dórel

品詞
名詞
意味
明日
発音
[ˈdorel]
読み
ドーレル
分野
時間・空間・方向

意味

  1. 明日

    今日の次の日。

    ké dúles sórel? na dúlim, duléim dórel.

    読み:ケー ドゥーレス ソーレル?ナ ドゥーリン、ドゥレーン ドーレル。

    kédúl-essórel?nadúl-im,dul-é-imdórel.
    <〜か>南へ行く-<あなたが>今日<〜ない>南へ行く-<私が>南へ行く-<〜だろう>-<私が>明日

    「「今日は下へ行くのか?」「いや、行かない。明日行くだろう。」」

    崖道の商人どうしの、くだけた問いと答え。はい・いいえの問いは文頭の ké で作り、答えは問いの動詞を自分の人称に変えてくり返す。確かでない未来のことは推量法で言う。1人称の語尾の前では推量の -él- の l が落ちて duléim になる。

    keléimor gandér dórel.

    読み:ケレーモル ガンデール ドーレル。

    kel-é-imorgandérdórel.
    伐る-<〜だろう>-<我々が>硬木<対格>明日

    「明日は硬木を伐ることになるだろう。」

    樵どうしの日常会話。時制がないので、未来のことは推量法で言う。1人称の語尾 -imor の前では、推量法の -él- の l が落ちて -é- になる。強勢は推量法の接尾辞に移り、語根の ´ は消える。

    ké toréla faronár dórel?

    読み:ケー トレーラ ファロナール ドーレル?

    kétor-él-afaron-árdórel?
    <〜か>来る-<〜だろう>-<(軽いものが)>荷-<〜する人>明日

    「運び人は明日来るだろうか。」

    同輩どうしの問い。時制の語形がないので、確かでない未来のことは推量法で言う。強勢は推量法の -él- に移り、語根の ´ は消える(tóra → toréla)。faronár は fáron「荷」に -ár「〜する人」がついた語。

    or pó fleiréla aulisár dórel?

    読み:オル ポー フレイレーラ アウリサール ドーレル?

    orpófleir-él-aau-lis-árdórel?
    日の出側何<対格>お出ましになる-<〜だろう>-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>明日

    「書記の方は、明日は日の出側のどちらへお出ましになるのでしょうか。」

    上向きの問い。目上の人には問いの小辞 ké を使わず、推量法 -él- で推し量る形で尋ねる。方向を決めない「どこへ」はないので、or pó「日の出側の何へ」と前置詞句ごと文頭に出す。推量法の接尾辞が強勢をとるので、語根の ´ は消える。

    vírim ré torélo nébro dórel.

    読み:ヴィーリン レー トレーロ ネーブロ ドーレル。

    vír-imrétor-él-onébrodórel.
    言う-<私が><〜と(節)>来る-<〜だろう>-<(重いものが)>霧<主格>明日

    「明日は霧が来るだろう、と私は言っておく。」

    ré は「〜と」の節を導き、主節の後ろに置く。ré の後ろの節は推量法のまま保たれる。主語の霧 nébro が重性なので、動詞の語尾は -o。

    drénim du orén dórel.

    読み:ドレーニン ドゥ オレーン ドーレル。

    drén-imduoréndórel.
    参る-<私が>下手へ・下手で縁<対格>明日

    「明日、縁へ参ります。」

    du+対格で、下手(南・縁・干潟の方向)への移動を表す。drén- は「行く」の謙譲の補充形。du は動詞 dúl-「下る」や謙譲の接頭辞 du- と同じ語源で、強勢をもたない。

    aurélan ombára ilánai dórel.

    読み:アウレーラン オンバーラ イラーナイ ドーレル。

    aur-él-anombárailán-aidórel.
    昇る-<〜だろう>-<彼らが>十灯-<〜たちが>明日

    「明日、十の灯が昇るだろう。」

    星読みが年の始まりを告げるときの言い方。ombára は星座名の中にだけ残る古い形の「十」で、「そろった・満ちた」という意味を帯びる。格変化はせず、複数の ilánai を前から飾る。ilánai は a語幹 ilána の複数主格で、語根 ilán- に軽性の複数主格の語尾 -ai がついた形。動詞の前に出られる語は限られているので、時を表す dórel は文末に置く。確かでない未来なので推量法を使う。

    rimbéla senár sénþar sáindarar dórel.

    読み:リンベーラ セナール センサル サインダラル ドーレル。

    rimb-él-asen-ársénþarsáindar-ardórel.
    数える-<〜だろう>-<(軽いものが)>見る-<〜する人>百証文-<〜らの>明日

    「目付は明日、百通の証文を数えるだろう。」

    sénþar は名詞として働くので、数えるもの(証文)を複数属格でとる。sáindar は軽性なので、複数属格は -ar。未来のことは推量法で言う。強勢が -él- に移るので、語根の強勢は消える。

    ké tórau dáu torárau dórel? tórau.

    読み:ケー トーラウ ダウ トラーラウ ドーレル?トーラウ。

    kétór-audáutorár-audórel?tór-au.
    <〜か>来る-<双数>二客-<双数>明日来る-<双数>

    「「明日はお客が二人来るのか?」「来る。」」

    二人の発話。家の中での打ち合わせ。数詞 dáu「二」の後ろの名詞は双数になり、動詞も双数(人称・性の区別なし)。答えは問いの動詞を繰り返す。客が目上の人なら au- をつけた高め名詞にし、数えずに言う。

    ké bruuméla réina dórel?

    読み:ケー ブルーメーラ レーナ ドーレル?

    kébruum-él-aréinadórel?
    <〜か>落ちる-<〜だろう>-<(軽いものが)>雨<主格>明日

    「明日は雨が降るだろうか。」

    天気を尋ねる日常の問い。未来のことは推量法で言う。強勢は -él- に移るので、語根の ´ は消える。答えるときは bruuméla「降るだろう」か na bruuméla と、動詞を繰り返す。

    tóro duléumo es orénos, esélo nébro dórel.

    読み:トーロ ドゥレウモ エス オレーノス、エセーロ ネーブロ ドーレル。

    tór-oduléumoesorén-os,es-él-onébrodórel.
    来る-<(重いものが)>下の風<主格>から縁-<属格>いる-<〜だろう>-<(重いものが)>霧<主格>明日

    「縁から下の風が来ている。明日は霧が出るだろう。」

    空模様を読む日常の文。duléumo は重性o語幹なので、動詞は3人称単数・重性の -o をとる。後半は存在の文を推量法にしたもので、確かでない明日のことは推量法で言う。霧 nébro も重性なので、esélo の語尾は -o になる。下の風は崖下から這い上がる湿った風で、霧と病を運ぶものとされる。

    ráumimor an þráin dórel.

    読み:ラウミモル アン スライン ドーレル。

    ráum-imoranþráindórel.
    歩く-<我々が>上手峰<対格>明日

    「明日、我々は峰へ登る。」

    高原語の移動の表現では、上るか下るかをかならず言い分ける。峰へ行くときは an+対格「上手へ」を使う。þráin は重性の子音語幹なので、対格は主格と同じ形になる。時制がないので、未来のことは dórel「明日」で示す。

    gélan kelárai or véinor dórel.

    読み:ゲーラン ケラーライ オル ヴェーノル ドーレル。

    gél-ankel-ár-aiorvéinordórel.
    行く-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>日の出側湖<対格>明日

    「明日、樵たちは日の出側の湖へ行く。」

    時制の語形はないので、未来のことでも直説法で言い切れる。確かでなければ推量法 geléla などを使う。東西の移動は or(日の出側)・vel(日の入り側)+対格で表す。véinor は重性で、対格でも形が変わらない。

    drenéim an kórvo dórel, ré duliséndim sáindaran.

    読み:ドレネーン アン コルヴォ ドーレル、レー ドゥリセンディン サインダラン。

    dren-é-imankórvodórel,rédu-lis-énd-imsáindar-an.
    伺う-<〜だろう>-<私が>上手倉<対格>明日<〜と(節)><〜させていただく>-書く-<〜しますように>-<私が>証文-<対格>

    「明日、証文を書かせていただくため、倉へ伺うつもりでございます。」

    改まった手紙で、訪ねることを予告する言い方。推量法の -él- は1人称単数の語尾の前で l が落ちて -é- になり、drenéim「伺うつもりでございます」となる。目的は「ré+願望法」で表し、謙譲の du- も添える。

    faronerélan faronárai sáko es orénos dórel.

    読み:ファロネレーラン ファロナーライ サーコ エス オレーノス ドーレル。

    faroner-él-anfaron-ár-aisákoesorén-osdórel.
    運ぶ-<〜だろう>-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>塩<対格>から縁-<属格>明日

    「明日、運び人たちが縁から塩を運んでくるだろう。」

    これから先のことは推量法 -él- で言う。強勢は -él- に移り、-ér- の ´ は消える。3人称複数の語尾 -an は性を区別しない。塩 sáko は干潟から来る重性の名詞で、上げ荷の代表である。es+属格で、方向を問わない「〜から」を表す。

    plúin hóines? hoinéim dórel.

    読み:プルーイン ホイネス?ホイネーン ドーレル。

    plúinhóin-es?hoin-é-imdórel.
    いつ帰る-<あなたが>帰る-<〜だろう>-<私が>明日

    「「いつ帰る?」「明日帰るだろう。」」

    くだけたやりとり。疑問詞 plúin は動詞の前に出る。時制がないので、これから先のことは推量法で言う。1人称の語尾の前では推量法の -él- の l が落ちて -é- になり、hoinéim となる。

    ké ráines ré dúlan faronárai du orén dórel?

    読み:ケー ライネス レー ドゥーラン ファロナーライ ドゥ オレーン ドーレル?

    kéráin-esrédúl-anfaronár-aiduoréndórel?
    <〜か>知る-<あなたが><〜と(節)>下る-<彼らが>運び人-<〜たちが>下手縁<対格>明日

    「運び人たちが明日縁へ下りることを、お前は知っているか。」

    知っている内容を ré の節で示す、日常の問い。ké は文のいちばん前に置く。ré の後ろの節も動詞で始まる。下向きか並びの相手に使う言い方。

    nóurim ré torélo nébro dórel.

    読み:ノーリン レー トレーロ ネーブロ ドーレル。

    nóur-imrétor-él-onébrodórel.
    思う-<私が><〜と(節)>来る-<〜だろう>-<(重いものが)>霧<主格>明日

    「明日は霧が来ると思う。」

    ré の節で思う内容を示す。確かでない未来なので、節の中は推量法にしている。霧は重性なので -o。

    þílim, gélim du orén dórel.

    読み:シーリン、ゲーリン ドゥ オレーン ドーレル。

    þíl-im,gél-imduoréndórel.
    了解する-<私が>行く-<私が>下手縁<対格>明日

    「了解した、明日縁へ下りていく。」

    同じ段どうしの頼みに応じる言い方。時制がないので、明日のことも直説法 gélim で言える。gél- は方向をもたない「行く」だが、du で「下手へ」の向きを示す。

    ésa nourá némes ré lísa lisár sáindaran dórel, ausenár.

    読み:エーサ ノウラー ネーメス レー リーサ リサール サインダラン ドーレル、アウセナール。

    és-anouráném-esrélís-alis-ársáindar-andórel,au-sen-ár.
    いる-<(軽いものが)>思い<私>-<属格><〜と(節)>書く-<(軽いものが)>書く-<〜する人>証文-<対格>明日<お〜になる・御〜>-見る-<〜する人>

    「目付殿、私の考えは、明日書記が証文を書く、というものです。」

    目上の人に意見を述べるときの言い方。自分の思いには au- をつけない。ré の節で考えの中身を示し、呼びかけの役職名は文の終わりに読点で区切って添える。

    elþéla hóurna dórel.

    読み:エルセーラ ホールナ ドーレル。

    elþ-él-ahóurnadórel.
    燃える-<〜だろう>-<(軽いものが)>弔い<主格>明日

    「明日、弔いの火が焚かれるだろう。」

    火葬の予定を知らせる言い方。時制がないので、未来のことは推量法で言う。hóurna は軽性なので、動詞は軽性の -a で一致する。遺体は村の北側の高い所で焼く。

    toréla torár dórelei.

    読み:トレーラ トラール ドーレレイ。

    tor-él-ator-árdórel-ei.
    来る-<〜だろう>-<(軽いものが)>来る-<〜する人>明日-<与格>

    「客は明日来るだろう。」

    高原語には時制がないので、まだ起きていない明日のことは推量法(-él-)で言うのがふつう。強勢は -él- に移る。torár「客」は tór-「来る」に -ár「〜する人」がついた語。

    gloirénde aulisár dórelei.

    読み:グロイレンデ アウリサール ドーレレイ。

    gloir-énd-eau-lis-árdórel-ei.
    お越しになる-<〜しますように>-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>明日-<与格>

    「書記の方には、明日お越しいただきたく存じます。」

    上向きの依頼。目の前の相手にも2人称は使わず、役職名に au- をつけた3人称で言い、命令の代わりに願望法を使う。願望法の3人称単数・軽性の語尾は -e になる。glóir- は「来る」の尊敬の補充形。

    aurénde, séulin! séirim séndoi dórel.

    読み:アウレンデ、セウリン!セーリン センドイ ドーレル。

    aurénde,séulin!séir-imsénd-oidórel.
    さようなら友待つ-<私が>ここ-<与格>明日

    「「さようなら、友よ。明日ここで待っている。」」

    親しい者どうしの別れ際。別れの aurénde にも「相手の息が無事に昇るように」という願いがこもるが、日常ではただの「さようなら」として使う。séir- は直説法で、時制がないので、「明日待つ」という未来の予定もこの形で言える。

    ké dúlimor du orén dórel? éun.

    読み:ケー ドゥーリモル ドゥ オレーン ドーレル?エウン。

    kédúl-imorduoréndórel?éun.
    <〜か>下る-<我々が>下手縁<対格>明日うん

    「「明日、縁へ下りるか?」「うん。」」

    運び人どうしのくだけたやりとり。時を表す語 dórel は文の後ろに置く。éun だけで答えるのは仲間内や目下への返事で、改まった場では動詞を繰り返すか、目上の人には dómim を使う。

    dórel, sarénei, méirim sáindaran senárei.

    読み:ドーレル、サレーネイ、メーリン サインダラン セナーレイ。

    dórel,sarén-ei,méir-imsáindar-ansen-ár-ei.
    明日本番-<与格>与える-<私が>証文-<対格>見る-<〜する人>-<与格>

    「明日、本番で、私は目付に証文を渡す。」

    縁の市で、目付の前に正式に証文を差し出す場面を言う。場面の枠は「時→場所」の順に並べ、時の dórel を先に置く。sarénei は場面の枠に入れ、動詞の後ろの与格は受け手の senárei 一つだけにする(裸の与格は一つまで)。

    wála sílar dórel

    読み:ワーラ シーラル ドーレル

    wál-asílardórel
    変わる-<(軽いものが)>月<主格>明日

    「明日、月が替わる。」

    暦の月が次の月へ移る「替わる」の用法。主語の sílar は軽性なので、動詞は3人称単数軽性の -a をとる。時語の dórel は文末に置ける。

    dórel, éso unlóur slóvo torárei.

    読み:ドーレル、エーソ ウンロール スローヴォ トラーレイ。

    dórel,és-ounlóurslóvotorár-ei
    明日存在-<(重いものが)>まだ取り置き分<主格>客-<与格>

    「明日の分も、客の取り置き分がまだある。」

    予定者分を示す文。場面の枠として dórel を前に置き、主節では unlóur が動詞の直後に残置を添える。éso は és-o、slóvo は重性単数の主格。

解説

明日。「下手の日」の意味である。時間の流れの下手にある、これから来る日を指す。確かでない未来のことなので、dórel と言う文の動詞は、ふつう推量法になる(gloiréla aulisár dórel「書記の方は明日お越しになるでしょう」)。

文法

軽性・子音語幹(②型)。多くは無変化の副詞として使う。

語源

du「下手」と órel「日」が縮まった不規則な形(*du-órel → dórel)。anórel と違って、前置詞の母音が残っていない。

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