pánd-

品詞
動詞(他動詞)
意味
刷る
辞書形
pánda
発音
[ˈpanda]
読み
パンダ
分野
文字・書物・学び

意味

  1. 刷る

    木版で紙に字を刷る。

    pán þéles? þélim sélvanan.

    読み:パーン セーレス?セーリン セルヴァナン。

    pánþél-es?þél-imsélvan-an.
    誰<対格>名乗る-<あなたが>名乗る-<私が>セルヴァン-<対格>

    「「何と名乗る?」「セルヴァンと名乗る。」」

    二人の発話(問いと答え)。疑問詞の対格 pán を文頭に出している。名は軽性なので、目的語では対格 -an がつく。

    pán þéla endríña sé?

    読み:パーン セーラ エンドリーニャ セー?

    pánþél-aendríñasé?
    誰<対格>名乗る-<(軽いものが)>子ども<主格>この<軽性>

    「この子は何と名乗っているのか。」

    þél- は名乗る名前を対格でとるので、名前を尋ねるときは疑問詞の対格 pán を文頭に出す。子どもは軽性。指示詞 sé は名詞の後ろに置く。目上の人には使わない問い方。

    pán séires? séirim séulinan.

    読み:パーン セーレス?セーリン セウリナン。

    pánséir-es?séir-imséulin-an.
    誰<対格>待つ-<あなたが>待つ-<私が>友-<対格>

    「「誰を待っている?」「友を待っている。」」

    日常のやりとり。疑問詞の対格 pán を文頭に出す。答えでは、問いの動詞を自分の人称に変えて繰り返す。

    lúin pándan viráis éles, áura þelá éles.

    読み:ルーイン パンダン ヴィライス エーレス、アウラ セラー エーレス。

    lúinpánd-anvir-áisél-es,áur-aþeláél-es.
    とき刷る-<彼らが>言葉-<〜たちを><3人称単数・軽性>-<属格>昇る-<(軽いものが)>名声<主格><3人称単数・軽性>-<属格>

    「その人の言葉が版木で刷られると、その人の名声は高まる。」

    詩合わせで勝った詩が刷られて広まることを言う文。「名が昇る」は、名声が高まるという意味の決まった言い方。前半の pándan は主語を言わない3人称複数で、「人々が刷る」という受け身に近い意味になる。

    na pánda pandá rúgal lisáis séurilais.

    読み:ナ パンダ パンダー ルーガル リサイス セウリライス。

    napánd-apand-árúgallis-áisséuril-ais.
    <〜ない>刷る-<(軽いものが)>刷る-<〜するもの(重)・主格>粗い字-<〜たちを>整った-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格>

    「粗い版木では、整った字は刷れない。」

    彫り師の仲間で言われる言い回しで、作りの雑な版木を戒める。pandá「版木」は版の木で作られ、伐ったあとも軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。

    lúin tíla tilár pandán, lóima loimán.

    読み:ルーイン ティーラ ティラール パンダーン、ロイマ ロイマーン。

    lúintíl-atil-árpand-án,lóim-aloim-án.
    とき彫る-<(軽いものが)>彫る-<〜する人>版木-<対格>唱える-<(軽いものが)>詞-<対格>

    「彫り師は版木を彫るとき、詞を唱える。」

    彫り師が彫りはじめに、版の木へ「言葉を載せて運んでほしい」と願う短い詞を唱える習わし。lúin で始まる「〜とき」の節は、主節の前に置く。後半の主節では主語を言わないが、動詞の語尾から、前半と同じ彫り師が主語だとわかる。

    ké pándes ombríl só?

    読み:ケー パンデス オンブリール ソー?

    képánd-esombrílsó?
    <〜か>刷る-<あなたが>十拍の句<対格>この<重性>

    「この句を刷るのか。」

    詩合わせで勝った詩は木版で刷られて広まる。その刷りを話題にした、並びか下向きの問い。ombríl「十拍の句」は重性なので、主格と対格が同じ形になり、指示詞は só を使う。直説法には法の印がなく、時制もないので、「刷るのか」とも「刷っているのか」とも訳せる。

    pándir téir lénais!

    読み:パンディル テール レーナイス!

    pánd-irtéirlén-ais!
    刷る-<皆で〜せよ>三枚-<〜たちを>

    「皆で三枚刷れ。」

    刷りの工房で、上の者が下の者たちに言う命令。命令法の2人称複数は -ir をつけて作る。語幹の後ろに語尾が続くので、nd は削られずに残る。2人称単数なら語幹がむき出しになり、語末の nd が n に削られて pán となる。

    orveléimin lisáis, pándim.

    読み:オルヴェレーミン リサイス、パンディン。

    orveléim-inlis-áis,pánd-im.
    組み替える<〜し終えた>-<〜して・〜く>字-<〜たちを>刷る-<私が>

    「字を組み替え終えて、刷る。」

    版組みの手順を表す定型。副動詞の orveléimin は、主節の pándim と同一の主語を持つ完了副動詞である。目的語の lisáis は活字・駒・字札などの複数対格。

解説

版木に墨をのせ、紙を当てて字を刷ること。宮廷の詩集、暦、法典が刷られる。詩合わせに勝った詩が刷られて広まることは名誉とされる。

文法

完了語根 páind-。命令2単 pán!(語末の nd が n に削られる)

語源

古い語。「押す」の意味だったとも言われる。

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