小説
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火に透かして見る
品物を火の光に当て、光の透け方で織り・縫い・疵を確かめる。
ké elþasénes tás fáron só?
読み:ケー エルサセーネス タース ファーロン ソー?
| ké | elþasén-es | tás | fáron | só? |
| <〜か> | 火に透かして見る-<あなたが> | <あなた・主格> | 荷<対格> | この<重性> |
「あなたはこの荷を火に透かして見るか。」
日常会話の単純疑問。ké を動詞の前に置く。主語 tás は動詞の直後に置く。fáron は重性なので対格語尾がつかず、指示詞 só は重形で一致する。時制は語形に表れない。
funeléra lisár ré elþaséna senár fáron.
読み:フネレーラ リサール レー エルサセーナ セナール ファーロン。
| funelér-a | lisár | ré | elþasén-a | senár | fáron. |
| 書き留める-<(軽いものが)> | 書記<主格> | <〜と(節)> | 火に透かして見る-<(軽いものが)> | 目付<主格> | 荷<対格> |
「書記が、目付が荷を火に透かして見た、と書き留めた。」
funelér- の補文を ré で受ける書物・記録文体。主節では funeléra が lisár に一致し、ré 節では elþaséna が senár に一致する。時制は語形に表れず、記録としての過去は文脈で読む。
布目・縫い目・木目・金属の疵を確かめる
火の光を品物の面に走らせ、目や継ぎ、疵、湿りなどを読み取る。
elþaséna faronár filó só.
読み:エルサセーナ ファロナール フィロー ソー。
| elþasén-a | faronár | filó | só. |
| 疵を確かめる-<(軽いものが)> | 運び人<主格> | 縫い目<対格> | この<重性> |
「運び人がこの縫い目を火の光で確かめる。」
第三者について述べる日常の仕立て・検めの文。filó は重性の名詞なので、対格でも形が変わらない。指示詞 só は重性で一致する。elþasén- には、品物を火の光に当てて疵や目を確かめる動作が含意されている。
lúin lóima ilanár virán, elþaséna senár kumbór.
読み:ルーイン ロイマ イラナール ヴィラーン、エルサセーナ セナール クンボール。
| lúin | lóim-a | ilanár | vir-án, | elþasén-a | senár | kumbór. |
| とき | 唱える-<(軽いものが)> | 星読み<主格> | 言葉-<対格>, | 疵を確かめる-<(軽いものが)> | 目付<主格> | 青銅<対格> |
「星読みが詞を唱えるとき、目付は青銅を火に透かして疵を確かめる。」
lúin は時の節を導き、節内も VSO。lóima は他動詞なので目的語枠を空けず、virán「ことば/詞」で埋める。lóima は主語 ilanár に一致し、elþaséna は senár に一致する。kumbór は重性なので対格語尾がない。
日常用の複合動詞。炉・蝋燭・火の輪を品物の背面や下方に置き、光を透かして疵や目を確かめる動作を指す。特に織物、縫い目、糸、革、木目、青銅器、刃物など、面と継ぎ目の品質を見る場面で使う。単に近づける、照らす、光が当たることではなく、品物を傾けて光の通り道を作り、目を確かめる所作に限定する。検め、仕立て、鋳造、道具の手入れの語彙として広く使われる。
他動詞複合。前半 elþa- は elþá の語幹形。語根 elþasén-。完了語根 elþasóin-。
elþá「火」+sén-「見る」の複合。前半は elþá の語幹 elþa- に連結母音 a を添えて接合した形。
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