小説
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寝床
眠るための低い場所。毛皮を敷いた床、あるいは石台の上に藁と毛皮を積んだもの。
éso nórlo só náum.
読み:エーソ ノルロ ソー ナウン。
| és-o | nórlo | só | náum. |
| いる-<(重いものが)> | 寝床<主格> | この<重性> | 柔らかい |
「この寝床は柔らかい。」
日常の判断文。主語の nórlo が重性なので、存在・繋辞 éso は -o。述語形容詞 náum は主語に一致し、重性・単数・主格では語尾がない。指示詞 só は名詞句を閉じる。
hóinim du nórlo só.
読み:ホイニン ドゥ ノルロ ソー。
| hóin-im | du | nórlo | só. |
| 帰る-<私が> | 下手 | 寝床<対格> | この<重性> |
「私はこの寝床へ戻る。」
日常動作。寝床は家の中でも地面にいちばん近い低い所なので、低い所への移動を表す du で取る。重性名詞の単数対格は主格と同形。
bála houmár nórlo.
読み:バーラ ホウマール ノルロ。
| bál-a | houmár | nórlo. |
| 空ける-<(軽いものが)> | 家の主<主格> | 寝床<対格> |
「家の主が寝床を空ける。」
日常の家の場面。主語は人を指す名詞で軽性、動詞は3人称単数軽性。寝床を次の者が使えるように残す基本義。
寝所(比喩)
その人が帰る場所、安らぎの場。比喩的に「あの人の寝床は空っぽだ」のように、人がいないことを言うのに使う。
wéiro dóulin nórlo éles véun, na hóina
読み:ウェーロ ドーリン ノルロ エーレス ヴェウン、ナ ホイナ
| wéir-o | dóulin | nórlo | él-es | véun, | na | hóin-a |
| いる<〜し終えた>-<(重いものが)> | もう | 寝所<主格> | <3人称単数・軽性>-<属格> | 空, | <〜ない> | 帰る-<(軽いものが)> |
「彼の寝所はもう空だ。彼は帰らない。」
日常の会話で、人の帰る場所・安らぎの場として nórlo を比喩的に用いる。後節の主語は動詞の軽性語尾から推定される。
眠るための低い場所。石台の上に藁と毛皮を積んだもの、あるいは床に直接毛皮を敷いたもので、家ごとに形が異なる。炉(hóum)の北側の高い座(aldár)とは違い、地面に最も近い、家のいちばん低い場所にある。毛皮・藁・石など地に着くもので作られるため、文法上は重性。村の暮らしの中心となる道具で、毎朝起き、毎晩戻る場所。毛皮の質や厚さで家の豊かさがうかがえる。
重性・o語幹(④型)。主格・対格 nórlo、属格 nórlos、与格 nórloi、双数 nórrou、複数 nórul・nórur・nóruls。
語源不明。古高原語 *nórlo に遡ると考えられる。
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