þalíþ-

品詞
動詞(他動詞・使役)
意味
消す(止める)
発音
[θaˈliθ]
読み
サルイス
分野
基本動作

意味

  1. 灯を消す

    蝋燭・松明・祀りの灯の炎を意図的に止める。

    þalíþim ilánan.

    読み:サリーシン イラーナン。

    þal-íþ-imilán-an.
    止まる-<〜させる>-<私が>灯-<対格>

    「私は灯を消す。」

    日常の室内での言い方。þalíþ- は þál-「止まる」に -íþ- がついた使役形。灯 ilána は軽性a語幹で、単数対格は ilánan。主語「私」は代名詞ではなく語尾 -im に表れる。

  2. 火を消す

    炉の火や野焼きを意図的に止める。灰で覆って燃えを止めさせる。

    þalíþa andaulóura elþán hóumos.

    読み:サリーサ アンダウローラ エルサーン ホーモス。

    þal-íþ-aandaulóuraelþ-ánhóum-os.
    止まる-<〜させる>-<(軽いものが)>祖母<主格>火-<対格>炉-<属格>

    「祖母は炉の火を消す。」

    家庭の日常。人間は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。elþá は軽性a語幹で単数対格 elþán。名詞句 elþán hóumos は「炉の火」。

  3. 痕を消す

    足跡・印・音・動きを意図的に消し去る。かき消す、踏み消す、黙らせる。

    þalíþim símbo es sáindares.

    読み:サリーシン シンボ エス サインダレス。

    þal-íþ-imsímboessáindar-es.
    止まる-<〜させる>-<私が>印<対格>から証文-<属格>

    「私は証文から印を消す。」

    帳場・書の日常。痕を消す意。símbo は重性o語幹で、単数の主格と対格は同形。es+属格 sáindares は「証文から」。

解説

自然に止まる þál-「止まる」の使役形。人が意図的に、燃えている・動いている・存在しているものを「止める」行為を指す。やむ(自発的停止:風がやむ、音がやむ)と消す(意図的停止:灯を消す、痕を消す)の対を、自動詞と使役の文法的対として表している。碑文や法典では灯や火の扱いの決まり(炉の前で火を消さぬこと、祀りの灯を勝手に消さぬこと)に当為法で現れる。くだけた言葉では使役の -íþ- が落ち、þál- に近づくこともある。

文法

他動詞(使役)。完了語幹は語根の a→ai 交替だが、強勢は -íþ- に残るため綴りは基本形と同一(þalíþ-)。命令形は þalís!(語末の þ→s)。

語源

þál-「止まる」(自動詞)+-íþ-「〜させる」(使役接尾辞)

語幹の異形

説明に出てくる語

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