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太陽
天に昇って天を照らし、日の入り(vélun)に下る、天の火。日の出(órun)と日の入り(vélun)は出来事・方向の語であり、この語が指すのは太陽そのもの(形・光の源)である。
ésa selmá sáun.
読み:エーサ セルマー サウン。
| és-a | selmá | sáun. |
| いる-<(軽いものが)> | 太陽<主格> | 良い |
「太陽は良い。」
天候の良さを告げる日常の文。存在・繋辞の動詞を文頭に置き、主語 selmá(軽性)に語尾 -a を合わせる。述語形容詞 sáun「良い」は、軽性単数主格では語尾を取らない。
mé ombér selmán!
読み:メー オンベール セルマーン!
| mé | ombér | selm-án! |
| <禁止・願いの打ち消し> | 指さす<命令法><あなたが> | 太陽-<対格> |
「太陽を指さすな。」
太陽をじかに指さすのは粗末な振る舞いとされるため、子どもや身内に注意する際によく言う文。禁止は否定小辞 mé を動詞の前に置き、命令法の動詞を続ける。目的語の selmán は、軽性a語幹の語根 selm- に単数対格の語尾 -án を付けた形で、形態素境界は selm-án と切る。
太陽を指すふだんの語。「天に燃える火」の意。高原の世界観では、太陽は雨・雪・霜と同じ「上から来るもの(上からの恵み)」であり、天(élvar)の中央で燃え続ける火(elþá)とされる。星(ilána)が「祖先の炉の火」であるのに対し、太陽は祖先ではなく自然の力であるため、星に課されている「数えない・指さない」の禁忌は及ばない。名を呼び、詩に詠み、帳簿に書くことには何の制約もない。ただし、太陽をじかに指さすのは人を指さすのと同じく粗末な振る舞いとされ、指す代わりに手のひらを差し上げる(星を示すのと同じ所作)。霧期(nebrálvo)には太陽が隠れるが、これは霧が「下からの帳」であるがゆえに、上からの恵みを遮る、という世界観の一環である。軽性。
軽性・a語幹。主格 selmá、対格 selmán、属格 selmés、与格 selméi、双数 seláu、双属与 seláun、複主対 selái、複属 selár、複与 seláil。
古高原語 *selm-「燃える、火のように光る」から。elþá(火)とは語源を同じくしない独立した語根。語幹末の -á は古い主格語尾で、a語幹として活用表のほぼすべての形に a が現れるため、古い脱落を免れている。
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