elþá

品詞
名詞
意味
火
発音
[elˈθa]
読み
エルサー
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 火

    燃える火、炉の火。

    élþa elþá du aldárei.

    読み:エルサ エルサー ドゥ アルダーレイ。

    élþ-aelþádualdár-ei.
    燃える-<(軽いものが)>火<主格>下手座-<与格>

    「上座の手前で火が燃えている。」

    家の中の日常の文。elþá「火」は élþ- に -á「〜するもの(軽)」がついた語で、軽性なので動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。炉の北側(上手)に上座があるので、炉の火は上座から見て「下手」にあり、du+与格で言う。時制がないので「燃えている」とも「燃えた」とも訳せる。

    ké élþa elþá du aldárei? élþa.

    読み:ケー エルサ エルサー ドゥ アルダーレイ?エルサ。

    kéélþ-aelþádualdár-ei?élþ-a.
    <〜か>灯る-<(軽いものが)>火<主格>下手座-<与格>灯る-<(軽いものが)>

    「「上座の手前の火は灯っているか?」「灯っている。」」

    二人のやりとり。はい・いいえで答える問いは文頭の ké で作る。「はい」にあたる語はないので、答えでは動詞を繰り返す。動詞は主語の火に一致しているので、答える人の人称に変える必要はない。「いいえ」なら na élþa と言う。

    lúin élþa elþá, dróumimor es houmáres.

    読み:ルーイン エルサ エルサー、ドローミモル エス ホウマーレス。

    lúinélþ-aelþá,dróum-imoreshoumár-es.
    とき燃える-<(軽いものが)>火<主格>悼む-<我々が>から家の主-<属格>

    「火が燃えるあいだ、我らは家の主を悼む。」

    火葬の場での言い方。死後一年は死者の名前を口にしないので、家の主のように立場で言い表す。悼む対象も es+属格で示す。

    élþa elþá hóumos.

    読み:エルサ エルサー ホーモス。

    élþ-aelþáhóum-os.
    燃える-<(軽いものが)>火<主格>炉-<属格>

    「炉の火が燃えている。」

    家の炉を言う、ごくふつうの文。動詞 élþa(語根に強勢)と名詞 elþá(語尾に強勢)は、強勢の位置だけが違う。火は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a をとる。hóum「炉」は重性なので、属格は -os になる。

    élþa elþá, kúula houmár tambór.

    読み:エルサ エルサー、クーラ ホウマール タンボール。

    élþ-aelþá,kúul-ahoumártambór.
    燃える-<(軽いものが)>火<主格>煮る-<(軽いものが)>家の主<主格>雑穀<対格>

    「火が燃え、家の主が雑穀を煮ている。」

    日々の炊事を言う文。主節を二つ、接続詞なしで読点で区切って並べている。どちらの節も VSO で、動詞が先に来る。tambór は重性なので、対格は主格と同じ形。

    ésa nóra sé klér, élþa elþá.

    読み:エーサ ノーラ セー クレール、エルサ エルサー。

    és-anóraséklér,élþ-aelþá.
    いる-<(軽いものが)>夜<主格>この<軽性>冷たい燃える-<(軽いものが)>火<主格>

    「今夜は冷える。火が燃えている。」

    凍りの頃の家の中の会話。nóra sé「この夜」で「今夜」を表す。指示詞は軽性の sé で、格では変化しない。述語の形容詞 klér は主語の nóra に一致する。

    lúin práima elþá, houmnílim élan.

    読み:ルーイン プライマ エルサー、ホウンニーリン エーラン。

    lúinpráim-aelþá,houmníl-imél-an.
    とき細る-<(軽いものが)>火<主格>炉を(火を)続ける-<私が><3人称単数・軽性>-<対格>

    「火が細ると、私は炉を続ける。」

    lúin で導く従属節も動詞が先頭。細りかけた火を保つ意で、燃料を単に追加する意ではない。目的語 élan は前の elþá を受ける。

  2. 星(詩語)

    複数 elþái で、祖先の炉の火としての星々を言う。

    áura elþá aursáres an élvaran.

    読み:アウラ エルサー アウルサーレス アン エルヴァラン。

    áur-aelþáaursár-esanélvar-an.
    昇る-<(軽いものが)>火<主格>祖先-<属格>上手天-<対格>

    「祖先の火(星)が天へ昇っていく。」

    詩の一句。星を、昇っていった祖先の炉の火とみて elþá と言う。一つの祖先の火を指しているので単数で、数詞はつけない。an+対格で「上手へ」。

    lúuma elþá aursáres némoran.

    読み:ルーマ エルサー アウルサーレス ネーモラン。

    lúum-aelþáaursár-esnémor-an.
    ご覧になる-<(軽いものが)>火<主格>祖先-<属格><我々>-<対格>

    「祖先の火(星)が、我々をご覧になっている。」

    白月の満月の夜に祖先を祀るときなどの、祀りの言葉。祖先の火(星)は目上のものなので、「見る」の尊敬の補充形 lúum- で受ける。

解説

火、炎。炉で燃える火を代表とし、昇るものの典型として軽性に属する。星は昇った祖先の炉の火と考えられているので、詩では星を elþái「火々」と言い換え、『数えぬ火』elþái narímbenai は数えきれない星を表す決まった言い方である。

文法

軽性・a語幹(語尾に強勢)。対 elþán、属 elþés、与 elþéi、複 elþái。

語源

élþ-「燃える」+ -á「〜するもの(軽)」。

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