小説
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目を閉じる(悲しむ)
悲しみ・哀悼・内省の意図的な行為。まばたきでも眠りでもなく、短時間静かにまぶたを下ろすこと。
lúin na vírim þelán, núnim
読み:ルーイン ナ ヴィーリン セラーン、ヌーニン
| lúin | na | vír-im | þel-án, | nún-im |
| とき | <〜ない> | 言う-<私が> | 名-<対格> | 目を閉じる-<私が> |
「その名を口にしないとき、私は目を閉じる。」
弔いや深い悲しみの場面。亡き者の名を唱えない禁忌や、悼みの中で言葉を控える動作として núnim が用いられる。lúin は主節に先行する時の節を導く。
núnim si nóurim élan
読み:ヌーニン シ ノーリン エーラン
| nún-im | si | nóur-im | él-an |
| 目を閉じる-<私が> | と | 思う-<私が> | <3人称単数・軽性>-<対格> |
「目を閉じて、それを思う。」
日常の内省の場面。nún- は、反射的な瞬きでも眠りに入る動作でもなく、意図的にしばらくまぶたを下ろす行為。同一主語の二つの動作を si で並べている。nóur- は他動詞なので、目的語の代名詞 él に対格語尾 -an を付けた él-an を補う。
目を伏せる
目上の人や、祀りの場において、敬意・畏れとして静かに目を下ろすこと。
nunésa an aldáran áurenan
読み:ヌネーサ アン アルダーラン アウレナン
| nun-és-a | an | aldár-an | áur-en-an |
| 目を伏せる-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 上手 | 座-<対格> | 昇る-<〜した・〜された>-<対格> |
「高き座へ向かう際には、目を伏せるべきである。」
作法書や碑文の当為法。主語を言わない一般主語は軽性の -a で現れる。an aldáran áurenan は「高き座へ向かって」。
lúin víra ólmar élan, núnim
読み:ルーイン ヴィーラ オルマル エーラン、ヌーニン
| lúin | vír-a | ólmar | él-an, | nún-im |
| とき | 言う-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | <3人称単数・軽性>-<対格> | 目を伏せる-<私が> |
「年長者がそれを仰るとき、私は目を伏せる。」
日常の敬意の場面。目上者の前で静かにまぶたを下ろす作法。núnim 自体は謙譲の接頭辞を持たないが、動作が敬意を表す。vír- は他動詞なので、目的語の代名詞 él に対格語尾 -an を付けた él-an を補う。
悲しみ・哀悼・深い内省のとき、意図的にまぶたを下ろすこと。反射的なまばたき(senkrémb-)とも、眠りに入る(nóir-)とも異なる、短時間の意図的な行為。亡き者の名を唱えるとき、祀りの詞を唱え終えたあと、あるいは深い悲しみにひたり言葉を失ったときに見られる動作。改まった場では、この動作が言葉の重さを高めているとされる。くだけた場では snál-「閉じる」で済ませるが、改まった言葉では nún- が使われる。
自動詞。完了語幹 núns-(長母音語根に -s- を足す型)。
古高原語 *nún- から。もとは「そっと折りたたむ」「静かに閉じる」という意味の語根で、布を静かに畳む、口を静かに閉じるなどの意味にも使われた。今の言葉ではまぶたに限り、悲しみ・敬意の文脈で使われる。
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