小説
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上手の高み(王国の正式名)
年代記・碑文・外交の書状などで用いる、王国の改まった正式名。
lísa lisár traimlisán anaurímes
読み:リーサ リサール トラインリサーン アナウリーメス
| lís-a | lis-ár | traimlis-án | anaurím-es |
| 書く-<(軽いものが)> | 書く-<〜する人> | 年代記-<対格> | 上手の高み-<属格> |
「書記は「上手の高み」の年代記を書く。」
公的書物の文。改まった正式名を属格に用いて「上手の高みの年代記」とする。口頭の常談では análor が多く、anaurím は書式語として残る。traimlisá は軽性 a語幹として対格 -án をとる。
高き座の秩序
詩や宮廷の言葉で、王を頂とする段の秩序、王の治めそのものを遠回しに言う。
aurénde anaurím an aldáran áurenan
読み:アウレンデ アナウリーン アン アルダーラン アウレナン
| aur-énd-e | anaurím | an | aldár-an | áur-en-an |
| 昇る-<〜しますように>-<(軽いものが)> | 高き座の秩序<主格> | 上手 | 座-<対格> | 昇る-<〜した・〜された>-<対格> |
「高き座の秩序が高き座の方へ高まりますように。」
儀礼・祈りの文。願望法 aurénde で高き座の秩序の向上を願う。an aldáran は「高き座へ」という方向。形容詞 áurenan も名詞 aldáran に一致する対格。
高原王国の正式名。年代記の書き出し、統一の碑、法典の序、干潟の潮の座へ送る書状など、書の司が改まって国を名指すときに用いる。字義は『上手の高さ』で、土地の名というより、王の座を頂とする十の段の秩序がそびえ立つ『高み』を国の名としたもの。統一の後、宮廷が森の氏族の谷ごとの呼び名を押しのけるために定めた名とされる。改まった文書では上げ書きにはしないが、行の頭に置くのが礼とされる。話し言葉で使うと堅苦しく、ふだんは análor と言う。詩では、王の治める秩序や王権そのものを遠回しに指すこともある。
軽性・子音語幹(aldár 型)。主格 anaurím、対格 anauríman、属格 anaurímes、与格 anaurímei。軽性にする理由:この名は土地ではなく『高さ』という性質を呼ぶ名で、もとになった aurím「高さ」が軽性の抽象名詞であるから。宮廷は、国は土と石の重みではなく、上へ昇る秩序でできていると説き、正式名をあえて軽性にした。そのため、同じ国を指しても análor(重性)と anaurím(軽性)とで、受ける動詞や分詞の性が変わる(ésa anaurím áuren「上手の高みは高くある」/éso análor gróm…)。綴りは〈anaurima〉。
an-「上手の」+ aurím「高さ」(áur-「昇る」+抽象名詞の -ím)。aurím の -ím が強勢をとるので、強勢は語末に置かれる。
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