sélvan

品詞
固有名詞
意味
セルヴァン
発音
[ˈselvan]
読み
セルバン
分野
人・親族

意味

  1. セルヴァン

    人名(成名)。

    duþélim sélvanan, an fóndaros ráimaros dúlenan dáumbar téir lóurul, dúlenan fáir þrénul.

    読み:ドゥセーリン セルヴァナン、アン フォンダロス ライマロス ドゥーレナン ダウンバル テール ロールル、ドゥーレナン ファイル スレーヌル。

    du-þél-imsélvan-an,anfóndar-osráimar-osdúl-en-andáumbartéirlóur-ul,dúl-en-anfáirþrén-ul
    <〜させていただく>-名乗る-<私が>セルヴァン-<対格>上手源-<属格>ライマル-<属格>下る-<〜した・〜された>-<軽性・対格>二十三瀬-<〜たちを>下る-<〜した・〜された>-<軽性・対格>四段-<〜たちを>

    「ライマルの源から二十三瀬下りた、四段下りの者、セルヴァンと名乗らせていただきます。」

    改まった場での名乗り。固有名も小文字で書く。分詞 dúlenan は二度とも、名前の sélvanan(軽性・単数・対格)に一致している。lóurul と þrénul は道のりの対格。瀬と段は語が違うので、どちらが世代でどちらが身分かがすぐにわかる。

    ésa lisím sélvanes gléin.

    読み:エーサ リシーン セルヴァネス グレーン。

    és-alis-ímsélvan-esgléin.
    いる-<(軽いものが)>書く-<〜の技・〜さ>セルヴァン-<属格>清い

    「セルヴァンの書法は清い。」

    「AはBだ」の文も、繋辞 és- を先頭に置く。順序は「és-–主語–述語」。主語の lisím「書法」が軽性なので、繋辞は -a、述語の形容詞 gléin も軽性・主格の形(語尾なし)になる。

    mé vír sélvanan nébroi!

    読み:メー ヴィール セルヴァナン ネーブロイ!

    mévírsélvan-annébr-oi!
    <禁止・願いの打ち消し>言う<命令法><あなたが>セルヴァン-<対格>霧-<与格>

    「霧の中で、セルヴァンの名を呼ぶな。」

    禁止は「mé+命令法」。名前を vír-「言う」の目的語にすると、「名を呼ぶ」の意味になる。場所は前置詞なしの与格で言う。霧の中で名前を呼んではいけない、という禁忌の言い方。

    pán þéles? þélim sélvanan.

    読み:パーン セーレス?セーリン セルヴァナン。

    pánþél-es?þél-imsélvan-an.
    誰<対格>名乗る-<あなたが>名乗る-<私が>セルヴァン-<対格>

    「「何と名乗る?」「セルヴァンと名乗る。」」

    二人の発話(問いと答え)。疑問詞の対格 pán を文頭に出している。名は軽性なので、目的語では対格 -an がつく。

    tóra sélvan ráimaros es dáloros.

    読み:トーラ セルヴァン ライマロス エス ダーロロス。

    tór-asélvanráimar-osesdálor-os.
    来る-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>ライマル-<属格>から下の国-<属格>

    「ライマル家のセルヴァンが下の国から来た。」

    名+家名の属格のフルネーム。名は人なので動詞は軽性の -a で受け、家名は源の名なので重性の属格 -os になる。

    gélimor ném si sélvan si silára du orén.

    読み:ゲーリモル ネーン シ セルヴァン シ シラーラ ドゥ オレーン。

    gél-imornémsisélvansisiláraduorén.
    行く-<我々が><私>とセルヴァン<主格>とシラーラ<主格>下手縁<対格>

    「私とセルヴァンとシラーラは縁へ行く。」

    三つ以上を並べた主語の人称は、1人称>2人称>3人称の順に優先する。「私」が入るので1人称複数。

    gélers tás si sélvan si silára du orén.

    読み:ゲーレルス タース シ セルヴァン シ シラーラ ドゥ オレーン。

    gél-erstássisélvansisiláraduorén.
    行く-<あなたがたが><あなた>とセルヴァン<主格>とシラーラ<主格>下手縁<対格>

    「お前とセルヴァンとシラーラは縁へ行く。」

    「お前」が入るので2人称複数。

    sénim lónan áurenan sélvanes.

    読み:セーニン ローナン アウレナン セルヴァネス。

    sén-imlón-anáur-en-ansélvan-es.
    見る-<私が>柱の木-<対格>昇る-<〜した・〜された>-<対格>セルヴァン-<属格>

    「私はセルヴァンの高い柱の木を見る。」

    自動詞の分詞(形容詞として固まった áuren)の後ろの属格は、動作主ではなく持ち主。

    ké tóra sélvan?

    読み:ケー トーラ セルヴァン?

    kétór-asélvan?
    <〜か>来る-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>

    「セルヴァンは来たか。」

    同じ段の者か目下の者のあいだの、くだけた問い。成名は、同じ段の者や目上の者が口にしてよい。目下の者が目上の人を指すときは、名ではなく役職で言う。人名は軽性なので、動詞は -a をとる。

    méirim sáindaran sélvanei.

    読み:メーリン サインダラン セルヴァネイ。

    méir-imsáindar-ansélvan-ei.
    与える-<私が>証文-<対格>セルヴァン-<与格>

    「セルヴァンに証文を渡す。」

    受け手は与格で示し、語順は動詞–目的語–与格になる。sélvan は軽性の子音語幹として変化し、対格は sélvanan、属格は sélvanes、与格は sélvanei になる。

    ésa sélvan dúlen dáumbar lóurul an fóndaros ráimaros.

    読み:エーサ セルヴァン ドゥーレン ダウンバル ロールル アン フォンダロス ライマロス。

    és-asélvandúl-endáumbarlóur-ulanfóndar-osráimar-os.
    いる-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>下る-<〜した・〜された>二十瀬-<〜たちを>上手源-<属格>ライマル-<属格>

    「セルヴァンは、ライマルの源から二十瀬下った者である。」

    ある人の世代を、第三者として述べる改まった文。序数を使わず、「分詞 dúlen+数詞+瀬の複数対格(道のりの対格)」で言う。分詞は主語 sélvan(軽性・単数・主格)に一致するので、語尾がつかない。瀬の数が多いのは誉れとされる。

    luuménde ilána aursáres sélvanan.

    読み:ルーメンデ イラーナ アウルサーレス セルヴァナン。

    luum-énd-eilánaaursár-essélvan-an.
    ご覧になる-<〜しますように>-<(軽いものが)>祖先の星<主格>祖先-<属格>セルヴァン-<対格>

    「祖先の星が、セルヴァンを見守ってくださいますように。」

    祀りの席で唱える祈りの句。祖先の星は目上なので、「見る」の尊敬の補充形 lúum- を願望法で使う。強勢は -énd- に移り、3人称単数・軽性の語尾は -e になる。

    ésa lisím sélvanes séuril an lisímail.

    読み:エーサ リシーン セルヴァネス セウリル アン リシーマイル。

    és-alis-ímsélvan-esséurilanlis-ím-ail.
    いる-<(軽いものが)>書く-<〜の技・〜さ>セルヴァン-<属格>美しい〜よりまさって書く-<〜の技・〜さ>-<〜らに>

    「セルヴァンの書法は、並ぶ書法の中でいちばん美しい。」

    書の競い合いで勝ちの書をほめる言い方。an+同じ仲間の複数与格で最上級になる。述語の形容詞 séuril は軽性の主語 lisím に一致し、単数主格なので語尾がない。

    selvána aurél virán fláinan.

    読み:セルヴァーナ アウレール ヴィラーン フライナン。

    selván-aaurélvir-ánfláin-an.
    おっしゃる-<(軽いものが)>あの方<主格>言葉-<対格>上品な-<軽性・対格>

    「あの方は上品なお言葉をおっしゃる。」

    目上の人をほめる言い方。selván- は「言う」の尊敬の補充形。fláin は「軽い」から転じて、礼にかなった上品さを表す。軽い言葉ほど上へ昇る、という考え方がもとになっている。

    selvána ausenár ré lisésa orenvandár slúun, mé lisésa sélu.

    読み:セルヴァーナ アウセナール レー リセーサ オレンヴァンダール スルーン、メー リセーサ セール。

    selván-aau-sen-árrélis-és-aorenvandárslúun,mélis-és-asélu.
    おっしゃる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人><〜と(節)>書く-<〜すべし>-<(軽いものが)>縁商人<主格>千<禁止・願いの打ち消し>書く-<〜すべし>-<(軽いものが)>泥の千

    「目付殿は、「縁商人は陸の千で書くべし、泥の千では書かぬこと」とおっしゃる。」

    市の目付の裁きを人に伝える言い方。ré の後ろの節は、決まりごとを表す当為法のまま引いている。後半は主語を言っていないが、前半と同じ縁商人のことを言っている。証文の数は高原の数え方で書く、という市の決まりを表す。

    éso már sélvanes séuril.

    読み:エーソ マール セルヴァネス セウリル。

    és-omársélvan-esséuril.
    いる-<(重いものが)>手跡<主格>セルヴァン-<属格>美しい

    「セルヴァンの手跡は美しい。」

    手跡の意味でも már は重性のままで、繋辞は -o をとる。書き手は属格で後ろに示す。書きぶりや字の美しさが身分と教養の証になるので、人の手跡をほめるのは改まった賛辞になる。

    vóila lourvirár þeláis brélar sélvanes.

    読み:ヴォイラ ロウルヴィラール セライス ブレーラル セルヴァネス。

    vóil-alourvirárþel-áisbrél-arsélvan-es.
    読む-<(軽いものが)>系譜読み<主格>名前-<〜たちを>きょうだい-<〜らの>セルヴァン-<属格>

    「系譜読みが、セルヴァンのきょうだいたちの名を読み上げる。」

    婚姻の取り決めで、系譜の巻を読み交わす場面の文。名詞の後ろに属格を二つ重ねて、「名前・きょうだいたちの・セルヴァンの」の順に並べる。書かれた名前を読むことは禁忌に当たらない。

    selvána aurólmar ré torélo nébro.

    読み:セルヴァーナ アウロルマル レー トレーロ ネーブロ。

    selván-aaur-ólmarrétor-él-onébro.
    おっしゃる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-長老<〜と(節)>来る-<〜だろう>-<(重いものが)>霧<主格>

    「長老の方は、霧が来るだろうとおっしゃる。」

    敬われる長老の言葉を人に伝える言い方。尊敬の接頭辞 au- は母音の前で aur- になる(au-+ólmar → aurólmar)。selván- は「言う」の尊敬の補充形。ré の後ろの節は元の法を保ち、ここでは推量法。霧 nébro は重性なので、動詞は -o をとる。

    héla sélvan lisárei.

    読み:ヘーラ セルヴァン リサーレイ。

    hél-asélvanlis-ár-ei.
    位に就く-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>書く-<〜する人>-<与格>

    「セルヴァンは書記の位に就いた。」

    役職に就いたことを知らせる文。就く役職は与格で示す。目下の人や同じ段の人について言う形なので、敬語の接頭辞はつけない。

    ausáila aldár áuren es lisímes sélvanes.

    読み:アウサイラ アルダール アウレン エス リシーメス セルヴァネス。

    au-sáil-aaldáráur-eneslis-ím-essélvan-es.
    <お〜になる・御〜>-嘉する-<(軽いものが)>座<主格>昇る-<〜した・〜された>から書く-<〜の技・〜さ>-<属格>セルヴァン-<属格>

    「高き座は、セルヴァンの書法を嘉された。」

    年代記の地の文に見える直説法の文。時制がないので、過去の出来事も直説法で言う。理由を es+属格で示している。

    ésa tíula ombrílur sélvanes gléin.

    読み:エーサ ティーウラ オンブリールル セルヴァネス グレーン。

    és-atíulaombríl-ursélvan-esgléin.
    いる-<(軽いものが)>響き<主格>句-<〜らの>セルヴァン-<属格>清い

    「「セルヴァンの句の響きは清らかだ。」」

    人の詩をほめるときの言い方。詩は句と拍で数え、句の響き(強勢と音節の重さの並び)が整っていることが教養の証とされる。名詞句の中では、中心の名詞 tíula の後ろに属格が続く。繋辞と述語の形容詞は、軽性の主語 tíula に一致している。

    duþélim sélvanan, an fóndaros móros ráimaros dúlenan téir lóurul.

    読み:ドゥセーリン セルヴァナン、アン フォンダロス モーロス ライマロス ドゥーレナン テール ロールル。

    du-þél-imsélvan-an,anfóndar-osmór-osráimar-osdúl-en-antéirlóur-ul.
    <〜させていただく>-名乗る-<私が>セルヴァン-<対格>上手源-<属格>偉大な-<重性・属格>ライマル-<属格>下る-<〜した・〜された>-<軽性・対格>三瀬-<〜たちを>

    「偉大なるライマルの源から三瀬下りた、セルヴァンと名乗らせていただきます。」

    改まった場での名乗り。名詞句の中は「名詞–形容詞–属格」の順に並び、形容詞は重性の fóndar に合わせて属格 -os になる。mór を家や氏族に使うと、その勢いが大きいことを誇る言い方になる。目上の人自身を mór と言うことはしない。

    lísa sélvan lisáis séurilais.

    読み:リーサ セルヴァン リサイス セウリライス。

    lís-asélvanlis-áisséuril-ais.
    書く-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>字-<〜たちを>整った-<軽性・〜ら(古い母音交替)・対格>

    「セルヴァンは整った字を書く。」

    人の書きぶりをほめる言い方。séuril を書の字に使うと、形が正しく整っていることを表す。lisá「字」は軽性なので、形容詞は軽性・複数・対格の -ais をとる。

    ésa lisím sélvanes gléin. vérin.

    読み:エーサ リシーン セルヴァネス グレーン。ヴェーリン。

    és-alis-ímsélvan-esgléin.vérin.
    いる-<(軽いものが)>書く-<〜の技・〜さ>セルヴァン-<属格>清いそのとおり

    「「セルヴァンの書法は清い。」「そのとおりだ。」」

    相手の評言を正しいと認める返事。高原語には「はい」がなく、問いには動詞を繰り返して答えるが、言い切りの文に同意するときは vérin を使う。lisím「書法」は lísim「私が書く」と強勢の位置だけで区別される。

    éira, duþélim sélvanan.

    読み:エーラ、ドゥセーリン セルヴァナン。

    éira,du-þél-imsélvan-an.
    ええと<〜させていただく>-名乗る-<私が>セルヴァン-<対格>

    「ええと……セルヴァンと名乗らせていただきます。」

    改まった名乗りで言いよどんだ例。改まった場で éira をはさむのは、言葉が整っていないしるしとして嫌われ、教養が足りないと見られやすい。du- は謙譲の接頭辞、名乗る名前は対格に置く。

    selvána ausenár ré ésa lisá sáindares gléin.

    読み:セルヴァーナ アウセナール レー エーサ リサー サインダレス グレーン。

    selván-aau-sen-árréés-alisásáindar-esgléin.
    おっしゃる-<(軽いものが)><お〜になる・御〜>-見る-<〜する人><〜と(節)>いる-<(軽いものが)>文面<主格>証文-<属格>清い

    「目付殿は、証文の文面に誤りはないとおっしゃる。」

    縁の市で揉め事を裁く場面の言い方。王国では書かれたものが正しいとされるので、目付は証文の文面を確かめる。ré は「〜と」の節を導き、その節は主節の後ろに置く。

    selvána rainiþár ré ésa traimlisá sé fóndel.

    読み:セルヴァーナ ライニサール レー エーサ トラインリサー セー フォンデル。

    selván-arainiþ-árréés-atraimlisáséfóndel.
    おっしゃる-<(軽いものが)>教える-<〜する人><〜と(節)>いる-<(軽いものが)>年ごとの記録<主格>この<軽性>古い

    「この年ごとの記録は由緒あるものだと、師はおっしゃる。」

    学び舎での言い方。fóndel は「由緒ある古さ」を表す形容詞で、trúum「古びた」とは含みが違う。師を高めて「言う」の尊敬の補充形 selván- を使っている。

    funeléran lisárai sélvanan.

    読み:フネレーラン リサーライ セルヴァナン。

    funelér-anlis-ár-aisélvan-an.
    書き留める-<彼らが>書く-<〜する人>-<〜たちが>セルヴァン-<対格>

    「書記たちはセルヴァンの名を書き留める。」

    言葉を消えないように字にして留めることを表す動詞。書くことは息を使わないので、口にしてはいけない名前でも書き留めてかまわない。直説法の3人称複数 -an には強勢がないので、強勢は -ér- に残る。

    selvána aurél ré ésa mélna sé gléin.

    読み:セルヴァーナ アウレール レー エーサ メルナ セー グレーン。

    selván-aaurélréés-amélnaségléin
    おっしゃる-<(軽いものが)>あの方<主格><〜と(節)>いる-<(軽いものが)>詩<主格>この<軽性>清い

    「あの方は、この詩は清いとおっしゃる。」

    目上の人の言葉を伝える改まった言い方。selván- は「言う」の尊敬の補充形。ré の後ろの節も動詞で始まり、繋辞 ésa が主語 mélna(軽性)に一致する。

    ésa fírna sélvanes séuril.

    読み:エーサ フィルナ セルヴァネス セウリル。

    és-afírnasélvan-esséuril.
    いる-<(軽いものが)>書きぶり<主格>セルヴァン-<属格>美しい

    「セルヴァンの書きぶりは美しい。」

    人の字や文をほめるときの言い方。「AはBだ」の文も動詞 éis- が先頭に来て、「éis-+主語+述語」の順になる。述語の形容詞 séuril は軽性・単数・主格なので、語尾がつかない。書きぶりは身分と教養を測るものとされるので、この一言は高いほめ言葉になる。

    tóra sélvan silóur.

    読み:トーラ セルヴァン シロール。

    tór-asélvansilóur
    来る-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>も

    「セルヴァンも来る。」

    動詞に後続する主語名詞句の末尾に置く基本形。動詞は軽性三人称単数の -a で受ける。silóur は強勢をもち、名詞句の格を変えない。

    vrúna líura sóilan sélvan-es.

    読み:ヴルーナ リーウラ ソイラン セルヴァネス。

    vrún-alíurasóil-ansélvan-es.
    巻く-<(軽いものが)>女<主格>髪-<対格>セルヴァン-<属格>

    「女がセルヴァンの髪を結い上げる。」

    日常文。主語 líura は軽性。名詞句内の属格 sélvan-es で「セルヴァンの」を示す。髪 sóila は語彙上軽性の a語幹で、直接目的語は対格語尾 -an を受ける。

    duþélim sélvanan, an fóndaros gléinaros dúlenan fáir þrénul.

    読み:ドゥセーリン セルヴァナン、アン フォンダロス グレーナロス ドゥーレナン ファイル スレーヌル。

    du-þél-imsélvan-an,anfóndar-osgléinar-osdúlen-anfáirþrén-ul.
    <〜させていただく>-名乗る-<私が>セルヴァン-<対格>上手源-<属格>グレイナル-<属格>下りた-<対格>四段-<〜たちを>

    「グレイナルの源から四段下った者、セルヴァンと名乗らせていただきます。」

    改まった名乗り定型。duþél- は謙譲の「名乗らせていただく」で、名前を対格で受ける。dúlen-an は見出し語 dúlen に軽性対格単数の接辞 -an を付けた形で、sélvanan に一致して後置修飾する。þrénul は「何段下りたか」を表す道のりの対格。

    na pléla sélvan þelasnélan sé.

    読み:ナ プレーラ セルヴァン セラスネーラン セー。

    naplél-asélvanþelasnél-ansé.
    <〜ない>着る-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>頭巾-<対格>この<軽性>

    「セルヴァンはこの頭巾を身につけない。」

    記録や叙述のような中立的な文。否定は動詞の直前に na を置く。plél- は自動詞なので、目的語を伴う他動詞用法は使役 -íþ- で作る。改まった婉曲語 þelasnéla は、礼装を記録する文脈でも用いられる。

    lúin tóra torár, houmníla sélvan viráis.

    読み:ルーイン トーラ トラール、ホウンニーラ セルヴァン ヴィライス。

    lúintór-atorár,houmníl-asélvanvir-áis.
    とき来る-<(軽いものが)>客<主格>炉ばたの話を盛り上げる-<(軽いものが)>セルヴァン<主格>言葉-<〜たちを>

    「客が来ると、セルヴァンは炉ばたの話を盛り上げる。」

    lúin の従属節で、客の来訪という炉ばたの場面を置く。torár が加わることで、人との距離を縮める比喩用法が立つ。sélvan は軽性の名として動詞 -a を受ける。

解説

男子の成名として用いられる人名。「息」を思わせる響きをもち、軽く上へ昇るものにあやかった名とされる。人を指すので軽性で変化する。

文法

固有名詞・軽性・子音語幹。対 sélvanan、属 sélvanes、与 sélvanei。

語源

selvá「息」、selvén-「おっしゃる」と同じ源とされる。

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