glünó

品詞
名詞
意味
氷
発音
[glyˈno]
読み
グリュノー
分野
自然・天体・天候・地形

意味

  1. 氷

    凍った水一般、湖の氷。

    éso glünó véinoros krán.

    読み:エーソ グリュノー ヴェーノロス クラーン。

    és-oglünóvéinor-oskrán.
    いる-<(重いものが)>氷<主格>湖-<属格>硬い

    「湖の氷は硬い。」

    「AはBだ」の文は、繋辞 és- を先頭に置き、「繋辞–主語–述語」の順に並べる。glünó は氷一般を指す重性o語幹の名詞で、強勢は語尾にある。主語が重性なので、繋辞は -o をとる。厚さで呼び分けるときは、glüníño・tráumo・múrno を使う。

    táulimor glünó es véinoros.

    読み:タウリモル グリュノー エス ヴェーノロス。

    tául-imorglünóesvéinor-os.
    取る-<我々が>氷<対格>から湖-<属格>

    「我々は湖から氷を切り出す。」

    凍りの頃に、湖の氷を切り出して蓄えることを言う。es + 属格で、方向を問わない「〜から」を表す。glünó は重性なので、対格は主格と同じ形になる。

    ké éso glünó véinoros tráumo?

    読み:ケー エーソ グリュノー ヴェーノロス トラウモ?

    kéés-oglünóvéinor-ostráumo?
    <〜か>いる-<(重いものが)>氷<主格>湖-<属格>渡り氷

    「湖の氷は、もう荷車が渡れるほどか。」

    凍りの頃に、湖畔の村でよく交わされる問い。はい・いいえで答える問いは、文頭の ké で作る。tráumo は述語の名詞。答えは動詞を繰り返し、「はい」は éso、「いいえ」は na éso と言う。

    éso glünó véinoros múrno, mé ráumir!

    読み:エーソ グリュノー ヴェーノロス ムルノ、メー ラウミル!

    és-oglünóvéinor-osmúrno,méráum-ir!
    いる-<(重いものが)>氷<主格>湖-<属格>腐り氷<禁止・願いの打ち消し>歩く-<皆で〜せよ>

    「湖の氷は腐っている、皆、乗るな!」

    霧期に湖畔の村で交わされる警告。前半は繋辞の文で、múrno は述語の名詞。後半は複数の相手への禁止で、mé + 命令法・複数 -ir を使う。主節を接続詞なしで二つ並べるので、間に区切りを入れる。

    lúin tóro nébro, éso glünó véinoros múrno.

    読み:ルーイン トーロ ネーブロ、エーソ グリュノー ヴェーノロス ムルノ。

    lúintór-onébro,és-oglünóvéinor-osmúrno.
    とき来る-<(重いものが)>霧<主格>いる-<(重いものが)>氷<主格>湖-<属格>腐り氷

    「霧が来ると、湖の氷は腐り氷になる。」

    季節の移り変わりを言う、教えさとすような文。「〜とき」の節は lúin で始め、主節の前に置く。霧 nébro は重性なので、動詞 tór- は -o をとる。名詞句は「名詞–属格」の順に並ぶ(glünó véinoros「湖の氷」)。

    ké éso glünó krán? éso.

    読み:ケー エーソ グリュノー クラーン?エーソ。

    kéés-oglünókrán?és-o.
    <〜か>いる-<(重いものが)>氷<主格>硬いいる-<(重いものが)>

    「「氷は硬いか?」「硬い。」」

    凍った湖に乗る前に交わす日常の問答。glünó「氷」は重性なので、繋辞は3人称単数・重性の éiso になる。述語の krán は重性・主格に一致するが、この形には語尾がつかない。答えは「はい」の代わりに動詞を繰り返す。

    éso glünó só krán.

    読み:エーソ グリュノー ソー クラーン。

    és-oglünósókrán.
    である-<(重いものが)>氷<主格>この<重性>硬い

    「この氷は硬い。」

    繋辞の文で、「éis-+主語+述語」の順に並ぶ。主語の glünó が重性なので、繋辞は -o、指示詞は só になる。凍りの頃に、氷に乗れるかどうかを確かめるときの言い方。

    dulpovéra faronár glünó.

    読み:ドゥルポヴェーラ ファロナール グリュノー。

    dulpovér-afaronárglünó.
    下を確かめる-<(軽いものが)>運び人<主格>氷<対格>

    「運び人が氷の下を確かめる。」

    凍りの頃の崖道や縁で日常的に使う言い方。主語 faronár は軽性の人を指す語なので、動詞は3人称単数・軽性 -a。glünó は重性 o 語幹で、対格も同名。

    éso glünó glünáur.

    読み:エーソ グリュノー グリュナウル。

    és-oglünóglünáur.
    いる-<(重いものが)>氷<主格>眩しい

    「氷が眩しい。」

    凍りの頃の記述的な一文。繋辞ésoは重性o語幹のglünóに一致する。述語形容詞glünáurは単数主格で基本形のまま置かれる。意味1の用法。

    gíro glünó brés.

    読み:ギーロ グリュノー ブレース。

    gír-oglünóbrés
    刺す-<(重いものが)>氷<主格>胸<対格>

    「氷が胸を刺す。」

    氷そのものが胸を刺す物理的な感じ、あるいは冷たい氷によるずきりと刺す感覚。身体部位 brés は重性で、目的語も形を変えない。

    glünóroi, brúna krailár fáron.

    読み:グリュノーロイ、ブルーナ クライラール ファーロン。

    glünór-oi,brún-akrail-árfáron.
    グリュノーラ-<与格>背負う-<(軽いものが)>手に持つ-<〜する人・主格>荷<対格>

    「グリュノーラでは、組の長が荷を背負う。」

    glünóroi は *-óra をもつ古い場所名 glünóra の与格で、場面指定の場所として文頭に置ける。krailár は軽性の行為者名詞なので動詞は 3 単数軽性の -a で受ける。fáron は重性で主格と対格が同形だが、VSO の語順により目的語と読む。

    glünóroi, glǘno lourílmo.

    読み:グリュノーロイ、グリューノ ロウリルモ。

    glünór-oi,glǘn-olourílmo.
    グリュノーラ-<与格>凍る-<(重いものが)>滝<主格>

    「グリュノーラでは、滝が凍る。」

    glünóroi は旧道上の岩棚名 glünóra の与格として、場面指定に使える。lourílmo は重性の滝なので動詞は重性 3 単数の -o で受ける。冷えた乾風期に滝のしぶきが棚に凍りつく自然状況を、短い直説法で述べている。

    lúin glǘno glünó, krása lóna.

    読み:ルーイン グリューノ グリュノー、クラーサ ローナ。

    lúinglǘn-oglünó,krás-alóna.
    とき凍る-<(重いものが)>氷<主格>ひびが入る-<(軽いものが)>柱の木<主格>

    「氷が凍ると、柱の木にひびが入る。」

    凍りの頃に立ち木が寒さで縦に裂けることを言う。副文は lúin に導かれ、動詞が主語に先立つ。主文も VSO で krása lóna とする。lóna は軽性なので、動詞は軽性の krása をとる。割れきって粉になる意味ではなく、裂け目が入る意味。

    krála endríña glünó.

    読み:クラーラ エンドリーニャ グリュノー。

    král-aendríñaglünó
    かじりつける-<(軽いものが)>子ども<主格>氷<対格>

    「子どもが氷をかじりつける。」

    硬い氷に歯を食い込ませて割る場面。主語 endríña は軽性なので、動詞は 3 人称単数軽性語尾 -a をとる。重性名詞 glünó は対格が無標識なので、基本語順 VSO と動詞の主語一致が目的語を示す手がかりになる。

解説

凍った水、とくに湖に張った氷の総称。地の水が凍ったものなので重性に属し、雪や霜とは文法上の性が分かれる。高原では氷を「何が乗れるか」で細かく呼び分け、glüníño(張りはじめの薄氷)、tráumo(荷車も渡れる厚い氷)、múrno(霧期の腐り氷)などの語がある。子どもや大人が乗れる中ほどの氷は、glünó に分詞句を添えて言う。

文法

重性・o語幹(④型)。属 glünós、与 glünói、複 glǘnul。

語源

glǘn-「凍る」+ -ó「〜する(重い)もの」。

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