小説
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いただく
目上の人の前で、自分が食べることをへりくだって言う。
dúmarim tambór, auríþen.
読み:ドゥーマリン タンボール、アウリーセン。
| dúmar-im | tambór, | auríþen. |
| いただく-<私が> | 雑穀<対格> | かたじけない |
「雑穀をいただきます、かたじけない。」
もてなしの席で、目下の者が食事をいただくときの言葉。dúmar- は「食べる」の謙譲の補充形。auríþen はお礼の決まり文句として、文の終わりに添える。
ésa réina aursárar, dúmarimor.
読み:エーサ レーナ アウルサーラル、ドゥーマリモル。
| és-a | réina | aursár-ar, | dúmar-imor. |
| いる-<(軽いものが)> | 上からの恵み<主格> | 祖先-<〜らの> | いただく-<我々が> |
「祖先の方々の恵みがここにある。いただきます。」
雑穀の食事の前に、家の者がそろって唱える言葉。雨で実った穀物を「雨」と呼んで、上から返されてきた恵みとして言う。dúmar- は「食べる」の謙譲の補充形。
auríþen, dúmarim tambór só.
読み:アウリーセン、ドゥーマリン タンボール ソー。
| auríþen, | dúmar-im | tambór | só. |
| かたじけない | いただく-<私が> | 雑穀<対格> | この<重性> |
「かたじけない、この雑穀をいただきます。」
目上の人から食べ物を出されたときの返し。dúmar- は mán-「食べる」の謙譲の補充形で、強勢は語根の最初の音節にある。礼の言葉 auríþen を先に言い、読点で区切ってから動詞を置く。
na dúmarim sóumbo só, ausenár.
読み:ナ ドゥーマリン ソーンボ ソー、アウセナール。
| na | dúmar-im | sóumbo | só, | au-sen-ár. |
| <〜ない> | いただく-<私が> | きのこ<対格> | この<重性> | <お〜になる・御〜>-見る-<〜する人> |
「目付殿、このきのこはいただけません。」
目上の人に出された食べ物を、へりくだって断るときの言い方。na は直説法の動詞の直前に置く。日常では呼格を使わず、役職名に au- をつけて、文の終わりに読点で区切って添える。理由を言い添えない短い断り方なので、強く響くこともある。
dúmarim tambór sáun, houmár.
読み:ドゥーマリン タンボール サウン、ホウマール。
| dúmar-im | tambór | sáun, | houmár. |
| いただく-<私が> | 雑穀<対格> | 良い | 家の主 |
「よい雑穀をいただきます、ご主人。」
招かれた家で食事を受けるときの言い方。dúmar- は「食べる」の謙譲の補充形。tambór は重性なので主格と対格が同じ形になり、それに一致する sáun にも語尾がつかない。日常の呼びかけには呼格を使わず、役職や立場の名を文末に読点で区切って添える。
dúmarim sáko, auríþen.
読み:ドゥーマリン サーコ、アウリーセン。
| dúmar-im | sáko, | auríþen. |
| いただく-<私が> | もてなしの塩<対格> | かたじけない |
「お塩を頂戴いたします。かたじけのうございます。」
もてなしの塩を出された客が返す、決まった礼の言葉。dúmar- は「食べる」の謙譲の補充形。auríþen は「上げられた」がもとの形で、礼の決まり文句として固まっている。
auríþen. dúmarim sáko.
読み:アウリーセン。ドゥーマリン サーコ。
| auríþen. | dúmar-im | sáko. |
| かたじけない | いただく-<私が> | 塩<対格> |
「かたじけない。塩をいただきます。」
もてなしの席で、小皿に盛った塩をひとつまみ出されたときの客の返事。塩を出すのは最高のもてなしなので、くだけた fláinim ではなく改まった auríþen を使う。dúmar- は「食べる」の謙譲の補充形。sáko は重性o語幹の名詞なので、対格も主格と同じ形になる。
dúmarim tambór te auméira aulisár. auríþen.
読み:ドゥーマリン タンボール テ アウメーラ アウリサール。アウリーセン。
| dúmar-im | tambór | te | au-méir-a | au-lis-ár. | auríþen. |
| いただく-<私が> | 雑穀<対格> | <関係節> | <お〜になる・御〜>-与える-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-書く-<〜する人> | ありがたく |
「書記の方がくださった雑穀を、いただきました。ありがたく。」
贈り物への礼状の結び。用件を書いたあと、最後に auríþen 一語を置いて結ぶのが手紙の決まった形である。関係節 te auméira aulisár では、目的語にあたる部分が空いたままになっている。méir- は補充形のない動詞なので、規則どおり au- をつけて尊敬の形にする。
頂戴して飲む
出された茶や酒を、へりくだって飲む。
dumaréndim nímbo só.
読み:ドゥマレンディン ニンボ ソー。
| dumar-énd-im | nímbo | só. |
| 頂戴して飲む-<〜しますように>-<私が> | 乳<対格> | この<重性> |
「この乳を頂戴したく存じます。」
dúmar- は、出された飲み物をへりくだって飲むことにも使う。1人称の願望法 -éndim で「〜させていただきたい」という、へりくだった願いを表す。強勢は -énd- に移る。客が、出された器に手をつける前に言う。
lúin nélisa ausenár muró, dumaréimor muró.
読み:ルーイン ネーリサ アウセナール ムロー、ドゥマレーモル ムロー。
| lúin | nélis-a | au-sen-ár | muró, | dumar-é-imor | muró. |
| とき | お飲みになる-<(軽いものが)> | <お〜になる・御〜>-見る-<〜する人> | 濁り酒<対格> | 頂戴して飲む-<〜だろう>-<我々が> | 濁り酒<対格> |
「目付殿が濁り酒をお飲みになったら、私どもも頂戴いたしましょう。」
尊敬の nélis- と謙譲の dúmar- を一つの文に並べて、飲む順の上下を示している。段の高い者が先に口をつけるという食事の作法にかなった言い方。推量法の -él- は、1人称の語尾の前で l が落ちて -é- になる(dumaréimor)。
「食べる」「飲む」の謙譲の補充形。自分が食べたり飲んだりすることを、へりくだって言う。客としてもてなされたとき、とくに塩を出されたときは dúmarim「いただきます」と言うのが礼儀にかなう。目上の人からものを受け取ることの謙譲には使わない。それには du-tául- を使う。
「食べる」mán- の謙譲の補充形。完了語根は、強勢のある母音を変えた dóumar-。
謙譲の接頭辞 du- と、古い語根 *mar-「口にする」がくっついた形と考えられている。
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