小説
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のち
ある時より後。副詞として「のちに」の意味を表す。
na lísim sáindaran selúin, lísim dulúin.
読み:ナ リーシン サインダラン セルーイン、リーシン ドゥルーイン。
| na | lís-im | sáindar-an | selúin, | lís-im | dulúin. |
| <〜ない> | 書く-<私が> | 証文-<対格> | 今 | 書く-<私が> | のち |
「証文は今は書かない、のちに書く。」
市や帳場での、くだけたやりとり。selúin「今」と dulúin「のちに」を対にしている。どちらも格語尾をつけない副詞として、文の後ろに置く。du-「下手」を含む語で、時の流れの下手、つまり後の時を表す。
torélo nébro es orénos dulúin.
読み:トレーロ ネーブロ エス オレーノス ドゥルーイン。
| tor-él-o | nébro | es | orén-os | dulúin. |
| 来る-<〜だろう>-<(重いものが)> | 霧<主格> | から | 縁-<属格> | のち |
「のちに、縁から霧が上がってくるだろう。」
乾風期の終わりの、季節の移り変わりを言う文。霧 nébro は重性なので、推量法の動詞も3人称単数・重性の -o をとる(torélo)。副詞の dulúin は動詞の前に出さず、文末に置く。
行く末
これから来る時代。後の世代。
voilélan éndrai dulúines sóndelan sé.
読み:ヴォイレーラン エンドライ ドゥルーイネス ソンデラン セー。
| voil-él-an | éndr-ai | dulúin-es | sóndel-an | sé. |
| 読む-<〜だろう>-<彼らが> | 人-<〜たちが> | 行く末-<属格> | 書物-<対格> | この<軽性> |
「行く末の人々が、この書物を読むだろう。」
書物の序や詩に見られる言い回し。属格 dulúines を「人々」の後ろに置いて「後の世の人々」と言う。名詞句の中では、名詞のすぐ後ろに属格、そのあとに指示詞 sé が来る。
lísa lisár sáindaran dulúinei.
読み:リーサ リサール サインダラン ドゥルーイネイ。
| lís-a | lis-ár | sáindar-an | dulúin-ei. |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 証文-<対格> | 行く末-<与格> |
「書記は、行く末のために証文を書く。」
改まった文。与格 dulúinei は受け手を表し、「行く末の世に向けて」という意味になる。書かれた言葉は消えずに後の世へ残る、という考えが背景にある。sáindar「証文」は軽性の子音語幹で、対格は -an。
のち、行く末。「下手の時」の意味で、時間の流れの下手、これから来る時を指す。子孫や後の世代のことにも言う。改まった言葉では、推量法の動詞と組んで使う。
軽性・子音語幹(②型)。副詞として「のちに」の意味にも使う。
du「下手」と lúin「とき・頃」の複合語。
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