anórel

品詞
名詞
意味
昨日
発音
[aˈnorel]
読み
アノーレル
分野
時間・空間・方向

意味

  1. 昨日

    今日の一日前の日。

    anórel, léisa lisár plánan.

    読み:アノーレル、レーサ リサール プラーナン。

    anórel,léis-alis-árplán-an.
    昨日書く<〜し終えた>-<(軽いものが)>書く-<〜する人>帳簿-<対格>

    「昨日、書記は帳簿を書き終えた。」

    時も場面の枠に置ける。文の後ろに置く言い方(léisa lisár plánan anórel)も使う。

    anórel, an kórvoi, léisin sáindaran, méira lisár élan senárei.

    読み:アノーレル、アン コルヴォイ、レーシン サインダラン、メーラ リサール エーラン セナーレイ。

    anórel,ankórv-oi,léis-insáindar-an,méir-alis-árél-ansen-ár-ei.
    昨日上手倉-<与格>書く<〜し終えた>-<〜して・〜く>証文-<対格>与える-<(軽いものが)>書く-<〜する人><3人称単数・軽性>-<対格>見る-<〜する人>-<与格>

    「昨日、倉の北側で、証文を書き終えて、書記はそれを目付に渡した。」

    場面の枠は「時 → 場所 → -in の句」の順。それぞれ読点で区切る。「それを」は軽性の証文を受けるので élan。

    anórel, sénim plánan te léisa lisár.

    読み:アノーレル、セーニン プラーナン テ レーサ リサール。

    anórel,sén-implán-anteléis-alis-ár.
    昨日見る-<私が>帳簿-<対格><関係節>書く<〜し終えた>-<(軽いものが)>書く-<〜する人・主格>

    「昨日、私は書記が書き終えた帳簿を見た。」

    関係節のある文で、時の語を主節にかけたいときは場面の枠に置く。

    tóra orenvandár él te sénim anórel.

    読み:トーラ オレンヴァンダール エール テ セーニン アノーレル。

    tór-aorenvandáréltesén-imanórel.
    来る-<(軽いものが)>縁商人<主格>あの<関係節>見る-<私が>昨日

    「昨日見かけた、あの縁商人が来る。」

    縁の市での会話。主語の orenvandár が主格なので、él も主格の形(語尾なし)。anórel は関係節の中に入っている(関係節は文の終わりまで続く)。目的語が抜けた穴は空けたままにする。

    na mánim póin anórel.

    読み:ナ マーニン ポイン アノーレル。

    namán-impóinanórel.
    <〜ない>食べる-<私が>何も<対格>昨日

    「昨日は何も食べていない。」

    日常会話の文。mán-「食べる」を na で否定し、póin と組み合わせて「何も〜ない」と言う。時制がないので、anórel「昨日」で過去のことだとわかる。

    tórim es orénos anórelei.

    読み:トーリン エス オレーノス アノーレレイ。

    tór-imesorén-osanórel-ei.
    来る-<私が>から縁-<属格>昨日-<与格>

    「昨日、縁から来た。」

    自分のことを言う日常の文。anórel は an「上手」と órel「日」からできた語で、時の流れの上手にある日、つまり「前の日」を表す。時を表す与格 anórelei で「昨日に」となり、文の後ろのほうに置かれる。

    ké vóiles sáindaran anóreles?

    読み:ケー ヴォイレス サインダラン アノーレレス?

    kévóil-essáindar-ananórel-es?
    <〜か>読む-<あなたが>証文-<対格>昨日-<属格>

    「昨日の証文は読んだか。」

    同じ段か目下の相手への、くだけた問い。属格の anóreles を名詞の後ろに置いて、「昨日の〜」を表す。目上の人には ké を使わず、推量法で尋ねる。

    anórel, níla faronár té muró bróus, esós ésa él murár sórel.

    読み:アノーレル、ニーラ ファロナール テー ムロー ブロース、エソース エーサ エール ムラール ソーレル。

    anórel,níl-afaron-ártémuróbróus,esósés-aélmur-ársórel.
    昨日飲む-<(軽いものが)>荷-<〜する人>あの<軽性>濁り酒<対格>多いだからいる-<(軽いものが)><3人称単数・軽性>濁った-<〜する人>今日

    「昨日、あの運び人は濁り酒をしこたま飲んだ。だから今日のあいつは、まるで酔いどれだ。」

    崖道の宿などで交わす、くだけた噂話。muró「濁り酒」と murár の音が近いことを使った当てこすりで、ここでは「酔ってぼんやりしている者」の意味になる。時の語 anórel は場面の枠に置いて読点で区切る。esós「だから」は二つめの文の頭に置く。主語の代名詞 él をわざわざ言っているので、「あいつときたら」という強調の響きがある。

    anórel duloréno ílmo es orénos kórvos

    読み:アノーレル ドゥロレーノ イルモ エス オレーノス コルヴォス

    anóreldulorén-oílmoesorén-oskórv-os
    昨日こぼれる-<(重いものが)>水<主格>から縁-<属格>倉-<属格>

    「「昨日、倉の縁から水がこぼれた。」」

    書物・帳簿的な記述。文法上の時制がないため、時を表す語 anórel を伴い、現在形で過去の出来事を記す。es の後に「縁」の属格があり、その後に置かれた「倉」の属格が縁の所属を示す。

    anórel, sensála ólmar endríñais

    読み:アノーレル、センサーラ オルマル エンドリーニャイス

    anórel,sensál-aólmarendríñ-ais
    昨日見回す-<(軽いものが)>年長者<主格>子-<〜たちを>

    「昨日、年長者が子どもたちを順に見回した。」

    書物・記録風。時表現 anórel を動詞の前に置いている。主語 ólmar は人を指す軽性なので、動詞は軽性3人称単数の -a。高原語に時制標識はないが、anórel が過去を指定する。

    anórel, senosálau társ dáun.

    読み:アノーレル、セノサーラウ タルス ダウン。

    anórel,senosál-autársdáun.
    昨日目合わせ-<双数><あなたがた><双数>

    「昨日、あなたたち二人は目を合わせた。」

    意味1。双数の主語は dáun を省略できない。人称は dáun の前に társ を添えて示す。時制はないが、anórel により過去として読む。

    anórel, plóursa funelár tráumo.

    読み:アノーレル、プロールサ フネラール トラウモ。

    anórel,plóurs-afunel-ártráumo
    昨日見下ろす<〜し終えた>-<(軽いものが)>綱-<〜する人・主格>渡り氷<対格>

    「昨日、綱番は渡り氷を見下ろして確かめた。」

    書物・年代的記述向きの文。anórel を場面の枠として動詞の前に置いている。plóur- は二重母音を含む語根なので、完了相では語根に -s- を添えた plóurs- になる。意味2として、渡り氷の安全確認が済んだ事実を記録する文である。

    anórel, na snáulan lénþai.

    読み:アノーレル、ナ スナウラン レンサイ。

    anórel,nasnául-anlénþ-ai.
    昨日<〜ない>生える-<彼らが>若菜-<〜たちが>

    「昨日、若菜は伸びなかった。」

    書物・記録。場面枠の anórel の後に否定 na を動詞の直前に置く。

    anórel, lenþéra endríña.

    読み:アノーレル、レンセーラ エンドリーニャ。

    anórel,lenþér-aendríña.
    昨日,草摘みをする-<(軽いものが)>子ども<主格>

    「昨日、子どもは草摘みをした。」

    用法2では摘み取る若菜を明示せず、草摘みという作業一般を表す。 anórel は場面の枠として文頭に来る。

    anórel, bláimo gandér.

    読み:アノーレル、ブライモ ガンデール。

    anórel,bláim-ogandér.
    昨日曲がる<〜し終えた>-<(重いものが)>硬木<主格>

    「昨日、硬木が曲がった。」

    年代記風の書物の文。時制を表す語形はない。完了語根 bláim- と時の語 anórel が過去の読みを取り出す。主語 gandér は重性子音語幹名詞の単数主格なので、動詞は 3 単・重の -o をとる。

    anórel, snánda faronár.

    読み:アノーレル、スナンダ ファロナール。

    anórel,snánd-afaronár.
    昨日負ける-<(軽いものが)>運び人<主格>

    「昨日、運び人は後れを取った。」

    帳簿や報告のような平文。時制語形はないが、anórelで過去として読む。人語 faronár は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の -a を受ける。

    anórel, ruunléima séulin tálmo tásei.

    読み:アノーレル、ルーンレーマ セウリン タルモ ターセイ。

    anórel,ruunléim-aséulintálmotás-ei.
    昨日返す-<(軽いものが)>友<主格>斧<対格><あなた>-<与格>

    「昨日、友はあなたに斧を返した。」

    借り物・預かり物を元の相手に返す日常の用法。時制の語形はないので、anórel「昨日」で過去を示す。受取人は与格で表す。

    anórel, bróna faronár.

    読み:アノーレル、ブローナ ファロナール。

    anórel,brón-afaronár.
    昨日起きる-<(軽いものが)>運び人<主格>

    「昨日、運び人は起きた。」

    記録のような文。anórel を場面の枠に置き、主語 faronár は軽性子音語幹の単数。動詞は主語に合わせて 3 人称単数・軽性の bróna をとる。

    anórel, salglǘno prúumo.

    読み:アノーレル、サルグリューノ プルーモ。

    anórel,salglǘn-oprúumo.
    昨日溶ける-<(重いものが)>解け残った水たまり<主格>

    「昨日、解け残った水たまりが溶けた。」

    記録文。anórel が時を示し、動詞自体に時制語尾はない。salglǘn- は薄氷や解けかけの溶けることを指し、prúumo と組むと解け残りの水たまりの文脈になる。

    anórel, kráiso dóulin tórvo mór.

    読み:アノーレル、クライソ ドーリン トルヴォ モール。

    anórel,kráis-odóulintórvomór
    昨日割れる<〜し終えた>-<(重いものが)>もう梁<主格>大きい<主格>

    「昨日、大きな梁がもう割れた。」

    肯定の「もう」dóulin は完了相の動詞と組むため、割れる krás- の完了語根 kráis- を用いて kráiso とする。場面の枠 anórel を文頭に置き、相の副詞 dóulin は動詞の直後、主語の前に置く。

    anórel, tóro fáron du meulvéinor.

    読み:アノーレル、トーロ ファーロン ドゥ メウルヴェーノル。

    anórel,tór-ofárondumeulvéinor.
    昨日来る-<(重いものが)>荷<主格>下手メウルヴェイノル<対格>

    「昨日、荷がメウルヴェイノルへ来た。」

    年代記や帳簿のような記録文。時節語 anórel を場面の枠に置いている。主語 fáron が重性なので、動詞は3人称単数・重性の語尾 -o を取る。

    anórel, ráumim dáu fúneloun.

    読み:アノーレル、ラウミン ダウ フーネロウン。

    anórel,ráum-imdáufúnel-oun.
    昨日歩く-<私が>二綱-<双数・与格>

    「昨日、二綱歩いた。」

    旅の記録のような淡々とした一叙述。場面としての時間語 anórel を文頭に置く。主語の人称は動詞語尾のみで示す。歩く経路・距離を示す単位名詞は自動詞 ráum- に対して双数与格 fúnel-oun をとる。dáu に対応して単位名詞は双数。

    krúelan ráuvul anórel.

    読み:クルーエラン ラウヴル アノーレル。

    krúel-anráuv-ulanórel.
    動く-<彼らが>森の氏族-<〜たちが>昨日

    「森の氏族たちが昨日動いた。」

    年代記・公式記録の場面。krúel- を換喩的に用い、森の氏族が動きを見せたことを示す。主語は複数 ráuvul。

    anórel, fíndim gláuran þrúlan.

    読み:アノーレル、フィンディン グラウラン スルーラン。

    anórel,fínd-imgláur-anþrúl-an.
    昨日聞く-<私が>笑い声-<対格>騒がしい-<対格>

    「昨日、騒がしい笑い声を聞いた。」

    家庭内で耳に入った笑い声について述べる文。目的語 gláuran に修飾形容詞 þrúlan が軽性単数対格で一致する。þrúl- は、笑い声を不快に受け取ったことを含み、改まった場では使わない。無時制のため、昨日という時間は場面の枠に置かれた anórel が示す。

解説

昨日。高原語では時間を川の流れとみるので、早い日は上手(an)、遅い日は下手(du)になる。そのため、昨日は「上手の日」と言う。前置詞をつけない主格の形のまま、副詞として文の後ろに置くことが多い(léisa lisár plánan anórel「書記は昨日帳簿を書き終えた」)。文の頭に置いて、後ろに切れ目を入れると、文全体の場面を示す場面の枠になる(anórel, léisa lisár plánan「昨日、書記は帳簿を書き終えた」)。

文法

軽性・子音語幹(②型)。多くは無変化の副詞として使う。

語源

an「上手」と órel「日」の複合語。

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