tiulér-

品詞
動詞(他動詞・自動詞的に使う)
意味
声を上げる(音を発する)
発音
[tiuˈler]
読み
ティウラー(iu は二重母音でなく二音節 ti-u、語末の r がラ行)
分野
知覚・感情・思考・発話

意味

  1. 声を上げる(合図・指示)

    大きく音を発して、作業の合図や指示を出す。降ろし場で綱番が巻きの合図を知らせ、市場で品物を呼びかける。

    tiulér, funelár!

    読み:ティウレール、フネラール!

    tiulér,funel-ár!
    声を上げる<命令法><あなたが>,綱-<〜する人>!

    「「綱番よ、合図を出せ」」

    降ろし場で、巻きの合図を出すよう綱番に命じる命令法。呼びかけは呼格を用いず、名詞を文末に読点区けで添える。tiulér- は「自分の声」や「合図」を目的語に取らないのが基本。

  2. 声を届ける(呼びかけ)

    離れた場所にいる人に音を届ける意で、大きく声を出す。崖道の上から下へ、または下から上へ声を届ける。

    tiuléra faronár torárei.

    読み:ティウレーラ ファロナール トラーレイ。

    tiulér-afaron-ártorár-ei.
    声を上げる-<(軽いものが)>荷-<〜する人>客-DAT.

    「運び人が客に声を届ける。」

    離れた相手へ、大きな声で注意や応答を届ける用法。宛先は与格に取る。声が届く距離での呼びかけを tiulér- で表すと、音量と遠達性が焦点になる。

解説

大きく音を発して合図や指示を出す。tíula「音」の名詞に派生接辞 -ér-(名詞から動詞)がついてできた語で、音を出す行為そのものを指す。kráv-が「身を乗り出して声を爆発させる」ような身体性の強い語であるのに対し、tiulér-は「音を発する」というやや客観的で物理的な表現で、降ろし場や崖道での作業の合図、市での呼びかけに使われる。宮廷の言葉ではあまり使われず、都の人は「音を出す」という響きから、やや野暮と感じる。目的語(自分の声・合図)を省略して自動詞的に使うのが普通である。

そのほかの用例

tiuléro térno.

読み:ティウレーロ テルノ。

tiulér-otérno.
音を立てる-<(重いものが)>弦<主格>

「弦が音を立てる。」

普通文はVSO。動詞 tiulér-o を文頭に置き、主語 térno を後ろに置く。重性o語幹の単数主語には、動詞の3人称単数重性語尾 -o が対応する。

文法

-ér- 派生の他動詞だが、目的語(声・音)を省略して自動詞的に使うことが多い。直説法 3単・軽: tiuléra、3単・重: tiuléro、1単: tiulérим。命令法 2単: tiulér!(むき出しの語幹)。強勢は派生接辞 -ér- にあり、語根の強勢は消える。

語源

tíula(音)+ -ér-(名詞から動詞を作る派生接辞:〜でする)。món → monér-「石を敷く」、virá → virér-「詩句を詠みかわす」と同じ派生型。

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