小説
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重い
物に重さがあること。硬木について言うときは誇らしい響きになる。
éso fáron gróm némei.
読み:エーソ ファーロン グローン ネーメイ。
| és-o | fáron | gróm | ném-ei. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 重い | <私>-<与格> |
「私には重い荷がある。」
és- の文に裸の与格があるので、存在・所有の文として読み、gróm は荷を飾る。
éso fáron gróm só némei.
読み:エーソ ファーロン グローン ソー ネーメイ。
| és-o | fáron | gróm | só | ném-ei. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 重い | この<重性> | <私>-<与格> |
「私には、この重い荷がある。」
指示詞 só が名詞句を閉じるので、gróm が名詞句の中にあることがはっきりする。
éso fáron némes gróm.
読み:エーソ ファーロン ネーメス グローン。
| és-o | fáron | ném-es | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | <私>-<属格> | 重い |
「私の荷は重い。」
形容詞が属格より後ろにあるので、名詞句の外にある述語と読む。
éso fáron gróm némes só.
読み:エーソ ファーロン グローン ネーメス ソー。
| és-o | fáron | gróm | ném-es | só. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 重い | <私>-<属格> | この<重性> |
「この、私の重い荷がある。」
名詞・形容詞・属格・指示詞の順の名詞句。指示詞で閉じているので、gróm は名詞を飾る。
éso fáron gróm un méndalei.
読み:エーソ ファーロン グローン ウン メンダレイ。
| és-o | fáron | gróm | un | méndal-ei. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 重い | 内に | 中-<与格> |
「重い荷がある(この世にある)。」
場所を言わない存在文には un méndalei「中の世界に」を添える。くだけた言葉では séndoi「ここに」で代える。
sán fáronul grómul ín an kórvoi.
読み:サーン ファーロヌル グロームル イーン アン コルヴォイ。
| sán | fáron-ul | gróm-ul | ín | an | kórv-oi. |
| いる<彼らが> | 荷-<〜たちが> | 重い-<〜たちが> | 一 | 上手 | 倉-<与格> |
「倉の北側に、重い荷がいくつかある。」
名詞句の終わりの ín は、複数の名詞句にも使える不定の目印。
éso ín fáron gróm ín an kórvoi.
読み:エーソ イーン ファーロン グローン イーン アン コルヴォイ。
| és-o | ín | fáron | gróm | ín | an | kórv-oi. |
| いる-<(重いものが)> | 一 | 荷<主格> | 重い | 一 | 上手 | 倉-<与格> |
「倉の北側に、重い荷が一つある。」
名詞の前の ín は数の「一つの」、名詞句の終わりの ín は不定の「ある」。二つ並べてよい。
mé vír lúdro! dúla virá gróm du dálor.
読み:メー ヴィール ルードロ!ドゥーラ ヴィラー グローン ドゥ ダーロル。
| mé | vír | lúdro! | dúl-a | virá | gróm | du | dálor. |
| <禁止・願いの打ち消し> | 言う<命令法><あなたが> | 嘘<対格> | 下る-<(軽いものが)> | 言葉<主格> | 重い | 下手 | 地の底<対格> |
「嘘をつくな。重い言葉は地の底へ沈むぞ。」
親が子をたしなめるときの言い方。lúdro「嘘」は重性o語幹なので、対格は主格と同じ形。言葉は本来軽性で上へ昇るものだが、崩れた言葉は「重く」なって下へ落ちる、という考えを表す。virá は軽性なので、形容詞 gróm は語尾なし、動詞は -a をとる。
éso gandér só gróm.
読み:エーソ ガンデール ソー グローン。
| és-o | gandér | só | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 硬木<主格> | この<重性> | 重い |
「この硬木は重い。」
主語の gandér が重性なので、繋辞は éso、指示詞は só になる。ほかのものについて「重い」と言うとけなす響きになりがちだが、硬木の重さは「下へ行く」という成就のしるしなので、樵や森の司は誇りをこめてこう言う。
éso gandér gróm an kelárei.
読み:エーソ ガンデール グローン アン ケラーレイ。
| és-o | gandér | gróm | an | kel-ár-ei. |
| いる-<(重いものが)> | 硬木<主格> | 重い | 〜よりまさって | 伐る-<〜する人>-<与格> |
「硬木は樵よりも重い。」
比較は an+与格「〜の上手に」で言い、性質の程度がまさることを表す。重さのような下向きの性質を an で比べると、ふつうは皮肉に響く。ただし硬木の重さは「下へ行く」成就のしるしなので、樵や森の司はこの言い方を誇らしげに使う。主語 gandér が重性なので、繋辞は -o をとる。
éso fáron só gróm.
読み:エーソ ファーロン ソー グローン。
| és-o | fáron | só | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | この<重性> | 重い |
「この荷は重い。」
運び人がよく口にする日常の文。荷は重性なので、繋辞は -o、指示詞は重性の só になる。指示詞が名詞句の終わりの目印になり、その後ろの gróm が述語だとわかる。
éso gandér só gróm an gandéruls.
読み:エーソ ガンデール ソー グローン アン ガンデールルス。
| és-o | gandér | só | gróm | an | gandér-uls. |
| いる-<(重いものが)> | 硬木<主格> | この<重性> | 重い | 上手 | 硬木-<〜らに> |
「この硬木は、硬木のなかでもいちばん重い。」
最上級は「an+同じ仲間の複数与格」で言う。下向きの性質を an で比べると皮肉に聞こえやすいが、硬木にとって重さは成就のしるしなので、樵や森の司はこの言い方を誇らしげに使う。
nóurim ré éso fáron só gróm.
読み:ノーリン レー エーソ ファーロン ソー グローン。
| nóur-im | ré | és-o | fáron | só | gróm. |
| 思う-<私が> | と | いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | この<重性> | 重い |
「この荷は重いと思う。」
運び人が荷を担ぐ前に言うような日常の文。思った内容の節も ré で導く。節の主語 fáron は重性なので、繋辞は éso、指示詞は só になる。
éso gromó némes gróm, nóirim.
読み:エーソ グロモー ネーメス グローン、ノイリン。
| és-o | gromó | ném-es | gróm, | nóir-im. |
| いる-<(重いものが)> | 体<主格> | <私>-<属格> | 重い | 眠る-<私が> |
「体が重い。もう寝るよ。」
疲れたときのくだけた言い方。体は重性の名詞で、繋辞も重性の -o をとる。「体が重い」は、肉体を重いものと見る世界観とも重なる。時制がないので、nóirim は文脈によって「これから寝る」の意味になる。
toriþélo bélo gróm dálor.
読み:トリセーロ ベーロ グローン ダーロル。
| tor-iþ-él-o | bélo | gróm | dálor. |
| 来る-<〜させる>-<〜だろう>-<(重いものが)> | 欲<主格> | 重い | 下の国<対格> |
「重い腹は下の国を呼び寄せる。」
欲深さを戒める諺。bélo gróm「重い腹」は食い意地や欲深さを表す決まった言い方で、重いものは下へ沈むという信仰にもとづく。gróm は重性・単数・主格に一致するので、語尾がつかない。
éso bélo némes gróm.
読み:エーソ ベーロ ネーメス グローン。
| és-o | bélo | ném-es | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 腹<主格> | <私>-<属格> | 重い |
「腹が重い(食べすぎた)。」
日常の言い方。bélo は体の部分なので重性o語幹で、繋辞も重性の -o(éso)をとる。述語の形容詞 gróm も、重性の主語に一致する。
sén bélo gróm tó, máno tambór némores!
読み:セーン ベーロ グローン トー、マーノ タンボール ネーモレス!
| sén | bélo | gróm | tó, | mán-o | tambór | némor-es! |
| 見る<命令法><あなたが> | 欲<対格> | 重い | あの<重性> | 食べる-<(重いものが)> | 雑穀<対格> | <我々>-<属格> |
「あの欲張りを見ろ、俺たちの雑穀を食ってやがる!」
人を bélo gróm(重い欲)と呼ぶ陰口で、指示詞も動詞も重性の形(tó、máno)で受けている。人を重性の一致で受けるのは侮辱なので、強いあざけりの響きがある。主節を二つ並べているので、あいだに区切りを入れる。
lúin tóro nébro, éso brés némes gróm.
読み:ルーイン トーロ ネーブロ、エーソ ブレース ネーメス グローン。
| lúin | tór-o | nébro, | és-o | brés | ném-es | gróm. |
| とき | 来る-<(重いものが)> | 霧<主格> | いる-<(重いものが)> | 胸<主格> | <私>-<属格> | 重い |
「霧が来ると、胸が重くなる。」
霧期の不調を語る文。lúin の節は主節の前に置く。霧 nébro も胸 brés も重性なので、どちらの動詞も -o をとる。述語の形容詞 gróm は重性・主格で語尾がつかない。霧は病を運ぶ「下の国の息」とされる。
gróm kréin, fláin selvá.
読み:グローン クレーン、フライン セルヴァー。
| gróm | kréin, | fláin | selvá. |
| 重い | 骨<主格> | 軽い | 息<主格> |
「骨は重く、息は軽い。」
諺。繋辞 és- を落として述語の形容詞を先に置く、格言の語順になっている。体(骨)は下へ沈み、息(魂)は上へ昇るという世界観を言い表す。弔いの席でも引かれる。
éso dalorár só gróm.
読み:エーソ ダロラール ソー グローン。
| és-o | dalorár | só | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 泥の者<主格> | この<重性> | 重い |
「この泥の者は重い(粗野な奴だ)。」
あからさまな侮辱。繋辞 éso と指示詞 só が重性の一致になっていて、述語の gróm「重い」も重性・単数・主格の形(語尾なし)で受けている。人について「重い」と言うと、粗野で上へ昇れない者という意味になる。改まった場では口にしない。
gléin anléuma, gróm duléumo.
読み:グレーン アンレウマ、グローン ドゥレウモ。
| gléin | anléuma, | gróm | duléumo. |
| 清い | 上の風<主格> | 重い | 下の風<主格> |
「清きは上の風、重きは下の風。」
諺の形の文。諺や詩では繋辞 és- を落とし、述語の形容詞を先に置く。ふつうの名詞句は「名詞+形容詞」の順なので、形容詞で始まる文はそれだけで格言だとわかる。gléin は軽性の anléuma に、gróm は重性の duléumo に一致しているが、どちらも単数・主格なので語尾はつかない。上から来る風と下から来る風の良し悪しを対にして言う。
gróm frélo, fláin aurá.
読み:グローン フレーロ、フライン アウラー。
| gróm | frélo, | fláin | aurá |
| 重い | 魚<主格> | 軽い | 縁鷲<主格> |
「重きは魚、軽きは縁鷲。」
「重いものは下へ、軽いものは上へ」という世界観を言い表す格言。諺では繋辞 és- を落とし、述語の形容詞を先に置く。水に沈む魚は重性、空を昇る鷲は軽性で、両者が文法の性でも対になっている。
éso árnel kélen gróm.
読み:エーソ アルネル ケーレン グローン。
| és-o | árnel | kél-en | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 木<主格> | 伐る-<〜した・〜された> | 重い |
「伐った木は重い。」
材木を主語にした繋辞文。根を断たれた木はもう昇らないものとされるので、繋辞は重性の éso をとる。分詞 kélen と形容詞 gróm も重性・単数・主格の形で、語尾はつかない。
dróuma faronár es fáronos grómos.
読み:ドローマ ファロナール エス ファーロノス グローモス。
| dróum-a | faronár | es | fáron-os | gróm-os. |
| 嘆く-<(軽いものが)> | 運び人<主格> | から | 荷-<属格> | 重い-<重性・属格> |
「運び人は荷が重いと嘆く。」
嘆きの対象は es+属格で示す。形容詞 gróm は、fáron(重性)の属格に一致して -os をとる。崖道の運び人のぼやき。
gróm hémbro, fláin selvá.
読み:グローン ヘンブロ、フライン セルヴァー。
| gróm | hémbro, | fláin | selvá. |
| 重い | 恥<主格> | 軽い | 息<主格> |
「重きは恥、軽きは息。」
諺。繋辞を落とし、述語の形容詞を先に置くのは格言の形。恥は人を重くして下へ引くものとされ、重性名詞になる。
gróm grúndo, fláin selvá.
読み:グローン グルンド、フライン セルヴァー。
| gróm | grúndo, | fláin | selvá. |
| 重い | 負い目<主格> | 軽い | 息<主格> |
「重きは負い目、軽きは息。」
諺。繋辞を落とし、述語の形容詞を先に置いているので、格言だとわかる。負い目は人を「重く」して下へ引くものとされる。形容詞は主語に一致するが、どちらも単数の主格なので語尾はつかない。
snéimim! faronérim fáron gróm.
読み:スネーミン!ファロネーリン ファーロン グローン。
| snéimim! | faron-ér-im | fáron | gróm. |
| 前を失礼します | 荷-<〜でする>-<私が> | 荷<対格> | 重い |
「前を失礼!重い荷を担いでるんで。」
狭い崖道や市の人混みで、荷を担いだ運び人が人の前を通るときの言い方。くだけた場でも snéimim の形は崩れない。faronér-「担ぐ」は fáron「荷」に -ér- がついてできた動詞。形容詞 gróm は重性・単数・対格の名詞 fáron に一致するが、語尾はつかない。
faronér fáron só, ende. nés, éso ó gróm.
読み:ファロネール ファーロン ソー、エンデ。ネース、エーソ オー グローン。
| faronér | fáron | só, | ende. | nés, | és-o | ó | gróm. |
| 担ぐ<命令法><あなたが> | 荷<対格> | この<重性> | どうぞ | いや・だめだ | いる-<(重いものが)> | <3人称単数・重性> | 重い |
「「この荷を担いでくれ、頼む。」「いや、そいつは重い。」」
縁の市で、運び人が荷の担ぎを断るやりとり。nés は市の取引言葉の短い断りの返事で、都の改まった言葉では使わない。断ったあとに理由を添えることが多い。繋辞の文は「éis-+主語+述語」の順で、重性の代名詞 ó を受けて動詞は -o、形容詞 gróm も重性・主格の形になる。
éso waró gróm
読み:エーソ ワロー グローン
| és-o | waró | gróm |
| いる-<(重いものが)> | 水がめ<主格> | 重い |
「水がめは重い。」
家庭で器の重さを言う日常文。waróは重性o語幹の名詞で、主語は重性単数。述語の形容詞grómは主語に一致し、重性主格の語尾はつかない。
éso króndel só gróm.
読み:エーソ クロンデル ソー グローン。
| és-o | króndel | só | gróm |
| いる-<(重いものが)> | 石の定め<主格> | この<重性> | 重い |
「この石の定めの効力はこの場で重い。」
日常の縁や倉で、石を据えて立てた場規則の効力を口に出す言い方。króndel は石そのものを規則の本体とみなす語として重性子音語幹。指示詞 só は重性単数で名詞句を閉じ、gróm はその外で述語形容詞として主語に一致する。
éso dreumó só gróm
読み:エーソ ドレウモー ソー グローン
| és-o | dreumó | só | gróm |
| いる-<(重いものが)> | 炭<主格> | この<重性> | 重い |
「この炭は重い(上質の黒炭だ)。」
日常で質を評するときの文。存在・繋辞の és- が3人称単数・重性の -o を取り、主語 dreumó に合わせる。dreumó só は「この炭」。形容詞 gróm は動詞句の述語として働き、重性の主格形をとる。ここでの重さは単なる物理的な重みではなく、火力が安定した良質な黒炭のしるしとして言うことがある。
éso monkrún só gróm
読み:エーソ モンクルーン ソー グローン
| és-o | monkrún | só | gróm |
| 存在-<(重いものが)> | 土台<主格> | この<重性> | 重い |
「この土台は重い。」
日常会話。重性子音語幹の monkrún を主語に立て、述語の形容詞 gróm を後に置く。指示詞は重性の só を用いる。
éso brespáumo gróm.
読み:エーソ ブレスパウモ グローン。
| és-o | brespáumo | gróm. |
| 存在-<(重いものが)> | 肺<主格> | 重い |
「肺は重い。」
brespáumo は重性o語幹で、主格単数が見出し形そのまま。述語形容詞 gróm も重性名詞と対応する形になる。
éso esfóndos gandér gróm.
読み:エーソ エスフォンドス ガンデール グローン。
| és-o | esfóndos | gandér | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 元来 | 硬木<主格> | 重い |
「硬木は、元来、重い。」
肯定文用法。硬木が重いのは一時的な性質ではなく、はじめからそうであるという言い方。語順は動詞・esfóndos・主語・述語形容詞。
éso fáron gróm, esós éso tromsnór nalóun.
読み:エーソ ファーロン グローン、エソース エーソ トロンスノール ナローン。
| és-o | fáron | gróm, | esós | és-o | tromsnór | nalóun. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 重い, | だから | いる-<(重いものが)> | 歩幅<主格> | 短い |
「荷が重いので、歩幅は短い。」
荷場での日常の言い方。荷の重さを見積もる場で、足から足の間隔が短くなることを言う。身分の「段」ではなく、歩幅を意味するtromsnórの直義。
sórel, éso dulilmó gróm némei.
読み:ソーレル、エーソ ドゥリルモー グローン ネーメイ。
| sórel, | és-o | dulilmó | gróm | ném-ei. |
| 今日 | いる-<(重いものが)> | 下からの恵み<主格> | 重い | <私>-<与格> |
「今日は、私には重い下からの恵みがある。」
日常のつぶやき。動詞の後ろに裸の与格があるので存在・所有の文。「gróm」は与格より前にあるので主語名詞を修飾する。「dulilmó」は蓋無しの器そのものではなく、下から届く重く有難いものを指す詩語的用法。
éso fáron gróm salván.
読み:エーソ ファーロン グローン サルヴァーン。
| és-o | fáron | gróm | salván. |
| いる-<(重いものが)> | 荷<主格> | 重い | 〜すぎる |
「荷は重すぎる。」
日常の言い回し。不変化の小辞 salván を形容詞 gróm の後ろに置く。重性単数主格では形容詞に格語尾がつかず、salván も変わらない。
éso raumvirá tó gróm.
読み:エーソ ラウンヴィラー トー グローン。
| és-o | raumvirá | tó | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 噂<主格> | あの<重性> | 重い |
「あの陰口は、品がなくて重い。」
日常の炉ばたで、特定の中傷を断じる言い方。語そのものは本来軽性だが、指示詞 tó・動詞 éso・形容詞 gróm をわざと重性で受け、「下へ落ちる言葉」「泥の言葉」として蔑む。語形 raumvirá は元の軽性の形のまま。
gromtáulim pláuvo gróm un kórvoi.
読み:グロンタウリン プラウヴォ グローン ウン コルヴォイ。
| gromtául-im | pláuvo | gróm | un | kórv-oi. |
| 感じる-<私が> | 静けさ<対格> | 重い | 内に | 倉-<与格> |
「倉の中で重たい静けさが感じられる。」
商いや作業がいったんとまったあとの、場の重たい静まりを感覚として述べる文。pláuvo gróm は重性単数の目的語として同形のままで、un kórv-oi がその場を示す。
éso krúmo némes gróm.
読み:エーソ クルーモ ネーメス グローン。
| és-o | krúmo | ném-es | gróm. |
| いる-<(重いものが)> | 腰<主格> | <私>-<属格> | 重い |
「私の腰は重い。」
日常の体訴。krúmo は肉体の部位として重性語であり、存在文の動詞 éso- は重性の語尾 -o を受ける。所有者は名詞句内の属格 ném-es で表し、述語 gróm はその後に置かれる。
粗野な
人について、粗野・欲深い・品がないことをけなして言う。
ésa faronár té gróm.
読み:エーサ ファロナール テー グローン。
| és-a | faronár | té | gróm. |
| いる-<(軽いものが)> | 運び人<主格> | あの<軽性> | 粗野な |
「あの運び人は粗野だ。」
人をけなす用法で、陰口に使う。人を指すので繋辞は軽性の -a のまま、形容詞も軽性の形になる。ここで動詞まで重性の éso にすると、人を「重いもの」扱いすることになり、ずっと強い侮辱になる。
na néulimor torárais grómais.
読み:ナ ネウリモル トラーライス グローマイス。
| na | néul-imor | torár-ais | gróm-ais. |
| <〜ない> | 好む-<我々が> | 客-<〜たちを> | 粗野な-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格> |
「我々は粗野な客を好まない。」
直説法の否定なので、na を動詞の直前に置く。形容詞は語根に強勢を残したまま、軽性・複数・対格の -ais で名詞に一致する。
重さがあることを表す形容詞。重いものは下へ沈むという世界観から、人について言えば粗野、欲深い、品がないという悪口になる。比較では規則どおり gróm an 〜「〜より重い」と言うが、an のほめる響きとぶつかって皮肉に聞こえ、人に言えばあからさまな当てこすりになる。改まった話し方では fláin du 〜 と言い換える。ただし硬木にとって重さは「下へ行く」成就のしるしなので、樵や森の司は gróm an を皮肉なしで誇らしげに使う。
形容詞。名詞の後ろに置き、一致する。
古高原語 *gróm から。動詞から派生した分詞ではなく、本来の形容詞。
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