lúsa

品詞
名詞
意味
粥
発音
[ˈlusa]
読み
ルーサ
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 粥

    雑穀を煮た日常の粥。

    ésa lúsa tambóros némei.

    読み:エーサ ルーサ タンボーロス ネーメイ。

    és-alúsatambór-osném-ei.
    いる-<(軽いものが)>粥<主格>雑穀-<属格><私>-<与格>

    「私には雑穀の粥がある。」

    台所での日常の文。所有は「ある+持ち主の与格」で言う。動詞は持たれている物 lúsa(軽性)に一致して -a になる。材料は属格 tambóros で後ろに添える。tambór は重性なので、属格は -os になる。

    esénde lúsa sé aurélei.

    読み:エセンデ ルーサ セー アウレーレイ。

    es-énd-elúsaséaurél-ei.
    いる-<〜しますように>-<(軽いものが)>粥<主格>この<軽性>あの方-<与格>

    「この粥を、どうぞあの方に(お召し上がりくださいませ)。」

    目上の人に食事を勧める、遠回しで改まった言い方。「食べよ」とは言わず、所有の構文「ある+持ち主の与格」を願望法にして、「この粥があの方のものとなりますように」と言う。強勢は願望法の -énd- に移る。

    ké súles lúsan?

    読み:ケー スーレス ルーサン?

    késúl-eslús-an?
    <〜か>すする-<あなたが>粥-<対格>

    「粥をすすっているのか。」

    食卓での日常的な問い。ké ではい・いいえの問いを作る。2人称を使っているので、同じ身分か目下の相手への問い。答えは動詞を繰り返して「súlim」(すすっている)または「na súlim」(すすっていない)。

    súlim lúsan.

    読み:スーリン ルーサン。

    súl-imlús-an.
    すする-<私が>粥-<対格>

    「粥をすすっている。」

    雨期の食卓での日常の場面。súl- は他動詞で、流質の食物 lúsa を対格で取る。日本語話者は lúsan の対格語尾 -an を聞き落とし、「粥」が目的語だと気づきにくい。

    súla endríña lúsan un hóumoi.

    読み:スーラ エンドリーニャ ルーサン ウン ホーモイ。

    súl-aendríñalús-anunhóum-oi.
    すする-<(軽いものが)>子ども<主格>粥-<対格>内に炉-<与格>

    「子どもが炉のそばで粥を吸い上げている。」

    椀を口元まで傾けて汁を直接吸い上げる動作(意味2)。un+与格で「〜の内で」を表す。hóum は重性名詞(炉・世帯の量名詞)で、与格は -oi。endríña は指小辞 -íña でできた軽性名詞(子ども)。日本語話者は endríña の ñ を「ニャ」と聞き取れるが、語末の -a を「エ」と聞き、主格だと気づきにくい。

    sórel, luséra dórin lúsan.

    読み:ソーレル、ルセーラ ドーリン ルーサン。

    sórel,lus-ér-adórinlús-an.
    今日粥-<〜でする>-<(軽いものが)>男<主格>粥-<対格>

    「今日は男が粥を食べている。」

    炉ばたの日常文。場の枠「今日」を動詞前に置き、読点で区切る。主語 dórin は人なので軽性一致となり、動詞は3人称単数軽性の -a をとる。目的語 lúsa は軽性a語幹の対格 lúsan。

    sórel foumtáula endríña lúsan

    読み:ソーレル フォウンタウラ エンドリーニャ ルーサン

    sórelfoumtául-aendríñalús-an
    今日温取る-<(軽いものが)>子ども<主格>粥-<対格>

    「今日は、子どもが温かい粥をすする。」

    雨期の食卓など温かい粥の場面での日常の叙述。foumtául- は温かい粥・汁物のような流質食物を目的語にとり、固形の食物や冷たい水には使わない。直説法現在で主語 endríña は軽性なので語尾は -a。

    ké foumtáules tás lúsan?

    読み:ケー フォウンタウレス タース ルーサン?

    kéfoumtául-estáslús-an
    <〜か>温取る-<あなたが><あなた・主格>粥-<対格>

    「お前は温かい粥をすするのか。」

    日常会話での直接問い。縁の市の取引言葉では foumtául- は使われない。2人称単数の直説法 foumtáules を使っている。

    lusérim lúsan sé.

    読み:ルセーリン ルーサン セー。

    lusér-imlús-ansé.
    流質の食事をとる-<私が>粥-<対格>この<軽性>

    「私はこの粥を、流質の食事としていただこう。」

    食卓での改まった申し出。くだけた場では mán- や súl- に置き換えられることが多い。名詞 lúsa は軽性a語幹で、対格は lúsan。指示詞 sé は軽性の形。

    luséra ilanár lúsan an nébroi.

    読み:ルセーラ イラナール ルーサン アン ネーブロイ。

    lusér-ailanárlús-anannébr-oi.
    流質の食事をとる-<(軽いものが)>星読み<主格>粥-<対格>上手霧-<与格>

    「星読みは、霧の前に粥という流質の食事をとる。」

    作法書や記録のような文。動詞が文頭に立ち、主語の ilanár は人間なので動詞は軽性3単 -a が付く。an nébroi は「霧の前に」の前置詞句で、ここでは時を示す。

    foumtáulim lúsan sórel

    読み:フォウンタウリン ルーサン ソーレル

    foumtául-imlús-ansórel
    いただく-<私が>粥-<対格>今日

    「私は今日、粥をいただく。」

    雨期や霧期の食卓で、温かい粥を口にする際の改まった言い回し。 foumtául- は温かい流質食物を摂ることに限られ、冷たい水や固形食物には使わない。 foumtáulim は第一人称単数の直説法。 lúsa は軽性の語で、格語尾が付く際は語幹を lús とし、対格は lús-an になる。

    gléla endríña lúsan es kúulos.

    読み:グレーラ エンドリーニャ ルーサン エス クーロス。

    glél-aendríñalús-aneskúul-os
    よそう-<(軽いものが)>子ども<主格>粥-<対格>から鍋-<属格>

    「子どもが鍋から粥をよそう。」

    日常の記述文。gléla は 3人称単数・軽性の直説法で、主語 endríña は人なので軽性。出所は前置詞句 es kúulos(kúulo の単数属格)で表す。glél は社会的な配給や抽象的な「与える」ではなく、匙で食物を別の器に移す動作そのものを指す。

    glél lúsan!

    読み:グレール ルーサン!

    gléllús-an
    よそう<命令法><あなたが>粥-<対格>

    「粥をよそえ。」

    くだけた日常の命令。命令法2人称単数は語幹そのまま glél。目的語 lúsan は対格。glél 自体には上下の含みはないが、命令法そのものは下向きの場面で使うのが普通。

  2. 日々の糧

    『粥に困らぬ』のように、日々の暮らし向き・食い扶持を広く指す。

    na esíro fáron, na eséla lúsa faronárei.

    読み:ナ エシーロ ファーロン、ナ エセーラ ルーサ ファロナーレイ。

    naes-ír-ofáron,naes-él-alúsafaronár-ei.
    <〜ない>いる-<もし〜なら>-<(重いものが)>荷<主格><〜ない>いる-<〜だろう>-<(軽いものが)>日々の糧<主格>運び人-<与格>

    「荷がなければ、運び人に日々の糧はなかろう。」

    崖道の暮らしを言う、決まった言い方。条件の部分は、接続詞を使わずに仮定法だけで作る。荷 fáron が重性なので、動詞は -o をとる。帰結の部分は推量法で、lúsa(軽性)に一致して -a になる。lúsa は「食い扶持」の意味。

    kéla houmár árnelais, ré esénde lúsa élei.

    読み:ケーラ ホウマール アルネライス、レー エセンデ ルーサ エーレイ。

    kél-ahoumárárnel-ais,rées-énd-elúsaél-ei.
    伐る-<(軽いものが)>家の主<主格>木-<〜たちを><〜と(節)>いる-<〜しますように>-<(軽いものが)>日々の糧<主格><3人称単数・軽性>-<与格>

    「家の主は、粥に困らぬよう木を伐る。」

    「ré+願望法」は目的を表す。所有は「ある+持ち主の与格」で言うので、「その人に粥がある」が「暮らしに困らない」という意味になる。élei は家の主を指す。ここでの lúsa は、日々の食い扶持を広く指している。

解説

雑穀を水で煮た粥。高原でもっとも普通の食べ物で、朝夕の炉で炊かれる。雑穀の種類ごとに粥の炊き方が決まっている。塩けはごく薄く、もてなしの席では別の小皿に塩をひとつまみ添える。穀物(tambór)は重性なのに、粥は軽性に属する。話し手は『炉にかけた粥は湯気になって昇るから』と説明するが、冷めた粥でも一致は軽性のままで、文法上は固定した古い区分である。

文法

軽性・a語幹(語根に強勢)。対 lúsan、属 lúses、与 lúsei、複 lúsai。

語源

古高原語 *lúsa から。語末の母音は s の後ろなので古い脱落に当たらず残った。干潟語の lusá(粥)はこの語の古い借用と言われることがある。

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