glünóra

品詞
固有名詞
意味
グリュノーラ(旧道の一つ目の岩棚)
発音
[glyˈnora]
読み
グリュノーラ
分野
時間・空間・方向

意味

  1. グリュノーラ

    旧道の、上から一つ目の岩棚。「氷の棚」。

    glünóroi, brúna krailár fáron.

    読み:グリュノーロイ、ブルーナ クライラール ファーロン。

    glünór-oi,brún-akrail-árfáron.
    グリュノーラ-<与格>背負う-<(軽いものが)>手に持つ-<〜する人・主格>荷<対格>

    「グリュノーラでは、組の長が荷を背負う。」

    glünóroi は *-óra をもつ古い場所名 glünóra の与格で、場面指定の場所として文頭に置ける。krailár は軽性の行為者名詞なので動詞は 3 単数軽性の -a で受ける。fáron は重性で主格と対格が同形だが、VSO の語順により目的語と読む。

    glünóroi, glǘno lourílmo.

    読み:グリュノーロイ、グリューノ ロウリルモ。

    glünór-oi,glǘn-olourílmo.
    グリュノーラ-<与格>凍る-<(重いものが)>滝<主格>

    「グリュノーラでは、滝が凍る。」

    glünóroi は旧道上の岩棚名 glünóra の与格として、場面指定に使える。lourílmo は重性の滝なので動詞は重性 3 単数の -o で受ける。冷えた乾風期に滝のしぶきが棚に凍りつく自然状況を、短い直説法で述べている。

    éso glünóra, salóur na éso fleuróra.

    読み:エーソ グリュノーラ、サロール ナ エーソ フレウローラ。

    és-oglünóra,salóurnaés-ofleuróra.
    いる-<(重いものが)>グリュノーラ<主格>しかし<〜ない>いる-<(重いものが)>フレウローラ<主格>

    「グリュノーラはあるが、フレウローラはない。」

    旧道の岩棚のうち、上部の glünóra は棚として残る一方、下部の fleuróra は崩落したことを、年代記・昔語りで対比する言い方。存在動詞 és- は主語の古地名に合わせ、重性の 3人称単数 -o をとる。逆接の salóur は「同じ瀬の外へ移る」ニュアンスを持つ。

解説

旧道のいちばん上の岩棚。funelór の綱場から綱で荷を吊り下ろした最初の棚で、運び人はここで荷を受け取って背負った。岩には荷を受け止める留め具の跡が残る。崖の上から数十メートルほどで、綱が届く。白糸川の滝が崖の縁から落ちてすぐのわきにあり、しぶきがかかる。冷えた乾風期の年には、しぶきが凍って棚じゅうが氷に覆われ、旧道は半月ほど通れなくなった。今は上下のつづら折りが崩れて、棚だけが取り残されている。旧道の岩棚の名はどれも古い場所の接尾辞 *-óra を含む。荷担ぎ歌と funelór の年長者の言い方では語末の a まで言う。

文法

固有名詞。重性(岩棚は地上の石なので)。綴りは〈glunora〉。 属 glünóros、与 glünóroi。

語源

glünó「氷」+古い場所の接尾辞 *-óra。「氷の棚」。*-óra は地名にだけ残る(funelór と同じ)。

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