némor

品詞
代名詞
意味
我々
発音
[ˈnemor]
読み
ネモル
分野
代名詞・指示詞・疑問詞

意味

  1. 我々

    話し手を含む複数の人々。聞き手を含むかどうかは文脈で決まる。

    gélau némor dáun du orén.

    読み:ゲーラウ ネーモル ダウン ドゥ オレーン。

    gél-aunémordáunduorén.
    行く-<双数><我々>二人下手縁<対格>

    「我ら二人は縁へ行く。」

    双数の動詞は人称を区別しないので、主語の dáun は省けない。人称を言うときは複数の代名詞を前に添える(némor dáun「我ら二人」)。

    lúin áura álmar, émbelimor fóndar némores.

    読み:ルーイン アウラ アルマル、エンベリモル フォンダル ネーモレス。

    lúináur-aálmar,émbel-imorfóndarnémor-es.
    とき昇る-<(軽いものが)>白月<主格>祀る-<我々が>源<対格><我々>-<属格>

    「白月が昇ると、我々は我らの始祖を祀る。」

    白月の満月の夜に祖先を祀る習わしを述べた文。fóndar は重性なので、目的語になっても主格と同じ形のまま。所有者を表す属格 némores は名詞の後ろに置く。lúin の節は主節の前に来る。

    lóima lourvirár lóurul némores an fóndaros.

    読み:ロイマ ロウルヴィラール ロールル ネーモレス アン フォンダロス。

    lóim-alourvirárlóur-ulnémor-esanfóndar-os.
    唱える-<(軽いものが)>系譜読み<主格>瀬-<〜たちを><我々>-<属格>上手源-<属格>

    「系譜読みは、源からの我らの世代を唱える。」

    婚姻や祖先祀りの場で、家の系譜読みが系譜を唱えるようすを言う文。an+属格は「上手から」の意味になり、an fóndaros で「源から」。世代を言うときは、このように源を起点にする。系譜読みは年長の女性で、軽性なので動詞は -a をとる。

    na éso tambór némorei.

    読み:ナ エーソ タンボール ネーモレイ。

    naés-otambórnémor-ei.
    <〜ない>いる-<(重いものが)>雑穀<主格>我々-<与格>

    「我々には雑穀がない。」

    所有の言い方。「持つ」という動詞はなく、持ち主を与格 némorei で表す。動詞は持ち主ではなく、持たれている物 tambór(重性)に一致するので、3人称単数・重性の éso になる。凶作の年や倉が空になったときに、村でふつうに聞かれる言い方。

    dúlo fáron némores du orén.

    読み:ドゥーロ ファーロン ネーモレス ドゥ オレーン。

    dúl-ofáronnémor-esduorén.
    下る-<(重いものが)>荷<主格>我々-<属格>下手縁<対格>

    「我々の荷は縁へ下りていく。」

    属格 némores「我々の」は名詞 fáron の後ろに置く。荷 fáron は重性なので、動詞は3人称単数・重性の -o をとる。崖道の商人どうしが、荷の段取りを確かめるときの言い方。némor は聞き手を含む場合も含まない場合も同じ形で、どちらなのかは文脈で決まる。

    rímban brándalai némoran.

    読み:リンバン ブランダライ ネーモラン。

    rímb-anbrándal-ainémor-an.
    物のように扱う-<彼らが>司-<〜たちが><我々>-<対格>

    「お役所の連中は、俺たちを物のように扱う。」

    運び人や森の民が、役所への不満を言う決まった言い方。人を数で扱うことは、相手を「下げる」行いとされる。そのため、炉や人数を数えて税を取ることへの反感が、この動詞で言い表される。

    sén bélo gróm tó, máno tambór némores!

    読み:セーン ベーロ グローン トー、マーノ タンボール ネーモレス!

    sénbélogrómtó,mán-otambórnémor-es!
    見る<命令法><あなたが>欲<対格>重いあの<重性>食べる-<(重いものが)>雑穀<対格><我々>-<属格>

    「あの欲張りを見ろ、俺たちの雑穀を食ってやがる!」

    人を bélo gróm(重い欲)と呼ぶ陰口で、指示詞も動詞も重性の形(tó、máno)で受けている。人を重性の一致で受けるのは侮辱なので、強いあざけりの響きがある。主節を二つ並べているので、あいだに区切りを入れる。

    lúin ráumimor an dún, ráuma ólmar an némorei.

    読み:ルーイン ラウミモル アン ドゥーン、ラウマ オルマル アン ネーモレイ。

    lúinráum-imorandún,ráum-aólmarannémor-ei.
    とき歩く-<我々が>上手丘<対格>歩く-<(軽いものが)>年長者<主格>上手<我々>-<与格>

    「丘を上るときは、年長者が我々の上手を歩く。」

    坂道の作法を説明する文。坂を上るときは目上の者が先(上の位置)を歩き、下るときは目下の者が先を歩く。lúin の節は主節の前に置く。an+対格の an dún は「丘の上手へ」、an+与格の an némorei は「我々の上手の側で」。

    na vóila naþrenár té lisáis némores.

    読み:ナ ヴォイラ ナスレナール テー リサイス ネーモレス。

    navóil-anaþrenártélis-áisnémor-es.
    <〜ない>読む-<(軽いものが)>異邦人<主格>あの<軽性>字-<〜たちを><我々>-<属格>

    「あの異邦人は我々の字を読めない。」

    日常の会話。時制も「できる」の語形もないので、「読まない」と「読めない」は文脈で決まる。na は動詞の直前に置く。名詞句は「名詞+指示詞」「名詞+属格」の順。

    ésa dráun símbo némores.

    読み:エーサ ドラウン シンボ ネーモレス。

    és-adráunsímbonémor-es.
    いる-<(軽いものが)>狼<主格>印<主格><我々>-<属格>

    「狼は我々のしるしだ。」

    森の氏族の者が、自分の氏族のしるしを言う文。繋辞の文は「és-+主語+述語」の順に並べる。繋辞は主語 dráun(軽性)に一致して -a をとり、述語の名詞 símbo は主格のままにする。

    méira zímbra méldo némorei.

    読み:メーラ ジンブラ メルド ネーモレイ。

    méir-azímbraméldonémor-ei
    与える-<(軽いものが)>蜜蜂<主格>蜜<対格><我々>-<与格>

    「蜜蜂は我々に蜜をくれる。」

    VSO の語順で、受け手を与格で示す基本の文。単数の zímbra は、ここでは蜜蜂という生き物全体を指している。蜂は軽性なので、動詞は -a をとる。受け手は人称代名詞の与格 némorei で表す。森の蜂の巣から蜜と蝋をとる暮らしを言った文。

    lúin na éso tambór némorei, éso bóula kúulen tambór némores.

    読み:ルーイン ナ エーソ タンボール ネーモレイ、エーソ ボーラ クーレン タンボール ネーモレス。

    lúinnaés-otambórnémor-ei,és-obóulakúul-entambórnémor-es.
    とき<〜ない>いる-<(重いものが)>雑穀<主格><我々>-<与格>,いる-<(重いものが)>どんぐり<主格>煮る-<〜した・〜された>雑穀<主格><我々>-<属格>

    「雑穀がないときには、煮たどんぐりが我々の雑穀になる。」

    凶作の年の暮らしを語る文。どんぐりは飢えの年の食べ物でもある。所有は「ある+持ち主の与格」で言い、動詞は持たれている物の tambór(重性)に一致する。lúin の節の中では、na が動詞の直前に来る。落ちた実を煮たどんぐりは重性で扱うので、繋辞は éso、分詞 kúulen は重性・単数・主格の形(語尾なし)になる。

    fíndan aursárai viráis némores an élvarei.

    読み:フィンダン アウルサーライ ヴィライス ネーモレス アン エルヴァレイ。

    fínd-anaursár-aivir-áisnémor-esanélvar-ei.
    聞く-<彼らが>祖先-<〜たちが>言葉-<〜たちを><我々>-<属格>上手天-<与格>

    「祖先たちは天の上で、我々の言葉を聞いている。」

    信仰を説く言い方。言葉は息なので上へ昇り、天にいる祖先の耳に届く、という考えを表している。時制がないので、いつでも成り立つ事柄として直説法で言う。an+与格で「上手の側で」。

    mé dulénde þelá némores!

    読み:メー ドゥレンデ セラー ネーモレス!

    médul-énd-eþelánémor-es!
    <禁止・願いの打ち消し>下る-<〜しますように>-<(軽いものが)>名声<主格><我々>-<属格>

    「我が家の名が落ちることのないように。」

    家の年長者が若い者を戒めるときの言い方。「名が下る」は評判が落ちるという意味で、「名が昇る」の反対にあたる。願望法の文なので mé で否定する。強勢は願望法の -énd- に移る。

    lúin ésa snélo élvares dréum, lúuman aursárai némoran.

    読み:ルーイン エーサ スネーロ エルヴァレス ドレウン、ルーマン アウルサーライ ネーモラン。

    lúinés-asnéloélvar-esdréum,lúum-anaurs-ár-ainémor-an.
    ときいる-<(軽いものが)>天の屋根<主格>天-<属格>黒いご覧になる-<彼らが>昇る<〜し終えた>-<〜する人>-<〜たちが><我々>-<対格>

    「天の屋根が黒いときも、祖先は我々をご覧になっている。」

    雨期に星が見えなくても不安がらない理由を説く、信仰の言い方。雲は上の層に属するので、祖先は屋根の上から変わらず下界を見ていると考えられている。snélo は重性の語形だが、この意味では一致が軽性になる(ésa)。lúum- は「見る」の尊敬の補充形。

    lúuma elþá aursáres némoran.

    読み:ルーマ エルサー アウルサーレス ネーモラン。

    lúum-aelþáaursár-esnémor-an.
    ご覧になる-<(軽いものが)>火<主格>祖先-<属格><我々>-<対格>

    「祖先の火(星)が、我々をご覧になっている。」

    白月の満月の夜に祖先を祀るときなどの、祀りの言葉。祖先の火(星)は目上のものなので、「見る」の尊敬の補充形 lúum- で受ける。

    na ráina dalorár sárvo némores.

    読み:ナ ライナ ダロラール サルヴォ ネーモレス。

    naráin-adalorársárvonémor-es.
    <〜ない>知る-<(軽いものが)>下の国の者<主格>禁忌<対格><我々>-<属格>

    「下の国の者は、我々の禁忌を知らない。」

    干潟の人について、高原の人が言う決まり文句。どこか見下す響きがある。sárvo は重性o語幹なので、主格と対格が同じ形になる。ここでは単数で「禁忌というもの」を総称している。「我々の」は代名詞 némor の属格 némores で表し、名詞の後ろに置く。

    aldána aldár áuren lóuvan es némores.

    読み:アルダーナ アルダール アウレン ローヴァン エス ネーモレス。

    aldán-aaldáráur-enlóuvanesnémor-es.
    おわす-<(軽いものが)>座<主格>昇る-<〜した・〜された>隔たったから我々-<属格>

    「高き座は、我々からは遠く隔たったところにおわす。」

    身分の隔たりを言う、改まった文。王について述べるので、「いる」の尊敬の補充形 aldán- を繋辞に使っている。aldár áuren「高き座」の後ろに述語の lóuvan が並ぶ。es+人称代名詞の属格で「我々から」を表す。

    sórel, kramboráumau némor dáun drúnoroi.

    読み:ソーレル、クランボラウマウ ネーモル ダウン ドルーノロイ。

    sórel,kramboráum-aunémordáundrúnor-oi
    今日,走る-<双数><我々>二人崖道-<与格>

    「今日は、我ら二人は崖道を崖山羊のように駆け抜ける。」

    縁の人々の日常会話。双数の動詞は人称を区別しないので、主語の dáun を省けない。人称を明示するため némor を添えている。場面の枠としての時間表現は文頭に読点つきで置く。

    senáurimor némor sílaran.

    読み:セナウリモル ネーモル シーララン。

    senáur-imornémorsílar-an.
    見上げる-<我々が><我々・主格>月-<対格>

    「私たちは月を見上げる。」

    日常の用法。夜空にある月をふと見上げる。一人称複数。月 sílar は軽性なので対格は -an。

    lúin áurau sílarau, gélau némor dáun du krambóra.

    読み:ルーイン アウラウ シーララウ、ゲーラウ ネーモル ダウン ドゥ クランボーラ。

    lúináur-ausílar-au,gél-aunémordáundukrambóra.
    とき昇る-<双数>月-<双数>行く-<双数><我々>二人下手クランボーラ<対格>

    「二つの月が昇ると、我ら二人はクランボーラへ下っていく。」

    道筋や季節を記す書物的な文。lúin 節は読点で主節と区切る。双数の動詞 áurau・gélau は人称を表さないが、主節の némor が加わって話し手を含む二人であることがわかる。du + 対格で下手・南方向への動きを示す。krambóra は固有名詞として、対格でも語尾が立たない。

    na þálo alfilrúndo némores.

    読み:ナ サーロ アルフィルルンド ネーモレス。

    naþál-oalfilrúndonémor-es.
    <〜ない>止まる-<(重いものが)>細く絶えぬ流れ<主格><我々>-<属格>

    「私たちの細く絶えぬ流れは止まらない。」

    詩語としての alfilrúndo。河川名を「細く絶えぬ流れ」として、家系のように細く続くものを詠む用法。némores は1人称複数属格で「私たちの」。直説法否定。

    ésa dravéna sé kerél némores

    読み:エーサ ドラヴェーナ セー ケレール ネーモレス

    és-adravénasékerélnémor-es
    いる-<(軽いものが)>氏族の谷<主格>この<軽性>谷<主格><我々>-<属格>

    「この森は我らの谷だ。」

    氏族の谷を名指す用法の文。森の氏族の言葉では、dravéna は kerél「谷」と同義として「氏族の谷筋そのもの」を指す。存在動詞は主語 dravéna に合わせて軽性。述語名詞 kerél は主格のままで置かれ、指示語 sé は名詞の後ろに置く。系譜の語りや改まった自己紹介で、わが土地としての森を言う定型になる。

    sán éndrai eulérenai es némores.

    読み:サーン エンドライ エウレーレナイ エス ネーモレス。

    sánéndr-aieuléren-aiesnémor-es.
    いる<彼らが>人-<〜たちが>流れの違う-<〜たちが>から<我々>-<属格>

    「人々は我々とは違う(身内ではない)。」

    人を指して euléren を使うと、単に性質が違うのではなく、「別の流れ」に属する、つまり身内でないという冷ややかな意味になる。es némoresは「我々から/我々の身内から」。

    aldána aurél euléren es némores.

    読み:アルダーナ アウレール エウレーレン エス ネーモレス。

    aldán-aauréleulérenesnémor-es
    おわす-<(軽いものが)>あの方<主格>流れの違うから<我々>-<属格>

    「あの方は、我々とは筋が違う。」

    高位者や部外者について、礼法を保ちながら身内ではないことを示す、やや冷たい言い方。語形は軽性単数。高位者を主語にする存在・判断の文では、通常の ésa ではなく尊敬の補充形 aldána を使う。

    noumovírau némor dáun

    読み:ノウモヴィーラウ ネーモル ダウン

    noumo-vír-aunémordáun
    顔-言う-<双数><我々>二人<主格>

    「我ら二人は顔で通じ合う。」

    夫婦、きょうだい、旧知など、身内の二人が声に出さず意を合わせる場面。主語は双数短语 némor dáun「我ら二人」。双数動詞 -au は人称を表さないため、双数主語は省略しない。

解説

1人称複数の人称代名詞。聞き手を含む「我々」と含まない「我々」を区別しない。動詞の語尾 -imor で主語がわかるので、主語として言うと「ほかでもない我々が」という強調になる。氏族や職人仲間が自分たちをまとめて言うときにも使う。

文法

軽性・子音語幹型。主 némor、対 némoran、属 némores、与 némorei。

語源

1人称単数 ném に、古い複数の接尾辞 *-or がついた形。動詞の1人称複数語尾 -imor の -or と同源。

説明に出てくる語

この語に触れている語

高原語辞典

高原語辞典

左の一覧から語を選ぶか、上の検索欄に日本語またはローマ字を入れてください。

高原語入門

左の目次から課を選んでください。

高原語の文法書

左の一覧から選んでください。

資料集

高原語で書かれた読み物です。左の一覧から選んでください。

小説

左の目次から話を選んでください。

語彙の候補

小説・世界設定・翻訳から見つけた「辞書にない語」の候補です(uv run conlang dict-grow 名前 で作られます)。登録する語を選んでください。同義語として複数選べます。

作ってほしい語を依頼する