vrúel-

品詞
動詞(自動詞・他動詞)
意味
懸かる・懸ける
発音
[ˈvruel]
読み
ヴルーエル
分野
基本動作

意味

  1. 懸かる

    綱の輪や鉤に捕まって、下へも上へも動かない状態にある。荷が宙に浮いている様子。

    vrúelo fáron.

    読み:ヴルーエロ ファーロン。

    vrúel-ofáron.
    懸かる-<(重いものが)>荷<主格>

    「荷が懸かる。」

    綱場で荷が輪や鉤に捕まり、宙に浮いて動かない状態を述べる基本的な自動詞用法。主語 fáron は重性なので、動詞は3人称単数・重性の -o をとる。

    vrúelo dulmón só.

    読み:ヴルーエロ ドゥルモーン ソー。

    vrúel-odulmónsó.
    懸かる-<(重いものが)>下げ振り<主格>この<重性>

    「この下げ振りが下がっている。」

    作業場で道具の働きを述べる文。重性o語幹の名詞が主語なので、動詞は3人称単数重性-oで一致する。名詞句は名詞+重性指示詞の順。

  2. 懸ける

    綱の輪や鉤に荷を掛けること。綱場で荷を綱に懸けるときに使う。

    vrúela faronár dulfáron.

    読み:ヴルーエラ ファロナール ドゥルファーロン。

    vrúel-afaronárdulfáron.
    懸ける-<(軽いものが)>運び人<主格>下ろし荷<対格>

    「運び人が下ろし荷を懸ける。」

    他動詞用法。主語 faronár は人を指すので軽性語尾 -a をとる。目的語 dulfáron は重性名詞で、対格は主格と同形。動詞の直後に主語、その後に目的語という基本語順に従う。

解説

綱の輪や鉤に捕まって、下へも上へも動かない状態にあること、あるいはその状態にすること。下ろす(dulíþ-)と上げる(auríþ-)の間に挟まれた、動かない瞬間を指す。自動詞で「〜が懸かる」、他動詞で「〜を懸ける」。綱場での作業の核心の語で、荷を輪に掛ける行為と、掛かった荷が宙に浮いている状態の両方を表す。高原の縦の世界観では、懸かったものは「上でも下でもない」という、つかの間の状態にある。都の言葉では降ろし場や綱場の作業の場面で見かけるが、ふだんの会話ではあまり使わない。くだけた崖道の言葉では、語末の母音が落ちて vrúel とも発音される。

文法

直説法3単・軽 vrúela、3単・重 vrúelo。命令法2単 vrúel(語末の -l は音節末に置けるのでそのまま)。完了語幹は vróuel-(u→ou)。

語源

古高原語 *wrúel- から。vr- の語頭は綱の巻く動き(vrún-「巻く」)と響きを共有し、-u- は輪の丸みを、-el- は動詞の語尾を表す。

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