小説
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地面
屋外に開かれた、人が普通に立つ土や苔の表面。足下の土面一般を指す。
mé vól ílmo du þúlno!
読み:メー ヴォール イルモ ドゥ スルノ!
| mé | vól | ílmo | du | þúlno |
| <禁止・願いの打ち消し> | 注ぐ<命令法><あなたが> | 水<対格> | 下手 | 床<対格> |
「床へ水を注ぐな。」
家屋や倉でよく使われる禁令。mé は命令法を打ち消す。vól は語根のみで2人称単数の命令法を表す。注ぎ向かう先は du+対格で「下手へ」を表し、重性o語幹 þúlno の対格単数は主格と同形 þúlno となる。
éso vól sálen.
読み:エーソ ヴォール サーレン。
| és-o | vól | sál-en |
| いる-<(重いものが)> | 地面<主格> | ならす-<〜した・〜された> |
「地面は平らだ。」
述語形容文。繋辞 és- を文頭に置き、主語 vól の述語として sálen を後に置く。主語が重性なので、繋辞は3人称単数・重性の語尾 -o をとる。
plóura faronár vól.
読み:プローラ ファロナール ヴォール。
| plóur-a | faron-ár | vól |
| 見下ろす-<(軽いものが)> | 荷-<〜する人・主格> | 地面<対格> |
「運び人が地面を見下ろす。」
日常の基本文。崖縁や高い道から下の地面に視線を落とし、足元や危険の有無を確かめる場面を想定する。主語 faron-ár は人を含み軽性なので、動詞は軽性の3人称単数 -a をとる。目的語 vól は重性だが、重性名詞の主格と対格は同形で、VSO語順によって目的語として解釈される。
sórel, vólim lisíñan.
読み:ソーレル、ヴォーリン リシーニャン。
| sórel, | vól-im | lisíñ-an. |
| 今日 | 読む-<私が> | 字のしるし-<対格> |
「今日、字のしるしを読む。」
帳簿や書物の読み書きの場面。時を表す語を場面の枠として文頭に置き、主語は動詞語尾で示す。lisíñ は小さな補助記号や、自分の注記をへりくだって指すのに使う。
vóloi, dunþréman dǘn.
読み:ヴォーロイ、ドゥンスレーマン デューン。
| vól-oi, | dunþrém-an | dǘn. |
| 地面-<与格> | 腫れる-<彼らが> | 丘<〜ら(古い母音交替)><主格> |
「地面に、丘々が盛り上がっている。」
書物的な地形描写風。dún の複数主格 dǘn は接辞をもたない母音交替形で、複数を表す独立の形態素が存在しない。そのため dǘn のグロスは、一つの語形に grammatical categories を付す書き方として丘.PL.NOM とする。地面は与格 vóloi で場所を示す。主語が複数なので、動詞は3人称複数 -an で受ける。
vólim plánan þailvéinoros
読み:ヴォーリン プラーナン サイルヴェーノロス
| vól-im | plán-an | þailvéinor-os |
| 読む-<私が> | 帳簿-<対格> | 都-<属格> |
「都の帳簿を読む。」
帳簿・帳場での場面。名詞句は中心語 plána の対格 plánan のあとに属格 þailvéinoros を置いて、「都の〜」を作る。þailvéinor を直接の目的語としてではなく、修飾語として属格にする点に注意。
éso þóvo sílares vóloi.
読み:エーソ ソーヴォ シーラレス ヴォーロイ。
| és-o | þóvo | sílar-es | vól-oi. |
| いる-<(重いものが)> | 影<主格> | 月-<属格> | 地面-DAT. |
「月の影が地面にある。」
書物・詩的な場面。þóvo が主語で重性なので、存在動詞 és- は 3人称単数・重性の語尾 -o で受ける。þóvo sílares は「名詞+属格」の名詞句で「月の影」。vóloi は vól の与格で、「地面に」と裸の与格で場所を表す。
éso vól trém
読み:エーソ ヴォール トレーン
| és-o | vól | trém |
| いる-<(重いものが)> | 地面<主格> | 平ら |
「地面は平らだ。」
日常で、地面がなだらかに開けていることを述べる文。特定の面の平らさではなく、広い範囲の平坦さを表す用法。vól は重性として扱われ、形容詞は重性単数主格で無標になる。
屋外の足下にある土・苔・岩などの面を広く総称する基本語。屋内の床(þúlno)、泥地(krúndo)、整備された道(bérun)を指すには別の語を用いる。下に属する重い面として扱う。
重性子音語幹。単数主格と対格は同形。母音交替の複数主格・対格に vǘl を持つ古い型に入る。
古高原語 *vol-「足下に受ける面」から。
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