dulilán-

品詞
動詞(他動詞・複合)
意味
消す(灯を下げる)
発音
[duliˈlan]
読み
ドゥリラーン
分野
基本動作

意味

  1. 灯を消す

    蝋燭・松明の火を意図的に下げる(=消す)。昇るべき灯を地上に戻す、という意味合いを帯びる。

    mé dulilán ilánan!

    読み:メー ドゥリラーン イラーナン!

    médulilánilán-an!
    <禁止・願いの打ち消し>消す<命令法><あなたが>灯-<対格>

    「灯を消すな。」

    親しい相手への強い禁止。mé に命令法単数のむき出しの語幹を続ける。禁止語 mé は強勢をもつ。

  2. 火を消す

    炎を伏せる、重くして昇れなくする。

    dulilána endríña elþán sé.

    読み:ドゥリラーナ エンドリーニャ エルサーン セー。

    dulilán-aendríñaelþ-ánsé.
    消す-<(軽いものが)>子ども<主格>火-<対格>この<軽性>

    「子どもはこの火を消している。」

    炉場や家庭での日常文。人の子は軽性なので、3単の語尾は -a。

  3. 痕を消す

    足跡・印を踏み消す・かき消す。地上に浮き出ているものを「下へ沈める」比喩。

    na dulilána lisár símbo sáindares

    読み:ナ ドゥリラーナ リサール シンボ サインダレス

    nadulilán-alis-ársímbosáindar-es
    <〜ない>痕を消す-<(軽いものが)>書く-<〜する人・主格>印<対格>証文-<属格>

    「書記は証文の印を消さない」

    記録・書物の文。否定の na を動詞の前に置く。主語は書記で、主語が軽性なので動詞は3人称単数軽性の -a で一致する。目的語の印が証文に属することを後置の属格で示す。

    dulilánim tromó némes

    読み:ドゥリラーニン トロモー ネーメス

    dulilán-imtromóném-es
    痕を消す-<私が>足跡<対格><私>-<属格>

    「私は自分の足跡を消す。」

    日常会話的な文。痕を消す用法では、灯や火を目的語にとる本来の用法と異なり、足跡・印などの痕跡を目的語に取る。主語の代名詞は語尾に含み、目的語の持ち主を後置の属格で示す。

解説

灯 ilána「灯」を、昇るべきところから下へ下げる、という比喩から来た複合動詞。灯・火・光は軽性の、上へ昇るもの(selvá「息」の見える形)であり、それを消すことは「下へ下げる」こと、つまり重くして昇れなくすることである。蝋燭の火を消す、松明を伏せる、雪の足跡を踏み消す(地上の痕を「下へ沈める」)に使う。森の巫や縁の人々の言葉でよく使われ、都の改まった言葉では「息を伏せる」などの婉曲表現と並んで現れる。

文法

他動詞(複合)。完了語幹は第二要素の a→ai 交替(duliláin-)。命令形は dulilán!。

語源

dúl-「下る」+ilána「灯」

語幹の異形

説明に出てくる語

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