小説
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雨水甕
軒下で雨水をためる甕。
ké éso reinándo tásei? éso.
読み:ケー エーソ レイナンド ターセイ?エーソ。
| ké | és-o | reinándo | tás-ei? | és-o. |
| <〜か> | いる-<(重いものが)> | 雨水甕<主格> | <あなた>-<与格> | いる-<(重いものが)> |
「「お前のところに雨水甕はあるか?」「ある。」」
二人の発話。reinándo は「雨水を受ける所」を表す、場所の接尾辞 -ándo をもつ重性の o語幹名詞なので、繋辞は éso になる。所有は「és-+物+持ち主の与格」で言う。はい・いいえの語がないので、問いの動詞を繰り返して答える。
kráil reinándo só!
読み:クライル レイナンド ソー!
| kráil | reinándo | só! |
| 手に持つ<命令法><あなたが> | 雨水甕<対格> | この<重性> |
「この甕を持っておいで。」
家の中で年長者が子どもに言う、下向きの命令。命令法の2人称単数はむき出しの語幹 kráil。reinándo は重性なので、指示詞は só になる。軒の甕に集めた雨水は、墨をするのにも、祀りの器を清めるのにも使われる。
wéro ílmo gléin es reinándos.
読み:ウェーロ イルモ グレーン エス レイナンドス。
| wér-o | ílmo | gléin | es | reinánd-os. |
| 滴る-<(重いものが)> | 水<主格> | 清い | から | 雨水甕-<属格> |
「甕からの清い水がぽつぽつと落ちる。」
祭祀や家屋の書で使われる、雨水甕からの澄んだ水に関する文。主語は重性の水で、動詞は3人称単数・重性。wér- は連続的な流れではなく、点々と離れる滴に用いる。
樋
軒から甕へ雨水を導く樋。
brúumo reinándo bóralos só.
読み:ブルーモ レイナンド ボーラロス ソー。
| brúum-o | reinándo | bóral-os | só. |
| 落ちる-<(重いものが)> | 樋<主格> | 家-<属格> | この<重性> |
「この家の樋が落ちた。」
reinándo は甕も樋も表す。軒から落ちるものとして言われていれば、樋の意味だとわかる。重性なので動詞は -o をとる。時制がないので、文脈によって「落ちる」とも「落ちた」とも訳せる。
bróla kelár reinándo bóralos só.
読み:ブローラ ケラール レイナンド ボーラロス ソー。
| bról-a | kel-ár | reinándo | bóral-os | só. |
| 作る-<(軽いものが)> | 伐る-<〜する人> | 樋<対格> | 家-<属格> | この<重性> |
「樵がこの家の樋を作る。」
重性の reinándo は主格と対格が同じ形なので、VSO の語順で目的語だとわかる。名詞句の並びは「名詞–属格–指示詞」で、指示詞 só は中心の名詞 reinándo(重性)に合わせる。樋は軒に渡して雨水を甕へ導く。
軒に取りつけた樋と、雨水を受けてためる甕をまとめて指す語。雨期に集めた雨水は上からの清い水とされ、墨をすったり、祀りの器を清めたりするのに使う。
重性・o語幹(-ándo に強勢)。属 reinándos、与 reinándoi。
réina「雨」+ -ándo「〜する所」。「雨を受ける所」の意。
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