小説
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よろける
立っているが、一瞬だけふらつき、倒れる寸前で踏ん張る。膝が抜ける・疲れる・冷える・酔うなどの原因が文脈からわかる。
hóu, mé þréun.
読み:ホー、メー スレウン。
| hóu, | mé | þréun |
| おい | <禁止・願いの打ち消し> | よろける<命令法><あなたが> |
「おい、よろけるな。」
くだけた警告。禁止は mé+命令法で、命令法の2単は語幹のみ。不随意の動作を禁じる物言いなので、目上や改まった場では避けられる。
lúin þóra faronár, þréuna.
読み:ルーイン ソーラ ファロナール、スレウナ。
| lúin | þór-a | faronár, | þréun-a |
| とき | 立つ-<(軽いものが)> | 運び人<主格> | よろける-<(軽いものが)> |
「運び人が立ち上がると、よろける。」
時間の節は lúin で導き、主節の前に置く。主節の主語は同一主語として省略。立ち上がり直後のふらつきを述べる、日常的な描写の文。
(比喩)根拠が揺れる
言動や判断が一瞬だけ不安定になる。改まった場ではほとんど使わず、くだけた会話や縁の市の取引言葉で見られる。
þréuna plána sé.
読み:スレウナ プラーナ セー。
| þréun-a | plána | sé. |
| 根拠が揺れる-<(軽いものが)> | 帳簿<主格> | この<軽性> |
「この帳簿は、根拠が少し揺らぐ。」
比喩用法。帳簿の記し・勘定の裏付けに疑いが出たことを言う。帳簿 plána は紙の書物なので軽性。指示詞 sé は軽性形。帳場や縁の市のようなくだけた場面での評。
þréuna virá táses.
読み:スレウナ ヴィラー ターセス。
| þréun-a | virá | tás-es. |
| 根拠が揺れる-<(軽いものが)> | 言葉<主格> | <あなた>-<属格> |
「お前の言葉は、根拠が少し揺らぐ。」
比喩用法。相手の言葉・判断の裏付けが不安定になることを言う。主語 virá は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性の語尾 -a をとる。所有は名詞の後ろに tás の属格 táses を置く。くだけた日常会話で使う。
立っているが、膝が抜ける・疲れる・冷える・酔うなどで、一瞬だけ足元が不安定になり、倒れる寸前で踏ん張る動作。完全に倒れる brúum-(落ちる)より軽く、往復する揺れ krúel-(揺れる)とも区別される。一度のふらつきで終わるのがふつう。改まった場では体の弱さや酔いをにじませる語なので、目上の人について言うのは慎まれる。運び人や崖道のくだけた言葉では、凍りの頃の凍った道や、酔いのあとのふらつきを言うときによく用いられる。
軽性(人を指す)。3人称単数・軽性は þréuna。使役は þréuniþ-(よろけさせる)。
古高原語 *þréun- から
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