小説
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良い
品質・状態・ふるまいが望ましいこと。帳簿では等級の欄にも使う。
éso gandér só sáun.
読み:エーソ ガンデール ソー サウン。
| és-o | gandér | só | sáun. |
| いる-<(重いものが)> | 硬木<主格> | この<重性> | 良い |
「この硬木は良質だ。」
森の司の検め役が、丸太の等級を確かめて言う言い方。形容詞が述語になるときも主語に一致する。gandér は重性なので、繋辞は és-o、重性の指示詞は só になり、sáun は重性・単数・主格の形(語尾なし)をとる。
dúmarim tambór sáun, houmár.
読み:ドゥーマリン タンボール サウン、ホウマール。
| dúmar-im | tambór | sáun, | houmár. |
| いただく-<私が> | 雑穀<対格> | 良い | 家の主 |
「よい雑穀をいただきます、ご主人。」
招かれた家で食事を受けるときの言い方。dúmar- は「食べる」の謙譲の補充形。tambór は重性なので主格と対格が同じ形になり、それに一致する sáun にも語尾がつかない。日常の呼びかけには呼格を使わず、役職や立場の名を文末に読点で区切って添える。
trúno fáron sáunin un kéndoroi.
読み:トルーノ ファーロン サウニン ウン ケンドロイ。
| trún-o | fáron | sáun-in | un | kéndor-oi. |
| 転がる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 良い-<〜して・〜く> | 内に | 市-<与格> |
「荷が市の中でうまく回る。」
市や取引の場で、商いが順調に進むことを「荷がうまく転がる」と言って表す。形容詞 sáun に -in をつけて「よく・うまく」の意の副詞を作る。un+与格で「〜の中で」。
ké grúmbes kálmo sáunin
読み:ケー グルンベス カルモ サウニン
| ké | grúmb-es | kálmo | sáun-in |
| <〜か> | 噛む-<あなたが> | 粟<対格> | 良い-<〜して・〜く> |
「お前は粟をよく噛んでいるか。」
日常会話の二項質問。主語の代名詞 tás は動詞語尾で足りるため省く。sáun に副詞化の -in をつけた sáunin が「よく」の意味になる。
éso þórum sáun.
読み:エーソ ソールン サウン。
| és-o | þórum | sáun. |
| いる-<(重いものが)> | 火加減<主格> | 良い |
「この火加減は、ちょうどよい。」
暖房や煮炊きの最中に、熾火と炎のあいだの加減を肯定する日常の言い方。主語 þórum が重性なので、繋辞 éso を用いる。述語形容詞 sáun は重性単数主格で語尾をもたない。
ésa houmprósa sé sáun.
読み:エーサ ホウンプローサ セー サウン。
| és-a | houmprósa | sé | sáun |
| いる-<(軽いものが)> | 椀押し<主格> | この<軽性> | 良い |
「この椀押しはよい。」
作法書のような、一般の是非を述べる文。指示詞は名詞に応じて sé をとり、繋辞は軽性単数の形となる。
ésa berunvríma sáun.
読み:エーサ ベルンヴリーマ サウン。
| és-a | berunvríma | sáun. |
| いる-<(軽いものが)> | 旅の伴<主格> | 良い |
「旅の伴は良い。」
普通文の形容詞述語文。繋辞+主語+述語形容詞の順。
ésa selmá sáun.
読み:エーサ セルマー サウン。
| és-a | selmá | sáun. |
| いる-<(軽いものが)> | 太陽<主格> | 良い |
「太陽は良い。」
天候の良さを告げる日常の文。存在・繋辞の動詞を文頭に置き、主語 selmá(軽性)に語尾 -a を合わせる。述語形容詞 sáun「良い」は、軽性単数主格では語尾を取らない。
ké ésa snóur sé sáun?
読み:ケー エーサ スノール セー サウン?
| ké | és-a | snóur | sé | sáun? |
| <〜か> | いる-<(軽いものが)> | 整い<主格> | この<軽性> | 良い |
「この整いはよいですか。」
日常会話での確認・批評。整い(意味2)は物の輪そのものではなく、外見としてととのっている度合いを表す。主語 snóur は軽性子音語幹なので、存在・繋辞 és- は軽性単数形 ésa になる。指示詞は名詞に一致して軽性の sé を使う。
吉い
兆し・出会い・日取りについて、縁起が良いこと。詩の挨拶で返しの句がうまく続いたときなどに言う。
séirimor órelan sáunan ré liséndimor sáindaran.
読み:セーリモル オーレラン サウナン レー リセンディモル サインダラン。
| séir-imor | órel-an | sáun-an | ré | lis-énd-imor | sáindar-an. |
| 待つ-<我々が> | 日-<対格> | 吉い-<軽性・対格> | <〜と(節)> | 書く-<〜しますように>-<我々が> | 証文-<対格> |
「証文を書くために、我々は吉い日を待つ。」
大事な取り決めを結ぶ日取りについて言う文。この意味の sáun は、日取りや兆しの縁起が良いことを表す。「〜するように」という目的は、ré+願望法で表す。願望法の -énd- は強勢をもつ。
lúin gléna ólmar ombríl sáun, sáilimor.
読み:ルーイン グレーナ オルマル オンブリール サウン、サイリモル。
| lúin | glén-a | ólmar | ombríl | sáun, | sáil-imor. |
| とき | 答える-<(軽いものが)> | 年長者<主格> | 句<対格> | 吉い<重性><対格> | 喜ぶ-<我々が> |
「「年長の方が吉い句を返すと、我々は喜ぶ。」」
詩の挨拶で、目下の者が先に詠み、目上の者がうまく句を返したときのことを言う文。返しの句がうまく続くと、その出会いは吉とされる。sáun は軽性・対格の ombrílan に一致して sáunan になる。
もっとも一般的な「良い」。物の出来、天気、取引の条件、人のふるまいなど、広く使う。改まった場でも日常でも使える中立の語。高原では、良いものは「軽く、上に近い」と感じられているので、詩では fláin「軽い」や gléin「清い」と対にして詠まれることが多い。出会いや兆しについて言うと「吉い」の意味になる。
éso áurmo só sáun.
読み:エーソ アウルモ ソー サウン。
| és-o | áurmo | só | sáun. |
| be-<(重いものが)> | smell<主格> | this<重性> | good |
「この匂いはいい。」
日常会話で、身近にある匂いの良否を述べる文。主語名詞句 áurmo só は重性 o 語幹で、動詞 éso はこれに一致して 3 人称単数・重性の語尾 -o をとる。述語形容詞 sáun は重性単数主格の無語尾形。
形容詞。修飾する名詞の後ろに置き、性・数・格に一致する(軽性は②型、重性は③型の語尾)。述語になるときは繋辞 és- の後ろで主語に一致する。
古高原語 *sáun から
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