小説
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灰色の
灰色の石・灰・霧のような色。
tóro nébro kéum es orénos.
読み:トーロ ネーブロ ケウン エス オレーノス。
| tór-o | nébro | kéum | es | orén-os. |
| 来る-<(重いものが)> | 霧<主格> | 灰色の | から | 縁-<属格> |
「縁から灰色の霧が上がってくる。」
霧 nébro は下に属するものなので重性で、動詞は -o、形容詞は語尾なしになる。霧期の始まりを告げる言い方で、縁の市が閉じる合図にもなる。
þóro kéumo kéum an árnelei.
読み:ソーロ ケウモ ケウン アン アルネレイ。
| þór-o | kéumo | kéum | an | árnel-ei. |
| 立つ-<(重いものが)> | 碑<主格> | 灰色の | 上手 | 木-<与格> |
「木の上手(北側)に灰色の碑が立っている。」
碑は灰色の硬い石で作られる。an+与格で「〜の上手の側で」、つまり北側を表す。kéumo「碑」と kéum「灰色の」は音が似ているが別の語で、碑は重性o語幹。
生成りの
布や毛が染められていないこと。下の段の衣を言う。
ésa tendá kelárar kéum, na ésa rús.
読み:エーサ テンダー ケラーラル ケウン、ナ エーサ ルース。
| és-a | tend-á | kel-ár-ar | kéum, | na | és-a | rús. |
| いる-<(軽いものが)> | 織る-<〜するもの(重)> | 伐る-<〜する人>-<〜らの> | 生成りの | <〜ない> | いる-<(軽いものが)> | 茶色の |
「樵たちの布は生成りで、茶色ではない。」
染めていない布や毛の色をいう kéum の用法。八段下りの森の民は染めない布を着る。後半は主語を言わず、動詞の語尾で前半と同じ布が主語だとわかる。na は動詞の直前に置く。
esésa tendá faronárar kéum.
読み:エセーサ テンダー ファロナーラル ケウン。
| es-és-a | tend-á | faron-ár-ar | kéum. |
| いる-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 織る-<〜するもの(重)> | 荷-<〜する人>-<〜らの> | 生成りの |
「運び人の布は生成りたるべし。」
法典や決まりの書きぶりで、当為法を使う。強勢は -és- に移る。下の段の人は染めていない生成りか灰色の衣を着る、という衣の作法を述べた文。
灰色と、染めていない生成りの色をまとめて表す語。灰色の硬い石、霧、灰、毛山羊の生の毛の色。下の段の人が着る染めない衣の色なので、衣について言うと「身分の低い」という含みが強い。
vóila senár férmalais kéumos.
読み:ヴォイラ セナール フェルマライス ケウモス。
| vóil-a | sen-ár | férmal-ais | kéum-os. |
| 読む-<(軽いものが)> | 見る-<〜する人・主格> | 法の条-<〜たちを> | 碑-<属格> |
「目付は碑に刻まれた条々を読み上げる。」
縁の市で揉め事を裁く前に、目付が度量衡の碑の条々を読み上げる場面の文。複数形の férmalais は、一つひとつの決まりを並べた「条々」を指す。属格 kéumos は名詞の後ろに置く。
ké ésa loimá kéumos só ráuvanes?
読み:ケー エーサ ロイマー ケウモス ソー ラウヴァネス?
| ké | és-a | loimá | kéum-os | só | ráuvan-es? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 碑の詞<主格> | 碑-<属格> | この<重性> | 森の巫-<属格> |
「この碑の詞は、森の巫のものか?」
古い碑の前で交わす問い。降ろし場の碑のように、森の巫の詞をそのまま刻んだ碑がある。名詞句の終わりの指示詞 só は重性の形なので、軽性の loimá ではなく、重性の kéumo(碑)にかかる。そのため「この碑の」と読む。答えは動詞を繰り返して ésa、または na ésa と言う。
ésa loimá kéumos só trálen sóndelei.
読み:エーサ ロイマー ケウモス ソー トラーレン ソンデレイ。
| és-a | loimá | kéum-os | só | trál-en | sóndel-ei. |
| いる-<(軽いものが)> | 碑の詞<主格> | 碑-<属格> | この<重性> | 写す-<〜した・〜された> | 書物-<与格> |
「この碑の詞は、書物に書き写されている。」
受け身の専用の形はないので、「és-+主語+分詞」で結果の状態を言う。石に刻んだ言葉はその場に据えておくものとされ、書き写して書物に残すのは書の司の役目である。指示詞 só が主語の名詞句の終わりを示し、分詞 trálen はそのあとの述語になる。与格 sóndelei は写す先を表す。
éso nóumo kéumos trém
読み:エーソ ノーモ ケウモス トレーン
| és-o | nóumo | kéum-os | trém |
| いる-<(重いものが)> | 顔<主格> | 碑-<属格> | 平ら |
「碑の面は平らだ。」
書物・碑文の説明として、物事の表面を「面」で表す言い方。nóumo を碑・板・壁などの「面」に使う。名詞句は「名詞+属格」の順。動詞は主語 nóumo に一致し、重性単数主格の trém は語尾をもたない。
形容詞。名詞の後ろに置き、性・数・格に一致する。
古高原語 *kéum- から。基本の色彩語で、派生・複合の構造は確認できない。
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