tráumo

品詞
名詞
意味
渡り氷
発音
[ˈtraumo]
読み
トゥラウモ
分野
自然・天体・天候・地形

意味

  1. 渡り氷

    荷車も渡れる厚い湖の氷。

    ké éso glünó véinoros tráumo?

    読み:ケー エーソ グリュノー ヴェーノロス トラウモ?

    kéés-oglünóvéinor-ostráumo?
    <〜か>いる-<(重いものが)>氷<主格>湖-<属格>渡り氷

    「湖の氷は、もう荷車が渡れるほどか。」

    凍りの頃に、湖畔の村でよく交わされる問い。はい・いいえで答える問いは、文頭の ké で作る。tráumo は述語の名詞。答えは動詞を繰り返し、「はい」は éso、「いいえ」は na éso と言う。

    ráuman faronárai tráumoi véinoros.

    読み:ラウマン ファロナーライ トラウモイ ヴェーノロス。

    ráum-anfaronár-aitráum-oivéinor-os.
    歩く-<彼らが>運び人-<〜たちが>渡り氷-<与格>湖-<属格>

    「「運び人たちが、湖の厚い氷の上を歩いて渡る。」」

    湖が厚く凍ると、氷の上が道にも市にもなる。tráumo は道のりの対格。重性o語幹なので、主格と対格が同じ形になる。

    anórel, plóursa funelár tráumo.

    読み:アノーレル、プロールサ フネラール トラウモ。

    anórel,plóurs-afunel-ártráumo
    昨日見下ろす<〜し終えた>-<(軽いものが)>綱-<〜する人・主格>渡り氷<対格>

    「昨日、綱番は渡り氷を見下ろして確かめた。」

    書物・年代的記述向きの文。anórel を場面の枠として動詞の前に置いている。plóur- は二重母音を含む語根なので、完了相では語根に -s- を添えた plóurs- になる。意味2として、渡り氷の安全確認が済んだ事実を記録する文である。

    monpúla faronár tráumo só.

    読み:モンプーラ ファロナール トラウモ ソー。

    monpúl-afaronártráumosó.
    軽く打つ-<(軽いものが)>運び人<主格>渡り氷<対格>この<重性>

    「運び人がこの渡り氷を軽く叩いて確かめる。」

    崖道や渡り氷の張りを確かめる際の手順を示す文。打って離し、音と手応えを聞く動作に使う。

    un tráumoi slúnan drólmul

    読み:ウン トラウモイ スルーナン ドロルムル

    untráum-oislún-andrólm-ul
    内に渡り氷-<与格>滑る-<彼らが>趾-<〜たちが>

    「渡り氷の上では趾先が滑る。」

    凍りの頃の道や渡り氷についての注意文。tráumo は渡り氷。drólmul は趾を個別または複数として数えた重性名詞の複数主格で、動詞 slún- は複数主語を受けて 3PL の -an をとる。un + 与格で「渡り氷の中で/渡り氷の上で」。

    tráumoi, tróma faronár.

    読み:トラウモイ、トローマ ファロナール。

    tráum-oi,tróm-afaronár.
    渡り氷-<与格>踏みしめて確かめる-<(軽いものが)>運び人<主格>

    「渡り氷では、運び人が踏みしめて確かめる。」

    書き言葉。動詞の前に場所の tráumoi を場面の枠として置き、読点で区切ったあとに基本の VSO が来る。tróma は自動詞用法。渡り氷の上では足で強く踏みしめ、地面の状態を確かめる意になる。

    ké trómes tráumo?

    読み:ケー トローメス トラウモ?

    kétróm-estráumo?
    <〜か>踏みしめて確かめる-<あなたが>渡り氷<対格>

    「お前は渡り氷を踏みしめて確かめているのか。」

    凍りの頃の渡口で、運び人が互いに掛ける問い。踏みしめて確かめる動詞 tróm- は、踏む対象を対格でとる。渡り氷は重性o語幹で、単数対格は主格と同形の tráumo。ké を添えた直説法は、同じくらいか目下に向けるくだけた問いの形。

  2. 確かな足場

    信頼できる立場や約束の比喩。glüníño と対にして言う。

    ésa sáindar sé tráumo, na ésa glüníño.

    読み:エーサ サインダル セー トラウモ、ナ エーサ グリュニーニョ。

    és-asáindarsétráumo,naés-aglüníño.
    いる-<(軽いものが)>証文<主格>この<軽性>確かな足場<〜ない>いる-<(軽いものが)>危うい足場

    「この証文は渡り氷だ、薄氷ではない。」

    縁の市で、約束が確かなことを請け合う決まり文句。tráumo と glüníño を対にして言う。証文 sáindar は紙に書かれたものなので軽性で、繋辞は -a、指示詞は軽性の sé をとる。

    ésa séulin némes tráumo.

    読み:エーサ セウリン ネーメス トラウモ。

    és-aséulinném-estráumo.
    いる-<(軽いものが)>友<主格><私>-<属格>確かな足場

    「私の友は、渡り氷のように頼れる男だ。」

    人を「確かな足場」にたとえる、ほめ言葉。述語の名詞は重性だが、主語が人なので繋辞は軽性の -a になる。人を重性の一致で受けると侮辱になるので、ここで性を取り違えてはいけない。

解説

荷車や毛山羊の群れが渡れるほど厚く張った湖の氷。乾風期後半のいちばん寒い時期にでき、この氷の上で漁や市が開かれる。氷読みの占いもこの氷の割れ目で行う。比喩として、確かな足場、頼りにできる約束を言う。

文法

重性・o語幹(④型)。属 tráumos、複 tráumul。

語源

古高原語の動詞 *tráu-「渡る」から作られた名詞とされる。動詞そのものは今の高原語には残っていない。

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