小説
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払う
手や布で表面の雪・灰・埃などを軽く弾いて落とす。
síl baló, ende.
読み:シール バロー、エンデ。
| síl | baló, | ende |
| 払う<命令法><あなたが> | 草<対格> | どうぞ |
「草を払ってくれ、頼む。」
縁の市や作業現場での頼み。命令法2単は語幹のむき出し形 síl を使うくだけた表現。baló を雑草・厄介な草として片付ける用法。ende を添えてやわらげる。
síl súm mároi!
読み:シール スーン マーロイ!
| síl | súm | már-oi! |
| 払う<命令法><あなたが> | 煤<対格> | 手-<与格> |
「手から煤を払い落としなさい。」
家事や食事の前の、くだけた指示の場面。síl は「払い落とす」の意の命令法で、取り除く対象を対格に、その対象が付着している身体部位を与格に取る。この文の súm は炉の炭化物一般ではなく、手にこびりついて黒ずんだ汚れになっている煤を指す。
払う(弾いて落とす)
表面に付着した小さなものを弾くようにして外へ落とす。虫を払うなどの用途にも使う。
síl-a endríña derván es máros.
読み:シーラ エンドリーニャ デルヴァーン エス マーロス。
| síl-a | endríña | derv-án | es | már-os |
| 払う(弾いて落とす)-<(軽いものが)> | 子ども<主格> | 粉-<対格> | から | 手-<属格> |
「子どもが手から粉を払う。」
dervá「粉」を目的語に取り、手についた粉を軽く弾いて落とす日常の動作。síl- は klén-「拭く」とはちがい、表面に軽く当てて粒子を飛ばす意。es+属格は払い落とす出所を示す。
síl-a ráuvan elþíñan es máros.
読み:シーラ ラウヴァン エルシーニャン エス マーロス。
| síl-a | ráuvan | elþíñ-an | es | már-os |
| 払う(弾いて落とす)-<(軽いものが)> | 巫<主格> | 火の粉-<対格> | から | 手-<属格> |
「森の巫が手から火の粉を払う。」
elþíña「火の粉」を目的語とする。炉仕事や儀礼のあと、手についていた小さな火の粉を軽く弾いて落とす場面。拭くのではなく、何回か軽く叩いて外へ落とす動作である。
手や布で、表面に付着した軽いもの(雪・灰・埃・煤)を軽く弾いて落とす行為。こすりつける(klén-「拭く」)こととは異なり、表面に軽く触れて粒子を弾き飛ばす。靴の雪、肩の雪、机の灰、衣の煤などを落とす日常的な動作。力強さよりも軽やかな一撃の動きが中心で、何回か軽く叩きつける。
他動詞。完了語幹 séil-(i→ei)。
古高原語 *síl- から
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