houmþál-

品詞
動詞(自動詞)
意味
腹が空く(炉が冷える)
発音
[houmˈθal]
読み
ハウムスアル(ハウムトアル)
分野
知覚・感情・思考・発話

意味

  1. 腹が空く(婉曲)

    腹の中の炉が冷える、食物の火が落ちた状態。改まった場での婉曲表現。

    houmþálo némei.

    読み:ホウンサーロ ネーメイ。

    houm-þál-oném-ei.
    炉-止まる-<(重いものが)>私-<与格>

    「炉が冷えます(=私は腹が空く)。」

    家庭生活での婉曲な日常表現。houmþál- は「炉」を語中に取り込み、経験者・持ち主は与格で示す。取り込まれた炉は重性なので、動詞は重性3人称単数接尾辞 -o をとる。

  2. 腹が空いた(完了相)

    houmþáil- で「炉が冷えた=そろそろ食事の時間になった」。

    houmþálo dóulin némei.

    読み:ホウンサーロ ドーリン ネーメイ。

    houmþál-odóulinném-ei.
    炉が冷える-<(重いものが)>もう私-<与格>

    「炉が冷えました(=私はもう腹が空きました)。」

    食事を始める頃に使える定型。houmþál- は houm「炉」+þál-「止まる」の複合動詞として一語で受け、炉が止まって食事の支度が整った/腹が空いた合図を表す。相の副詞 dóulin は動詞の直後に置く。

解説

「(腹の)炉が止まる」の婉曲表現。高原の家の中心である炉(hóum)が冷め、食物の火が落ちた状態に例えて空腹を表す。炉は石を積んだ重性のものなので、動詞は重性の一致をとる(houmþálo「炉が冷える=腹が空く」)。宮廷や改まった場では、この婉曲表現が好まれ、「腹が空いた」と直截に言うのを粗野と見る傾向がある。くだけた言葉では「腹が空いた」をそのまま言う。完了相 houmþáil- で「炉が冷えた=腹が空いた(食事の時間になった)」。塩をひとつまみ客に出す最高のもてなしと並んで、高原の食文化の中心にある感覚を、家の中心の炉の比喩で語ったものである。

文法

自動詞(複合)。主語の「炉」は重性なので、重性の一致をとる(houmþálo)。完了相は þál- 側の a → ai(houmþáil-)。

語源

hóum「炉」+þál-「止まる」。家の中心の炉が冷える比喩から、腹の中の食物の火が落ちた状態、すなわち空腹を婉曲に表す複合語。

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