐れる。」」
þáil を名詞として使い、軽性の対格 -an をつけている。二つの主節を読点で区切って並べた文。澄んだ空と霧を、上と下の対として語る高原らしい言い方。
na néulan brándalai virán dalorárar.
読み:ナ ネウラン ブランダライ ヴィラーン ダロラーラル。
| na | néul-an | brándal-ai | vir-án | dalorár-ar. |
| <〜ない> | 好む-<彼らが> | 諸司-<〜たちが> | 言葉-<対格> | 下の国の者-<〜らの> |
「宮廷のお役人たちは、下の国の者の言葉を好まない。」
運び人や崖道の商人の、くだけた陰口。au- をつけずに brándalai と言うのは、相手のいない場での遠慮のない言い方。否定の na は動詞の直前に置く。
ké néules krévan? na néulim.
読み:ケー ネウレス クレーヴァン?ナ ネウリン。
| ké | néul-es | kréva-n? | na | néul-im. |
| <〜か> | 好む-<あなたが> | 練習-<対格> | <〜ない> | 好む-<私が> |
「「練習は好きか?」「好きじゃない。」」
二人の会話で、家族や仲間どうしのくだけたやりとり。はい・いいえで答える問いなので、文頭に ké を置いている。答えでは、問いの動詞を自分の人称に変えて繰り返す。答えの形なので、問いに出た目的語 krévan は言わなくてよい。kréva は語根に強勢のある軽性a語幹で、対格は語尾 -n をつけて krévan になる。
慕う
人に親しみや敬愛の気持ちを抱く。
dunéulimor aldáran áurenan.
読み:ドゥネウリモル アルダーラン アウレナン。
| du-néul-imor | aldár-an | áur-en-an. |
| <〜させていただく>-慕う-<我々が> | 座-<対格> | 昇る-<〜した・〜された>-<軽性・対格> |
「我らは高き座をお慕い申し上げる。」
改まった場での言い方。自分たちの行いなので謙譲の du- をつける。分詞 áuren は、目的語の aldár(軽性・単数・対格)に一致して -an をとる。
néulan lisárai rainiþáran.
読み:ネウラン リサーライ ライニサーラン。
| néul-an | lis-ár-ai | rainiþár-an. |
| 慕う-<彼らが> | 書く-<〜する人>-<〜たちが> | 師-<対格> |
「書記たちは師を慕っている。」
人を目的語にすると「慕う」の意味になる。直説法には法の印がないので、語根に3人称複数の -an が直接つく。lisár は lís-「書く」に -ár「〜する人」がついた語。
ものや事柄を好む、人を慕うことを表す。目的語は対格。食べ物や季節の好みから、人への親愛までを広く言う。目上の人への敬慕には尊敬・謙譲の形を組み合わせ、dunéulim aulisáran「書記の方をお慕い申し上げる」のように言う。恋慕をはっきり言うときは nourá「心」を添える。
完了語根 néuls-。尊敬 aunéul-、謙譲 dunéul-。
古高原語 *néul- から
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